第47話俺と肝試し
47話です。
「はい? 肝試しですか?」
「そうなのです! 地元の人との共同開催なのです!」
3日目の夕方文美さんにいきなりそんな事を言われた。
「肝試しをすることは、分かりました。それで俺はどうすればいいですか?」
「地元の子ども達と一緒に肝試しに参加なのです!」
子ども達と一緒にかあ。
「大丈夫ですか? 俺が行っても?」
「大丈夫なのです! 護衛に千代さんをつけるなのです!」
藤森さんか。
「おや? 不安なのです?」
「不安では無いです。藤森さんが護衛をするとは、思わなかったので」
「そうですかでは千代さんお入りくださいなのです!」
がらがら!
扉が開き藤森さんが入ってくる。
「よろしくね雄一さん!」
「よろしく藤森さん」
俺と藤森さんは子ども達のもとへ向かった
□□□
「「「わ~~~! 男の人だ~~~!」」」
俺を見つけるなり子ども(女の子)に囲まれる。
「皆、こんばんは」
「「「こんばんは~!」」」
子ども達が元気よく挨拶をしてくる。
「ねえお兄さん抱きついて良い?」
女の子の一人がそう聞いてきた。
「こらー!? ちびっこ小さいからって、そんな羨まけしからん事は許さん!?」
「うるさいよ!? おばさん!?」
「おば!? こら待てクソガキ!?」
女の子は逃げ出し藤森さんは怒って、おばさんと言った女の子を追いかける。
「ねえ素敵なお兄さん彼女いますか?」
女の子の一人がそう聞いてくる。
「彼女はいないよ」
「「「じゃあ私達にもチャンスがあるんだ!」」」
女の子達がテンションが上がる。
「雄一さん捕まえて………何で皆テンションが上がってるの?」
逃げていた女の子を捕まえて、戻ってきた藤森さんはそう言った。
□□□
「なるほどね~もう! 雄一さん私が彼女だって、言ってくれれば良いのに!」
「「「それは無いな」」」
「何だと~!?」
「藤森さん止めてね」
俺は藤森さんを止める。
「だって雄一さん!?」
「これ以上遅くなると肝試しが出来なくなるからね」
「むう~」
藤森さんは納得して無かったが落ち着いてくれた。
「皆くじを引いてね」
俺はそう言いくじの入った箱を出す。
「「「お兄さんと一緒になれますように」」」
そう言い女の子達はくじを引いていった。
□□□
「「「キャーーー」」」
「うおっ!?」
俺は女の子3人に抱きつかれた。
くじの結果俺は藤森さん、藤森さんをおばさんと言った女の子、そして彼女いますか? と聞いてきた女の子と一緒に行くことになった。
俺と一緒に行けなかった女の子達は、この世の終わりのような顔をし膝から崩れ落ちていた。
そこまでのことか?
そんなこんなで、俺達の番になり森の中に入って行く。
森に入った瞬間3人の女の子から抱きつかれた。
おい、まだ森に入って1分もたってないぞ。
「3人ともまだ何も出て来て無いぞ」
「「「だって怖いんだもん」」」
絶対に嘘だ。
「はあとりあえず進むか」
俺は3人の女の子に、抱きつかれた状態で進んだ。
暫く進むと木の影に人影が見えた。
「女は死すべし!?」
「「「キャーーー!?」」」
顔が血まみれ(恐らく絵の具か何か)女の人が飛び出してきた。
今度は驚いたようだ。
しかし俺は運が悪かったようで、藤森さんが抱きついて来た拍子に俺の首が締まる。
(藤森さん!? 首締まってるから!?)
俺は首を締めている藤森さんに、手を叩いて知らせようとしたが両腕に女の子が抱きついておりそれが出来ない。
(もう駄目)
俺は意識を手放した。
俺が次目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。
俺が気絶した後肝試しに文美さんが、乱入し藤森さんを無理やり俺から離したらしい。
藤森さんは24時間の説教の罰が与えられ今も説教が続いているらしい。
とりあえず異常は無い為、部活合宿の4日目には退院することが出来た。
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