第40話俺とバスでの出来事
40話です。
「「「おはようございます雄一さん!」」」
「おはようございます皆さん」
くじ引き大会が行われた次の日、俺は雄一の姿で学校へ来ていた。
隣には優(理科の高橋先生)がいる。
ちなみに高橋先生は用事ができ来れない設定である。
「先輩方おはようございます」
「あ、優ちゃんもおはよう!」
優も挨拶を先輩方にした。
「さあ雄一さんこちらへどうぞ」
月下さんが俺と優を先導するようだ(ちなみに優は、俺の護衛という名目で一緒のバスに乗る)。
見るとバスの所までレッドカーペットが敷かれていた。
ここまでするのか………ともあれ俺と千代は、バスに乗り目的の場所へとむかった。
□□□
「雄一さん私に甘えてください!」
バスが出てしばらく経つと、月下さんがそう言い出した。
というか頭を撫で撫でしながら言わないでください。
「いやそう言われましても困りますよ」
「そうだぞ月下先輩それに家では、私が兄を甘やかしているから問題ない」
いやちょっと待て!?
「………優ちゃんがとても羨ましいわ」
月下さん羨ましがらないで!? 嘘だから。
「優嘘を言うな!?」
「嘘何ですか?」
「兄よ余計なことを言うな」
いや、お前がだよ。
「でしたら私が思いっきり甘やかしてあげる! 来て!」
そう言って月下さんは両手を広げてきた。
ふと周りを見ると皆、月下さんを殺意全開の表情で見ていた。
「すいません甘えるのは無理です」
月下先輩の為ここは甘えないでおく。
「え~だったら私が甘えるもん!」
そう言って俺の膝の上に乗って来た。
「「「なあっ!?」」」
俺、優、見ていた先輩方から思わず声が出た。
「何やってるんですか月下先輩!? セクハラですよ!?」
優がそう言って退かそうとするがびくともしない。
「雄く~ん」
そう言って月下さんは、体ごと俺の方を向き抱きついついてきた。
「ちょっ!? 抱きついてこないでください! 後俺は、雄じゃなくて雄一です!」
「やだ!? 離れない! 後雄君は雄君だもん!」
………こりゃ駄目だなと思っていると。
「せいっ!」
「きゃうん!?」
会長が乗り込んできて、手刀で月下さんを気絶させた。
「神宮寺さんありがとうございます。でもどうしてこのバスに?」
「サービスエリアに到着したので、雄一さんの様子を見に来たのですわ! 見に来て良かったですわ………さて雄一さんこれを何処に、捨てていきましょうか?」
「いやいやいや、捨てるとか言っちゃ駄目だから!?」
俺は慌ててそう言う。
「しかしですね」
「俺は大丈夫ですから!」
俺がそう言うとバスに乗っていた全員が、驚いた表情で見てくる。
「ゆ、雄一さん! それでは私が抱きついても、問題が無いって事ですか!?」
会長が恐る恐る聞いてきた。
「そうですねちょっと恥ずかしいですが大丈夫ですよ」
「「「雄一さん貴方は、伝説の男神人だったのですね」」」
「何ですかそれ!?」
この後神宮寺さんとバスに乗っていた全員が、俺に抱きついてきた。
………気絶している月下さんを放置して、しかも何処からかこの事が漏れて、生徒全員と全教師に抱きつかれサービスエリアを出発する、時間が大幅に遅れてしまった。
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