第35話俺とお見合い実習(3年生編)
35話です。
「「「ごめんなさい先輩方」」」
「「「………」」」
「何だこれ?」
2年生のお見合い実習事件が、おきた次の日体育館に行ったら2年生が3年生に土下座していた。
「あ、雄一さんおはようなのです!」
俺に気づいた学園長が挨拶してきた。
「学園長あれなにやってるんですか?」
「昨日2年が大幅に延長したせいで、3年生が怒っているなのです。本当はお見合い実習は、1日で終わる予定だったなのです!」
なるほど。
「はあ~次から気をつけるように、時間が決まっているのですから」
「ありがとうございます。月下美人先輩!」
そう神宮寺さんが言った。
月下美人?
「学園長あの一番前にいるピンク色の髪の人、月下美人っていう名前なんですか?」
「違うなのです! 月下美人と書いて、月下美人さんなのです!」
なるほど。
「ちなみに前生徒会長なのです!」
「そうなんですね」
「では雄一さんが、もうすぐ来る時間なので説教はここまで」
俺と学園長が会話をしていると、いつの間にか説教は終わっていた。
2年生は全員クラスへ戻って行った。
「あら? まあ!」
月下さんが俺に気づいた。
「おはようございます。雄一さん!」
「おはようございます。………えっと?」
「3年4組の月下美人といいます。よろしくお願いします!」
学園長に名前は既に聞いていたが一応聞く。
「それにしても写真で顔は知っていましたが、実物を見ると………はあ~たまらん!」
そう言って俺を抱き締めてきた。
「「「なっ!?」」」
「何やってるんなのです!? 雄一さんを離しやがるなのです!?」
学園長が全力で引き離しにかかるがびくともしない。
「あの? つき「お姉ちゃんって呼んでくださいお願いします!」はい?」
いきなり何を言い出すんだ、この人?
「私、実は弟がほしくて………一度だけでいいので、お姉ちゃんって言ってほしくて………あの駄目ですか?」
そう言われた。
しょうがない、一度だけなら。
「お姉ちゃん」
「………」
あれ無言?
「ブハッ!?」
「うおっ!?」
月下さんは顔を上げ大量の鼻血を吹き出した。
またこの展開か!?
□□□
「おざわがせしまじた」
「あはは」
俺は苦笑いするしか無かった。
「全く………3年生の皆さんは確か雄一さんとは、鬼ごっこしたいと言っていたなのです!」
はい?
「何でまた鬼ごっこ何ですか?」
「鬼ごっこ大会の時3年生は、誰も雄一さんと遭遇しなかったなのです!」
え〜と。
「もしかして3年生が誰も遭遇しなかったから、もう一度するって事ですか?」
俺がそう言うと3年生全員が頷く。
「分かりました。準備をしますので、ちょっとお待ち下さい」
そう言って俺は準備を始めた。
□□□
「準備完了です。何時でもどうぞ」
「制限時間は2時間なのです! よーい………スタートなのです!」
俺は走り出す。
ちなみに今回の移動範囲は体育館と校庭のみだ。
「「「待ってください雄一さん!」」」
3年生の先輩方が俺を一誠に追いかけ始める。
「そう簡単に「捕まえた!」はい?」
あっという間に月下先輩に捕まった。
「………はっ! 終了なのです!」
呆気にとられていた学園長がそう宣言する。
「ちょっ!? 速すぎですよ月下さん!」
「ふふふ、捕まえましたよ雄一さん」
「何でこんなに、速いんですか!」
「私は今の会長、神宮寺さんの師匠です」
マジで!?
「まだ私は彼女より、強いですし速いです」
「………俺の完敗ですね」
会長よりも強いのかこの人。
「学園長、雄一さんを捕まえたので、約束ですよ雄一さんにあれをしてもらいます」
「ぐう仕方ないなのです」
ちょっと待て。
「学園長3年生と、どんな約束したんですか? 俺に内緒で?」
俺は学園長を見る。
………目をそらされた。
「私たち3年生と学園長の約束それは」
「3年生全員は鬼ごっこで勝った場合雄一さんに、耳掻きをしてもらう権利です!」
………はい?
「何故耳掻き?」
「今の生徒会には太刀川って娘がいるわね」
………あれ? もしかして。
「沙耶香から聞いたわ太刀川って娘が、貴方に耳掻きをされたって話を………羨ましい!?」
またこの展開か!?
「という事で私たち全員に、耳掻きをお願いします!」
そう言って3年生全員に、頭を下げられた。
「頭を下げるのは止めてください、良いですよ耳掻きくらい」
そう言った瞬間3年生は、顔を上げ良いんですか!? と言ってきた。
「来て下さい」
俺は耳掻きを学園長から受け取り、正座をして膝を叩く。
「ではお願いします!」
俺は3年生一人一人に、耳掻きをしていった。
かなりの人数がいたが、何とか時間内に終了した。
もし次やる機会があるなら、お願いする事があります。
3年生の皆様方耳掻きをする度に、叫ばないでください! うるさかったです。
読んで頂きありがとうございます。




