第34話俺とお見合い実習(2年生編)
34話です。
「さて次は二年生か」
今俺は指定された教室へ向かっていた。
「ここか」
多目的室と書かれた教室の前に来た。
「失礼します」
俺はコンコンと2回扉を叩いて、中に入っていく。
パーン! パーン!
「うおっ!? なんだ!?」
教室の中にはいった瞬間クラッカーの音が響いた。
「「「ようこそ雄一さん!」」」
2年生全員に出迎えられた。
黒板には雄一さん大好きです! と書かれていた。
「雄一さんこれを」
神宮寺さんにハンカチを渡された。
「これは俺のハンカチ」
鬼ごっこ大会の時、神宮寺さんに向かって投げた物だった。
「たっぷり使わせてもらいましたわ!」
「「「イラッ!」」」
神宮寺さんはタコ殴りされた。
ハンカチを何に使うのだろうか?
□□□
「ねえ雄一君お腹すかない?」
神宮寺さんをタコ殴りにした後、一人がそう聞いてきた。
「そういえばもうそんな時間ですね」
時計を見ると12時になっていた。
「調理室で一緒に料理をしましょう」
「分かりました。起きてください神宮寺さん」
俺はタコ殴りにされ、気絶している神宮寺さんを揺する。
「はっ! おはようございます。旦那様!」
「誰が旦那様だ」
俺は真顔でツッコミを入れた。
□□□
「さあ、レッツクッキングですわ」
俺は2年生と調理室に来ていた。
神宮寺さんの言葉で調理が開始された。
それにしてもこの学校の調理室は大きいな。
俺と2年生の先輩方が全員入れる。
「神宮寺さん何を作るんですか?」
「肉じゃがですわ!」
「何故肉じゃが何ですか?」
「………ですわ」
「はい? ごめんなさいもう一回言ってください」
「千代さんが羨ましいからですわ!?」
神宮寺さんがそう言うと2年生全員が涙を流し始めた。
何故に?
「千代さんに自慢されましたわ、貴方の肉じゃがを食べたと」
神宮寺さんは悔しそうにそう言った。
「男の人の料理しかも家庭料理の肉じゃが、これがどういう事か分かりますか? 雄一さん?」
「い、いえ分かりません」
「人によってはプロポーズと受けとりますわ」
マジで!?
「えっと、あのそういうつもりは無かったんですけど」
「私たちにも作ってください」
「え? で「作ってください」………はい」
俺はここにいる約200人いる、2年生に肉じゃがを作る事になった。
余談だが人数が多いせいで時間がかかり、3年生以降のお見合い実習が明日になってしまった。
学園長が2年生に無茶苦茶説教をしていた。
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