紗綾ルート編第12話俺と紗綾と二度目の取材後編
紗綾ルート第12話です。
「雄一さん万が一に備えて、警官隊を家の周りに配置したなのです!」
取材の日の朝、文美さんがそう言う。
「気づかれませんかね?」
「大丈夫なのです! 神様の力を使って、完全に隠したなのです!」
こういう時神様の力は便利である。
ピンポーン
インターフォンが鳴った。
「紗綾ですね俺が出迎えますね」
俺は玄関に向かう。
ガチャ
「おはようさ………」
扉を開けると、藤原さんが立っていた。
「あら? 誰と勘違いしたのかしら?」
嫌な笑みを浮かべそう言う。
「まだ取材の時間までかなり早いんですが」
「あらそうかしら、とりあえず上がらせてもらうわね」
そう言い藤原さんは中に入って行った。
「………」
時間の約束も出来ないのかよ。
□□□
「それじゃあ取材を開始するわ」
藤原さんが来た後直ぐに紗綾が来て、予定よりめちゃくちゃ早く始まった。
「藤原さんさん流石に、時間は守ってください」
紗綾がそう言う。
「あら? 私が早く来たら何か問題があるのかしら?」
「そう言う事では無いです。何の為に時間を、決めたのかって話ですよ」
「早めに終わった方が良いかと思ったわ」
ああ言えばこう言うだな。
「………はあ取材を始めますか」
「ええ、じゃあ早速だけど二人は、付き合ってるわよね」
「前の取材の「嘘ね」だから最後まで言わせてください」
「だって雄一さん貴方さっき三上さんの事を紗綾って、言いかけたでしょう?」
嫌な笑みを浮かべ藤原さんはそう言う。
(なるほど早めに来たのは、失言を取る為か)
普通何時間も前に来るとは、思わないからなあ。
「雄一さん私が来たと思ったから、驚いてしまったんですよね?」
紗綾がそうフォローしてくる。
「そうだなまさか藤原さんが、立っているとは思わなかったなあ」
「苦しい言い訳ね………まあ良いわ次の質問ねプレゼントはどうしたのかしら?」
「まだ買っていませんが」
「あらどうして? 貴方お金沢山持っているでしょ?」
「自分の貯めたお金で買いたいので」
「どちらも変わらないじゃない」
いや、変わるだろ。
「本当につまらないわね」
「「いや、あんたを楽しませる為に取材を受けてるわけではないです」」
二人でそうツッコミを入れる。
「帰るわ」
そう言い藤原さんは部屋を出て行った。
「本当に常識が無い人ですね」
「そうですね」
「雄一さん」
文美さんが部屋に入って来た。
「文美さんどうしたんですか?」
「藤原を拘束したなのです!」
「………一応聞きますが何をして拘束されたんですか?」
「新聞社のスタッフが隠しカメラ、盗聴器を仕掛けていた所を警官隊に見つかったなのです!」
「………」
やらかしたなあ。
「雄一さんこれで取材は、受けなくて済みますね」
「………そうだな」
まだ嫌な予感がするなあ。
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