第28話俺メアリーを家に呼ぶことに
28話です。
「優さん」
「な、何だメアリー?」
会長が家を訪ねてきた次の日、教室に入るなり機嫌が悪いメアリーが話しかけてきた。
今机をはさんで向かい合っている。
何で機嫌が悪いんですか? 正直怖いです。
「………ですカ?」
「すまん聞こえなかったから、もう一回言ってくれ」
「何で、会長さんの方が、先なんですカ!?」
「………はい?」
ごめん言ってる意味が分からん。
「千代さんは雄一さんを家に連れて行きましタ………会長さんは、昨日雄一さんに呼ばれました」
「えーとつまり?」
「何で私には、そういうイベントが無いんですカ!?」
メアリーはバーン!? と思いっきり机を叩いて怒りを露にした。
「………つまり自分が二人っきりで、会った事ないのに千代と会長だけ二人っきりで、会っていてズルいというわけか?」
「Yes! その通りでス!」
てか何で会長が家に来たの知ってるんだ?
「学園長に聞きましたヨ!」
「またあの人か!?」
と言うか人の心を読むな!?
「分かった明日兄に会えるよう手配しよう」
「Oh! 優さんありがとなのですヨ!」
私はメアリーに両手を捕まれ、ブンブン上下に振り回された。
□□□
「待ってますヨ優さん!」
次の日の放課後生徒会の仕事が終わり、今学園長の家の居間にいる。
さて急いで着替えに行きますか。
「おう最初に言っておくが二人っきり会ってもらうぞ」
「ドキドキですヨ!」
そう言いながらとても嬉しそうだ。
「じゃあなメアリーまた明日」
「はい! 優さんまた明日ネ!」
□□□
「Oh! 雄一さん待っていましたヨ!」
居間に入った瞬間、太刀川さんに抱きつかれた。
「はあ~~~雄一さんの香り~~~」
ついでに匂いを嗅がれた。
「太刀川さん匂いを嗅いでないで、いろいろお話しようよ」
「そうでした! 雄一さんと私のLOVEstoryについてですネ!」
「それは違う」
俺は真顔でそう言った。
「つれないですネ~」
太刀川さんから学校であった事を聞いた。
女装して俺も通っているので、全部知っている内容だった。
「雄一さんこれをしましょうヨ!」
そう言って太刀川さんはゲーム機を取り出した。
「学校でバレなかった?」
「荷物検索無いので大丈夫ですヨ!」
太刀川さんはそう言ってゲーム機を、セッティングする。
どうやらレースゲームのようだ。
「それじゃあまずは操作の説明ですヨ」
俺は説明書を読む
「なるほど簡単だな」
「おっ、雄一さん言いますネ~じゃあ、負けた方は罰ゲームで良いですカ?」
「いいぞ」
「夢が広がりますネ~」
俺が負けたら何させるつもりだ?
□□□
「勝ちましたヨ~!」
結果を見れば俺の惨敗だった。
てかこのコース、ショートカット多すぎだろ。
「雄一さん罰ゲームですヨ」
太刀川さんがにっこりしながらそう言ってきた。
「できれば常識の範囲ないでお願いします」
「安心してください罰ゲームはこれですヨ!」
太刀川さんはポケットからなにか取り出した。
「耳掻き?」
「私に膝枕をして耳掻きをしてくださイ!」
「良いよおいで太刀川さん」
俺は膝をポンポン叩いた。
「やはり雄一さん貴方は男神でしたカ」
何でそうなる?
「あっ、あああ、あっ、あああこの世の天国ですヨ~~~」
膝に頭を置いただけでこうなるのか。
「じゃあ始めますね」
俺は耳掻きを始める。
「おう! おう! おう! 気持ちいイ~~~」
「あの太刀川さん?」
声がちょっと。
「もっとやってくださイ~~~!」
………しょうがないやるか。
この後耳掻きが気持ち良すぎたのか、太刀川さんは眠ってしまい学園長に、叩き起こされるまで眠っていた。
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