第19話俺千代の家に行きます
19話です。すいません話の構成上18話のサブタイトルを変更しました。
「うおーーー!?」
「キャーーー!」
俺は今藤森さんをお姫様抱っこしながら走っている。
何故なら。
「おとこーーー!?」
また凄い人数の女性に追われてるからだ。
こうなった理由は、俺を追いかけてきた女性に見つかる→二人で逃げる→途中藤森さんが転ぶ→右足が痛くて走れない→お姫様抱っこをする(藤森さん大歓喜)→今に至る。
「ああもう本当にしつこい!」
「クンカクンカ、雄一さんの匂いクンカ」
藤森さんは藤森さんで、俺の匂い嗅いでるし!? 止めろくすぐったい!?
「そこまでだ! 貴様ら!?」
声がして後ろを見ると警官隊が俺たちを、追っていた女性を捕縛していた。
「今のうちに逃げてください!」
「ありがとうございます!」
「雄一さんはあ、はあ、はあ」
警官隊の一人にそう言われ俺は走り出す。
藤森さんが不審者になっていたが、そこはスルーした。
□□□
「そこを左です」
俺は人影がなくなった後藤森さんを、ビンタでもとに戻し彼女の家へ向かっていた。
「到着です!」
どうやら藤森さんの家は喫茶店のようだ。
えーと喫茶店藤森か。
「さあ雄一さん!中に入りましょう!」
そう言われ俺は中に入る。
チリンチリン
「いらっしゃ………」
俺と藤森さん(お姫様抱っこされた状態)を見た瞬間、店長らしき人が固まった。
「あ、お母さんただいま~」
どうやらお母さんらしい。
藤森さんと同じ青髪だ。
「………だの」
「どうしたのお母さん?」
「いくら貢いだらそんな羨ましい事されるの!?」
「貢いでなんか無いよ!?」
「嘘おっしゃい!? どう考えても、男の子からお姫様抱っこ何てしてくれる訳ないじゃない!?」
「私はしてもらったよ」←どや顔
プチッと何かが切れた音がした。
藤森さんのお母さんは、俺にお姫様抱っこされている藤森さんに近づきアイアンクローをした。
「ちょっ!? お母さん、痛い!? 痛い!? 痛い!?」
メキメキっと音がしている。
凄い握力だ。
「あの? 藤森さんのお母さん怪我人ですので、そこまでにしてあげてください」
「あらやだ私ったら男の子前で」
そう言ってアイアンクローを止める。
「もう! お母さん酷いよ!」
「ごめんごめんえっと?」
「坂本雄一ですよろしくお願いします」
「まあ! 貴方が雄一君ね千代から話は聞いてるは、私は藤森渚ですよろしくね………それにしても本当に実在したのね」
「もうお母さん」
「だって女に優しい男の子何て、はっきり言って都市伝説よ」
「あのそろそろ藤森さんを手当てしたいんですが」
「あらそうですね救急箱を持ってくるので、そこの椅子に座らせてください」
そう言って藤森さんのお母さんは、手前の椅子を指さす。
俺は藤森さんを座らせた。
その際藤森さんは物凄く残念な顔をしていた。
□□□
「これでよし」
藤森さんは軽い捻挫ですんでいた。
「ありがとう、お母さん」
「それじゃあ、俺はこれで」
「雄一さん送っていきますよ」
藤森さんがそう言うが。
「その足で、無理しちゃ駄目だよ、ちゃんと治してね」
「「優しい」」
二人は頬を赤くしていたが、普通の事だと思うけど。
「それではまた今度藤森さん今日のお礼はいつか必ずするから」
「!?」
藤森さんは驚いていた。
結局デートどころじゃ無くなったからな。
「じゃあまたね」
俺は扉を開け外へ出る。
「雄一さん?」
「!?」
外に出ると学園長が仁王立ちしていた。
「外へ出ては駄目だって言いましたよね?」
「えーと」
「帰ったらお話なのです!?」
「ギャーーー!?」
俺は無理やり車に入れられ、学園長の家へ直行させられた。
家についたら説教をされた。
ちなみに警官隊は俺の勝手な外出に、気づいた学園長が出動要請をしたみたいだった。
読んで頂きありがとうございます。




