第183話俺とY
183話です。
「「はあっ!」」
俺とYさんの、拳が激突する。
「雄一君は、戦いが嫌いだと、聞いていましたが、実は好きなんですか?」
Yさんは、右足で蹴りを、繰り出しながら、そう聞いてくる。
「嫌いですよ、でも今の生活を、守るには、戦うしかないと、思いまして」
俺は、そう言いながら、蹴りを避ける。
Yさんは、バク転で、俺から離れた。
「なるほどねえ、奥義桜乱武!」
ピンク色の拳が、俺に向かって、複数飛ばされる。
「危な!?」
俺は、しゃがんで、それを回避する。
「隙あり!」
Yさんが、目の前に、瞬間移動してきて、蹴りを繰り出す。
「くうっ!?」
俺は、何とか防いだが、吹っ飛ばされる。
「もらいました!」
Yさんは、再び俺の目の前に、瞬間移動して来る。
「奥義、防御、石壁の陳!」
「うわっ!?」
俺は、桃さんに、教えてもらった、奥義を発動させ、Yさんを上空に、吹っ飛ばす。
習得当時、俺にも出来るんだと、唖然としてしまった。
どういう技かと言うと、石の柱を出現させる、奥義だ。
これは、防御面、攻撃面でも、使える。
防御面では、相手の攻撃を防ぎ、攻撃面では、相手の足下に、出現させ、上空へ吹っ飛ばす。
「よっと」
Yさんは、上空で体を、捻り綺麗に、着地する。
「いたた、雄一君も、そういう技、使うんですねえ」
「はい、先生が良かったんですよ」
「ありがと! 雄一君!」
桃さんが、戦いながら、そう言ってくる。
「なるほど、武神に鍛えられたんですね」
「雄一さん、私の方は、終わったから、手伝うよ」
隣に月下さんが、来てそう言う。
奥を見ると、Kと名乗っていた女性が、倒れていた。
「Kを倒しましたか、流石に、二人相手は、私もきついですねえ」
「月下さん。すいません、俺一人でやらせて下さい」
「えっ!?」
「やはり、雄一さんは、そう言うか、でも危なくなったら、乱入するから」
Yさんは驚き、月下さんは、そう言う。
「雄一君。君は、普通の男の子じゃあ、無いんだね」
「ええ、よく言われます」
「それじゃあ、次の一撃で、最後にしようか」
Yさんは、構える。
「そうですね」
俺も構える。
「行くよ!」
そう言い、Yさんは、俺の目の前に、瞬間移動して来る。
「奥義、瞬間斬!」
物凄い風圧がくる。
「負けないですよ! 奥義、爆砕衝烈羽!」
ドゴーン!?
拳がぶつかり合い、爆発がおきた。
「はあはあ」
俺は、何とか立っていた。
「雄一君」
Yさんも、立っていた。
「君の勝ちだ」
そう言い、Yさんは、倒れた。
「勝った………のか?」
「ああ、雄一君の勝ちだ」
桃さんが、来てそう言う。
どうやら、桃さんも、勝ったみたいだ。
「よし、ちょっと休んで、次行くか」
戦いが、終わり、俺達は、少し休んだ。
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