第160話俺と三校同盟
すいません大分遅くなりました。160話です。
「おはようございます!」
三学期の初日の朝、俺は、そう言い、保健室の中に、入って行った。
「あら~、おはよう雄一君。今日は、朝から来てくれて、嬉しいわ~」
保健室には、仙波先生がいて、にこにこしながら、そう言ってくる。
俺は、椅子に座る。
「仙波先生、冬休みは、どうでしたか?」
「そうねえ~、私は~」
どんっ!?
扉が凄い音とで、開いた。
俺と仙波先生は、扉の方を見る。
「雄一さん! いらっしゃいますか!」
神宮寺さんが、立っていた。
「神宮寺さん。そんなに急いで、どうしましたか?」
そう言うと、神宮寺さんは、俺の前に来て、手を掴んできた。
「神宮寺さん?」
「すいません、雄一さん。生徒会に、急ぎますわよ!」
「ちょっ!? 神宮寺さん!?」
俺は、神宮寺さんに、手を引っ張られながら、保健室を出た。
「え~と………行ってらっしゃい?」
仙波先生が、そう言ったが、当然俺の耳には、聞こえなかった。
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「雄一さんを、連れて来ましたわ!」
神宮寺さんが、生徒会室に、入りそう言う。
「おはようございます! 雄一さん!」
「おはよう、雄一さん」
「あれ? 三条さんに、白井さん。どうしてここにいるんですか?」
神宮寺さんに、続いて入ると、何故か二人がいた。
「雄一さん。そちらの席に座って下さい」
神宮寺さんに、そう言われ、俺は席に座る。
嫌な予感がするな。
「では、全員そろったので、会議を始めますわ」
全員、神宮寺さんの方を見る。
「雄一さん。単刀直入に、言いますわよ、貴方は、狙われていますわ」
「………はい?」
狙われている? 俺が?
「どういう事ですか?」
「雄一さんの活躍は、今や国も、知っているんですよ、その為、たくさんの女性に、狙われています」
白井さんが、そう言う。
「マジですか、という事は、この国の女性に俺は、狙われているんですか?」
「いえ、全世界の女性が、知っていますわ」
三条さんが、そう言う。
「ぜ、全世界の女性ですか!? 何で全世界の女性が、知ってるんですか?」
「雄一さん。普通の男性は、家から、動きません」
「ですので、雄一さんは、とても目立つんですよ」
「なるほど、しかしそれだけで、全世界の女性に、知られるんですか?」
「海外の方が、活動している、雄一さんを、偶然見かけて、写真を撮り、ネットにアップした所、一気に話題になってしまいましたわ」
「………ネットって、怖いですね」
俺は、改めて、ネットの怖さを知る。
「雄一さんに、生徒会へ来ていただいたのは、この事を、伝える事と、もうひとつ」
「東浦学校、祭政学園、明晰学園の、三校で、同盟を組んで、貴方を守る事を、許可してほしいのです」
「………警官隊がいるので、大丈夫なのでは?」
「確かに、学園長の警官隊は、優秀ですわ」
「ですが、人数が、多いと突破される可能性があります」
確かにそれは、あるかも知れない。
「でも、それだけじゃあ、皆さんに、迷惑が、かかるんじゃあ」
「大丈夫です!」
「だって私達は、迷惑だと、思っていませんから!」
「それに、昨日の内に、三校とも、全校生徒に、聞いて全員、賛成でした!」
「………皆さん」
俺は、そう言い、頭を下げ
「よろしくお願いします」
と言った。
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