第144話俺と文美さんの姉
144話です。
「「ふう~、大満足」」
藤森さんと、三上さんは、同時に、そう言う。
「さてと、そろそろ寝ますか」
俺は、食べ終えた皿を、片付け始める。
「兄よ、私も手伝うぞ」
「優さんは、部屋に戻ってください。合宿中ですわよ」
神宮寺さんが、そう言い、優の首根っこを、掴む。
「は~な~せ~」
神宮寺さんは、優を、引きずって連れていった。
「じゃあ、私が手伝うなのです!」
「は~い、学園長も、戻りましょうネ~」
「離せなのです!」
太刀川さんが、文美さんを、引きずって、連れていった。
「では、私と、千代で、手伝いますね」
俺と、三上さんと、藤森さんの三人で、食器を手に持ち、台所へ向かった。
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「雄一さん! お休みなさい」
「お休みです。雄一さん」
「お休みなさい、藤森さん、三上さん」
二人は、部屋に戻って行く。
「さてと、寝るか」
俺は、部屋の扉を開ける。
「こんばんわ」
部屋に、入ると、知らない、女性が、俺のベッドに、座っていた。
「………貴方は、誰ですか?」
「あら、名乗るなら、貴方からじゃ、無いかしら? それが礼儀でしょ」
「いや、勝手に、人の部屋に入っている、貴女に、言われましても」
「それも、そうね」
女性は、そう言い、立ち上がる。
「如月文美の姉よ」
「はい?」
文美さんの姉?
「あら? その顔、もしかして、文美から、聞いてない?」
「そうですね、聞いてないですね………坂本雄一です。よろしくお願いします」
「ええ、よろしく」
俺は、如月さんは、握手をする。
「それで、如月さん。俺に何のようですか?」
俺は、如月さんに、そう聞く。
「ここの世界での、生活はどう? 大変じゃ無い?」
如月さんは、そう聞いてくる。
「確かに、大変ですが、それ以上に、楽しいですよ」
「そう、それは、良かったわ、正直貴方の事が、心配だったのよ」
「俺の事が、心配ですか?」
「いきなり、違う世界に、連れてこられたからね」
「それは、違いますよ、俺が、決めて、ここに来たんですから」
「………優しい人ね」
そう言って、俺の頭を撫でてくる。
「それじゃあ、私は、これで、帰るね」
「そうですか、さよなら」
如月さんは、消えた。
「それにしても、文美さんの、お姉さんか」
俺は、ベッドに、入り眠った。
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