第13話俺これから苦労しそうです
13話です。
「………はあ」
生徒会に入った次の日私は、ため息をしながら廊下を歩いていた。
「優おはよう一緒に教室行こ」
「おはよう千代大丈夫だったか?」
「うん! 私は大丈夫だよ」
「メアリーは?」
「まだ寝てるよ」
まあ輸血した位だからな。
「おはようございます優さん」
千代と話していると会長が挨拶をしてきた。
「会長おはようございます」
「え? 優、会長と知り合いなの? あ、すいませんおはようございます」
「千代、会長の事知ってるのか?」
「知ってるもなにも歓迎の言葉を言ってた人だよ、ちなみにその時会長って言ってたよ」
自分の事で必死になってて気づかなかったな。
「もう優さんしっかりしていただかないと、貴女は私の将来妹になるのですから」
会長がそう言った瞬間空気が凍った。
「優どういうこと?」
笑顔なのに目が笑っていないな。
「えっと」
私は昨日あった事を話した。
「なんで言うのーーー!?」
「ごめんなさい!?」
私は思わず土下座した。
「全く会長会った事も無いのに何で雄一さんに、好意を抱いてるんですか?」
「これですわ」
会長は胸ポケットから一枚の写真を取り出した。
「そ、それは」
「雄一さんの写真ですわ!」
「「何で持ってるんですか!?」」
「学園長から貰いましたわ!」
「「学園長ーーー!?」」
何勝手に人の写真を渡してるんだあの神様は!?
「一目惚れしてしまいましたわ」
そう言って会長は体をくねくねし始めた。
会長のイメージが。
「あ、優さん、千代さん、沙耶香さんおはようなのです!」
私が会長にどう声をかけようか迷っていると学園長が来た。
ガシッ
「ふえ」
「「学園長」」
「は、はい!」
「「お話があります」」
そう言って私と千代は学園長の肩をつかみ引き摺って行った。
□□□
「うぐ、えぐ、ひっく」
学園長はまた泣いてしまった。
だが言わせてもらうと、今回は100パーセント学園長が悪い!
「ああ、雄一さんそこは駄目ですわ………」
もとの場所に戻ってみると、未だに会長はくねくねしていた。
人が結構来ており周りの人はドン引きである。
「雄一って誰かしら?」
「もしかして男!?」
まずい………そう思い会長の顔面にチョップをした。
「痛いですわ! あれ? 雄一さん何処ですか?」
その言葉が引きがねになり大騒ぎになる。
「会長! 雄一さんとはいったい!?」
「男ですよね、男ですよね、男ですよね!?」
「滾ってきたーーー!?」
ワーワー、ガヤガヤ、ザワザワ
まずい収拾がつかないと思っていると。
「皆静まるなのです!」
学園長が一喝すると静かになった。
これが、カリスマというやつなのか!
「雄一さんとはここにいる優さんのお兄さんなのです!」
火に油を注ぎやがった。
全員の視線が俺に向く。
「それではさらば!」
私はそう言うと後ろを向き全力疾走し始めた。
「逃げたぞ追え!?」
「お兄さんの事を洗いざらい言わせるんだ!?」
「はあ………はあ………はあ男」
こいつらまじでやばいな!?
この事により私に兄がいるという事は、全校生徒が知ることになった。
ちなみに余談だが、鬼ごっこは放課後まで続き授業にならなかった。
読んで頂きありがとうございます。