第138話俺と市役所後編
すいません大分遅くなりました。138話です。
「モグモグ」
「雄一さんの作った、お弁当、うまうま」
今は、お昼の時間で、俺の作った弁当を、三上さんと、一緒に、食べている。
「………羨ましいです。三上さん」
音さんが、コンビニ弁当を、食べながら、三上さんを、見て、そう言う。
「どうぞ」
俺は、卵焼きを、音さんの食べている、コンビニ弁当の上に、置いた。
「い、良いんですか!」
「はい、どうぞ」
「頂きます!」
音さんは、俺の作った卵焼きを、口の中に入れる。
「………私感動しました」
「何にですか?」
「男性の料理を、生きてるうちに、食べられるなんて!」
音さんは、泣き始めてしまった。
「えっと、もう一個食べます?」
「ばい!」
結局、残りの卵焼きは、音さんが、全て食べた。
□□□
「さて、案内を再開します!」
お昼ご飯を、食べた後、音さんが、そう言う。
「次は、何処に行くんですか?」
「ここのトップが、いる部屋です!」
「そう言えば、最初に、会っていなかったですねえ、何か用事が、あったんですか?」
三上さんが、そう言う。
「はい、打ち合わせで、市役所には、いなかったんですが、もうそろそろ帰って、来る時間ですね」
「帰っていない可能性も、あるじゃないですか」
三上さんが、そう言う。
「大丈夫だよ、帰っているから」
俺と三上さんは、声のした方を見る。
「私が、市役所トップの、一枝一美だよ」
そこには、黒髪、ショートの女の人が、立っていた。
「あ、どうも坂本雄一です」
俺と一枝さんは、握手をする。
「ふむ、噂通りの礼儀正しい、男の子だ」
一枝さんは、感心しとように、そう言う。
「ありがとうございます」
「立ったまますまない、雄一君、今の生活は、どうだい? 不自由な事は、無いかい?」
一枝さんは、そう聞いてくる。
「不自由な事は、無いですよ」
「それを、聞けて安心したよ、それじゃあ、じゃあね」
そう言って、一枝さんは、去っていった。
「優しそうな人ですね」
「そうですね」
俺、三上さんの順番で、そう言う。
「では、次の場所に、案内しますね」
音さんが、そう言ったので、俺と三上さんは、頷き、次の場所へ向かった。
□□□
「今日は、ありがとうございました。」
俺は、そう言い、頭を下げる。
「いえいえ、こちらこそ、来ていただき、ありがとうございます!」
「雄一さん。帰りましょう」
三上さんが、そう言ったので、俺と音さんは、同時に頭を上げる。
「それでは、俺と三上さんは、帰りますね」
そう言って、俺と三上さんは、帰って行く。
「将来ここで、働いてほしいなあ~」
音さんが、そう言っていたが、俺と三上さんの耳には、聞こえなかった。
読んで頂きありがとうございます。