第133話俺と保健室での一日
すいません遅くなりました。133話です。
「失礼します」
俺は、そう言い、保健室に、入って行く。
「仙波先生は、いないのか」
俺は、いつも座っている、椅子に座る。
「ふむ」
何か暇だなあ。
トントン
「失礼します。せん………」
保健室に、来た女の子が、俺を見た瞬間、固まった。
「おはようございます。どうしましたか?」
「えっ………あの、どうして、雄一さんが?」
「今日は、早めに、来ました。それより、怪我を、見せてください」
「あっ、はい!」
女の子は、傷を見せてくる。
「擦り傷ですね、消毒液を、かけるので、少し、しみますね~」
俺は、消毒液をかけ、絆創膏をはる。
「これで、大丈夫ですね」
「しゃ、しゃい! ありがとうございます!」
女の子は、顔を真っ赤にして、出て行った。
はて? 何か怒らせる事を、してしまったかな?
「あら~雄一君じゃない」
そんな事を、考えていると、仙波先生が、入ってきた。
「おはようございます。仙波先生」
「おはよう~、雄一君。顔を真っ赤にして、出て行った子を、見たけど、何かあったかしら~?」
「えっとですね」
俺は、説明をした。
「なるほど~、雄一君。私も、怪我しちゃったから、手当てして~」
そう言って、仙波先生は、手首を、見せてくる。
「了解です」
俺は、仙波先生の手首に、消毒液をかけ、絆創膏をはる。
「ありがとう~、それじゃあ、これから、職員会議だから、行ってくるわ~」
そう言って、仙波先生は、スキップをしながら、保健室を、出て行った。
はて? 何か良いことが、あったのかな?
□□□
「雄一さん! ありがとうございます!」
そう言って、女の子は、保健室を出て行く。
「………怪我人が、多いなあ」
現在、お昼の時間だが、今の子で、三十人目だ。
ピンポンパンポ~ン
「ん?」
いきなり、放送の音が鳴る。
「ああ、マイクテスト、マイクテスト」
神宮寺さんの声が、聞こえてくる。
「皆さん、雄一さんが、保健室に、いるからといって、わざと怪我をして、会いに行かないで、ください、雄一さんのご迷惑になりますわ! ちなみに、この放送は、雄一さんも、聞いていますわ! 嫌われたくないなら、行くのは、おすすめしません」
神宮寺さんが、そう言うと、放送は、終わった。
「何で、俺がいると、わざと怪我をするんだ?」
いくら、考えても、分からなかった。
□□□
「「「すいませんでした!?」」」
放課後、俺は、今日、保健室に、来た女の子の何人かに、土下座をされていた。
「土下座しなくても、良いですよ、それより、どうして、わざと怪我したんですか?」
俺は、そう聞く。
「「「雄一さんに、合法的に、会いに行けるからです!」」」
「俺に、会うためだけに、怪我をしないでください!?」
「「「………はい」」」
何か、残念そうな顔してるなあ。
「とにかく、こんな事をもうしちゃあ、駄目ですからね! 解散です!」
俺が、そう言うと、女の子達は、出て行った。
「………全く」
俺は、椅子に座る。
トントン
「どうぞ~」
「お疲れ様なのです! 雄一さん!」
文美さんが、入ってきた。
「雄一さん。今日は、もう帰るなのです!」
「了解です」
俺は、文美さんの後ろに、ついて行った。
「帰ったら、寝よう」
「了解なのです!」
こうして、長い一日が、終わった。
読んで頂きありがとうございます。