第111話俺と合同学園祭(劇、中編)
111話です。
ここで、舞台が、暗くなる。
明かりが、つくと、舞台は、クレカの部屋になっていた。
「翌日サラは、またクレカの部屋に呼び出されました」
「お母様、何のようですか? 私は、今荷物を纏めるのに、忙しいのですが」
「昨日、会っていた殿方に、ついて、説明しなさい」
「………何のことですか?」
「とぼけても無駄です。ちゃんと見ていましたから」
「………名前は、シン、それ以上の事は、知りませんわ」
「その言葉に、偽りは、ありませんね?」
「はい」
「兵士達よ! シンという、殿方を、この城へお連れしろ!」
「クレカの命令で、兵士達は、シンという、男性を探しました。しかし国中を、探しても、シンという、男性は、見つかりませんでした」
「何故、見つからない!」
「お母様、出ていく支度が、できました」
「そう………では、出ていきなさい!」
「クレカに、そう言われ、サラは、部屋を出ていきます」
「サラお姉様」
「アノン………」
「………ごめんなさい」
「良いのよ、貴女は、悪くないわ、全ては、私の力不足です」
「そう言い、サラは、城を出ていきました」
舞台が、暗くなる。
明かりが、つくと、舞台は、夜の森になっていた。
「シン様、ここでお会いしましたね」
「サラは、惚れた人と、会った場所で、そう呟きました」
「もう、会えることは、無いのでしょうか………」
「サラは、泣き始めてしまいました」
「こんばんは、今日は、どうされましたか、サラ様」
「!?」
「サラは、声のした方を振り向きます。何とそこには、シンが、立っていました」
「シン様!」
ぎゅう。
「「「なあ!?」」」
「………サラは、シンに、会えた喜びで、彼に抱きつきました………ちっ」
藤森さん、だから舌打ちは、駄目だって!?
「会いたかった………です」
「………何かあったんですか?」
「………実は」
「サラは、これまでの、経緯をシンに、説明しましました」
「………酷いですね、貴女は、それで良いんですか?」
「決まって、しまった事なので………」
「良し! 僕が何とかしましょう!」
「えっ!? シン様!?」
「シンは、サラの手を掴み、城のある方へ、走っていきました。………ちっ、羨ましい」
だから、藤森さん!? ………もういいや。
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