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男子が極端に少ない世界に転移し女装して、高校に通う話  作者: ゆう
第2章雄一皆に恩返しをする
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第110話俺と合同学園祭(劇、前編)

110話です。

俺は、袖幕から、観客席の様子を、ちらりと見てみる。



お客さんは、どうやら、満員のようだ。



「皆さん。準備は、よろしいですか?」



体育館の舞台裏で、三条さんが、そう言い、全員頷く。



「では、劇を必ず成功させましょう!」



「続きまして、東浦学校と、祭政学園の合同劇、王子とお姫様のLOVEロマンスです」



「では、舞台に、行きますわよ、沙耶香さん」



「分かりましたわ」



二人は、舞台に上がって行く。



役は、お姫様役、三条祭、王子役、坂本雄一、意地悪な母役、神宮寺沙耶香、お姫様の妹役、坂本優、ナレーターは、藤森千代となっている。



ちなみに、登場人物には、それぞれ、名前が、あり、お姫様、サラ 意地悪な母、クレカ、王子、シン、お姫様の妹、アノンである。



「準備が、終わったようなので、王子とお姫様のLOVEロマンス始まりです!」



司会の人が、そう言うと、舞台の幕が上がる。



最初の場面は、クレカの部屋である。



「ここは、サファテラス王国。女王クレカにより、この国は、支配されていました。女王クレカには、二人の娘がおり、長女は、サラ、次女は、アノンという名前です」



「ある日の夜、クレカは、娘たちを、自分の部屋に呼び、王位を、妹のアノンに、継がせると、言い不要な長女で、あるサラには、出ていけと、言いました」



「納得、出来ませんわ、お母様!」



「納得しなくても、決定事項ですわ」



「そんな酷い! 何故私ばかり、何故こんな!」



「文句を言っていないで、さっさと、出ていく準備をしなさい!」



「その言葉を、聞いた瞬間、サラは、クレカの部屋を、飛び出して、行きました」



「お母様、流石に酷すぎでは?」



「アノン貴女は、気にしなくても、良いのよ」



「………はい」



ここで、舞台が、暗くなる。



明かりが、つくと舞台は、森に変わっていた。



「家を、飛び出して、森の中に入り、サラは、とぼとぼ、歩いています」



「これからどうしたら………」



「どうかされましたか?」



「「「キャーーーーー!」」」



俺が、登場した瞬間、歓声が、響く。



「サラが、声のした方を見ると、美しい男性が、一人立っていました」



「ああ、何と美しい人なのだろう」



「ありがとう、では、夜も遅いですので、家に送りましょう」



「「「イケメンすぎです。雄一さん(君)」」」



「では、お手を失礼します」



「「「ブハッ!?」」」



何人かが、耐えきれず、鼻血を吹き出したようだ。



「美しい男性は、サラの前で、膝をつき、右手を取りました」



「僕の名前は、シンです。失礼ですが、お名前は、何ですか?」



「サ、サラと言います!」



「サラ様ですね、では、向かいましょう」



「は、はい!」



「「「お姫様役の女!? そこを私に、寄越せ!?」」」



観客が、全員、そう言う。



「サラは、シンの笑顔に、完全に見惚れ、自分が、家を呼び出した理由を、忘れ、家へと案内して、しまいました………ちっ」



藤森さん、今劇中だから、舌打ちしちゃ駄目だよ。



再び舞台が、暗くなる。



明かりが、つくと舞台は、城門の前になる。



「ここが、私の住んでいる場所です」



「まさか、王族の方だったとは、失礼を」



「頭を上げてください、私は、全然気にしてませんから」



「そう言って、頂けると、助かります。では、僕は、これで」



「そう言って、シンは、去って行きました」



「はあ~、素敵な方でした」



「サラは、シンの誠実な態度に、うっとりしていました。シンと一緒に、いる所を、クレカに、見られているとは、知らずに」



「ふふふ、アノンの婿に丁度良い、人を連れて、来てくれましたね、サラ」



読んで頂きありがとうございます。

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