第109話俺と合同学園祭(劇の前)
109話です。
「では、これより、合同学園祭を開催するなのです!」
文美さん(分身)が、そう言い、合同学園祭が、始まる。
「兄よ、劇は、午後からだ、それまで、一緒に色々見ないか?」
優(文美さん)が、そう言ってくる。
「分かった、じゃあ一緒に行くか」
「では、まず一年一組だな」
「了解」
俺と優は、一年一組へ向かった。
□□□
「「「いらっしゃいませ、雄一さん!」」」
俺が、教室に、入ると、一年一組にいた人達、全員に、そう言われた。
「何で、一年一組以外の生徒も、言っているんだ?」
「「「ノリだよ優ちゃん!」」」
「そうか」
ちなみに、一年一組は、喫茶店である。
俺と優は、席に座る。
「ご注文は、何にするネ!」
太刀川さんが、注文を取りに来た。
「私は、チョコレートケーキと、オレンジジュース。兄は、何にする?」
「俺は、ショートケーキに、ブラックコーヒーで」
「かしこまりネ!」
太刀川さんは、教室の奥へ向かう。
「はい、もう作ってあるから」
「Oh! 流石千代さんです!」
太刀川さんは、ケーキと、飲み物をお盆に置き、持ってきた。
「お待たせですネ!」
「はやっ!?」
「兄を待たせない心がけ、見事だ千代」
俺は、ツッコミを入れ、優は、何故か頷いていた。
「では、ごゆっくりどうぞネ!」
そう言って、太刀川さんは、お辞儀し、教室の奥へ戻っていった。
「食べようか、兄よ」
「そうだな」
俺と優は、フォークで、ケーキを掬い上げ、一口食べる。
「美味しい」
「ふむ、流石、喫茶店の娘が、プロデュースしただけある」
俺と優は、ケーキをゆっくりと、食べた。
「それじゃあ、皆またね」
「午後の劇は、暇な人は、是非とも、見に来てくれ」
「「「はーい!」」」
一年一組以外の生徒も、元気よく、返事をした。
□□□
「さてと、次は何処に、行こうか?」
一年生の廊下の隅で、俺は、優に、そう聞く。
「そうだな、このまま、三上さんのクラスに、行くか」
優は、そう言う。
「じゃあ、一年三組に、行くか」
「分かった」
俺と優は、一年三組に、向かう。
「雄一さん! 優さん! いらっしゃい!」
三上さんが、笑顔で、出迎えてくれた。
「え~と、アクセサリーかな?」
「はい! 全部手作りです!」
俺と優は、アクセサリーを見る。
「このネックレス、優に、似合うと思う」
俺は、そう言い、星の形をした、ネックレスを手に持ち、優の首につける。
優は、何故か、顔を真っ赤にしていた。
「うん、やっぱり似合ってる、三上さん、これ購入で」
「「「優ちゃんが、めちゃくちゃ羨ましい………」」」
「何を言っているんだ?」
俺は、意味が、分からなかった。
「雄一さん。ネックレスの意味で、永遠に離さないって、いうのが、あるのを知ってますか?」
「はい?」
ネックレスって、そんな意味があるのか!?
「優、そんな深い意味は、無いからな!」
「わ、分かっている!? ………残念なのです」
優が、最後に言った言葉は、俺には、聞こえなかった。
「おっと、そろそろ、体育館に、行かないとな!三上さん、はいお金」
俺は、三上さんに、お金を渡し、優の右手を掴み、一年三組の教室を、出ていく。
「兄よ」
「何だ優?」
「劇、必ず成功させよう」
「ああ、もちろん」
読んで頂きありがとうございます。