第104話俺と劇の練習
104話です。
「さあ! 劇の練習を、始めますわよ!」
ここは、祭政学園の体育館である。
「まずは、台本を読みながら、練習ですわ!」
「三条さん。台本に、妹役で、私の名前が、あるのは、何故ですか?」
優が、そう言う。
「もちろん、将来貴女が、妹になるからですわ!」
「何、言ってるんだ、貴女は」
三条さんが、そう言ったので、俺は、そうツッコミを入れる。
「祭さん。なぜ私が、意地悪な母役、何ですか?」
神宮寺さんが、そう言う。
「あら、貴女に、ピッタリじゃあ、ありませんか」
「………」
神宮寺さん、怒ってるな。
「その他の役は、こちらで、用意しますわ! では、練習開始ですわ!」
三条さんが、そう言い、練習が、始まった。
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「ああ、何と美しい人なのだろう」
「ありがとう、では、夜も遅いですので、家に送りましょう」
物語は、序盤、主人公と、ヒロインが、初めて、出会うシーン、設定は、夜ヒロインが、意地悪な母のいじめに、耐えられなくなり、城を飛び出し、森で、主人公の王子に出会う所である。
ちなみに、最初のセリフは、三条さんが、言い、後のセリフは、俺が、言っている。
「では、お手を失礼します」
俺は、三条さんの前で、右膝をつき、右手をとる。
「プシュ~」
「はい?」
三条さんの顔を見ると、顔が、真っ赤で、目をぐるぐるさせていた。
「大丈夫ですか? 三条さん?」
「ブハッ!?」
「うおっ!?」
三条さんは、鼻血を吹き出した。
「ちょっ!? 俺の手を掴んだ時は、大丈夫だったのに!?」
「兄よ」
優の方を見ると、鼻血を出しながら、声をかけてきた。
「イケメンオーラを、出しすぎだ」
優は、そう言うと、パタリと、倒れる。
「ちょっ!? 優!? って、皆も!?」
周りを見ると、全員倒れていた。
「ほ、保健室~!?」
俺は、急いで、全員を保健室に、運んだ。
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「「「ご迷惑をおかけしました」」」
「あはは………」
気絶していた全員が、起き、謝罪された。
「劇を成功させる為、私が、雄一さんに、慣れなければなりませんわね!」
そう言って、三条さんは、立ち上がる。
「沙耶香さん」
「何ですか? 祭さん」
「私を合同学園祭の日まで、東浦学校に、通わせてください!」
「却下ですわ」
「何故ですか!?」
「学園長が、許しませんわ」
「くうっ」
三条さんが、悔しがる。
「会長」
「何ですか、優さん?」
「学園長に、問い合わせた所、許可するなのです! だそうです」
「「「はい?」」」
こうして、合同学園祭の日まで、三条さんが、東浦学校に、通う事が、決まった。
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