第98話俺とスポーツショップ
98話です。
「さて、皆、何か申し開きあるかな?」
「「「何もありません。すいませんでしたー!」」」
由利原さんと、野球部の部員の方々が、武田さんに、土下座した。
乱闘は、武田さんが、由利原さんと、野球部の部員の方々、一人一人に、拳骨をし、止めた。
「凄いですね、武田先輩」
「そうでもないよ~」
武田さんは、照れながら、そう言う。
「あっ! そうだ、忘れてた! 今日、スポーツショップに、道具買いにいかなくちゃ!」
由利原さんが、そう言う。
「そうだった! 要、私も行くよ!」
武田さんが、続いて、そう言う。
「俺も行って良いですか?」
「「「えっ!? 雄一君 (さん)も行くんですか!?」」」
「えっ? 何か問題ありますか?」
「いや、全然問題無いよ! じゃあ、一緒に行こうか!」
俺は、由利原さんに、右手を掴まれた。
そのまま、由利原さんは、走り出す。
「ちょっ!? 要、待ちなさい!?」
「私も、行きます!」
後ろから、武田さんと、三上さんが、追ってきた。
俺は、由利原さんに、右手を掴まれながら、スポーツショップがある、場所へ向かった。
□□□
「到着~!」
走って、どの位たったか、分からないが、いつの間にか、スポーツショップの前に、到着していた。
「はあ、はあ、要は、ともかく、雄一君も、息上がってない………凄い」
「はあ、はあ、雄一さんは、以外と、体力があるんですよ………私、女なのに」
「そんな事、言ったら、私は、野球部なのに………」
武田さんと、三上さんが、会話をしていたが、何て言っているかは、分からなかった。
二人とも、何故か、落ち込んでいた。
何で、そんなに、落ち込んでるんだ?
「さあ、皆、入ろう!」
チャリンチャリン
「いらっしゃ………」
店内にいた、お婆ちゃんが、俺を見た瞬間、固まる。
「あっ! お婆ちゃん。野球の道具、買いに来たよ~」
「要ちゃん」
お婆ちゃんは、我に返ると、由利原さんの名前を呼び、肩に手を置く。
これって、もしかして………
「ゆう「誘拐じゃあ、無いので、大丈夫ですよ」そうなのかい?」
「はい、俺が、自分の意思で、ついてきました」
「もしかして、君が雄一君かい?」
「はい、そうですよ」
「本当に、実在していたのか」
「もう! お婆ちゃん! 私が、実在してない人の事を、言うと思うの!」
「まあまあ、落ち着いて、要」
武田さんが、由利原さんを、落ち着かせる。
「あの~、道具を買いに、来たんじゃあ」
「はっ! そうだった、お婆ちゃん、いつものください!」
「はいはい、ちょっと、待っててね」
お婆ちゃんは、店の奥に、入っていく。
「常連、何ですね」
「うん! いつもここで、買ってるから!」
「お待たせ」
お婆ちゃんが、店の奥から、出てきた。
恐らく、手に持っている袋の中に、野球の道具が、入っているのだろう。
「お婆ちゃん。ここに、お金置いときますね」
そう言って、武田さんが、お金を置く。
「丁度だね、またいらっしゃい」
全員で、野球の道具を持ち、スポーツショップを、出て行く。
「さて、じゃあ、学校に、帰ろっか!」
「了解です」
俺達は、楽しく、話ながら、学校へ戻った。
□□□
「雄一さん。野球に、興味があるなのです?」
学校から帰り、夕食の準備をしていると、文美さんに、そう聞かれた。
「う~ん。そうですね、プロ野球は、見てみたいですね」
「了解なのです! では、次の休みは、予定を入れないように、してほしいなのです!」
「? 分かりました」
「楽しみにしてるなのです!」
そう言って、文美さんは、とてとて、走っていった。
「………ふむ」
俺は、夕食作りを、再開する事にした。
読んで頂きありがとうございます。