第96話俺と祭政学園生徒会長
96話です。
「ここが、祭政学園です!」
「お~、賑わってるねえ」
祭政学園に、ついた。
学園は、屋台で賑わっていた。
「雄一さん。これが、祭政学園の特徴です」
祭政学園の生徒の一人が、そう言う。
「特徴って、この屋台の事かな?」
「この学校は、授業が、終わると、一般公開で、屋台をしてるんですわ」
「だから、祭って字が学園に、使われているなのです!」
神宮寺さんが、そう言うと、文美さんが、補足で、そう説明してくる。
「では、生徒会室に、向かいましょう!」
俺達は、生徒会室へ向かった。
向かう途中たくさんの生徒が、俺を見ており、何故か全員前屈みに、なっていた。
「女の子の性なのです………」
「雄一さんは、色々と、刺激が、強いですから………」
文美さんと、神宮寺さんが、そう言っていたが、俺は、意味が分からなかった。
□□□
「ここが、生徒会室です!」
歩いて、数分、どうやら生徒会室の目の前に、到着したようだ。
「少々、お待ちを」
トントン
「失礼します。会長ゆうい「直ぐに準備をするので、少々、お待ちくださいと、伝えてくださいですわ!?」承知しました」
扉を閉める。
「申し訳ありません。少々、お待ちください」
「りょ、了解です」
俺達は、会長さんの準備が、終わるまで、廊下で待つ。
「お、お待たせしましたわ!」
しばらく経つと、生徒会室から、声が、聞こえてきた。
「では、入りましょう」
先頭にいる生徒が、扉を開ける。
俺達は、生徒会室に、入っていく。
中に入ると、金髪縦ロールの人がいた。
「ようこそ、さいせ………何で貴女が、いますの沙耶香さん」
「雄一さんの、護衛ですわよ、三条祭さん」
どうやら、ここの生徒会長さんの名前は、三條祭というらしい。
「あら、貴女が、雄一さんの護衛ですか、東浦学校の生徒会は、暇のようで」
「暇では、無いですわ、貴女が、生徒達を使って、雄一さんを拉致しようとしたので、私が、来ただけですわ」
二人は、睨みあう。
「お二人って、もしかして」
「はい、とても仲が、悪いです」
俺が、小声で聞くと、扉を開けた生徒に、そう言われる。
「どうして、仲が悪いんですか?」
「お二人は、それぞれ、神宮寺家の令嬢と、三條家の令嬢なのです」
文美さんが、そう言う。
「お互いライバル関係って、事ですか?」
でも、それだけで、仲が悪くなるだろうか?
「いえ、それだけでは、無いですよ」
「と言うと?」
「キャラが、被っていますので」
「なるほど」
二人とも、令嬢、同じような口調、色は違えど、同じ縦ロール、確かに、キャラは、かなり被っているな。
「雄一さん! 帰りますわよ! こんな女と、話していると、頭が、悪くなってしまいますわ!」
俺が、生徒と会話を、していると、神宮寺さんが、そう言って、俺の手を、引っ張る。
「ちょっ!? 神宮寺さん! 何で、呼ばれたか、まだ聞いてないです!」
「そうですわよ、沙耶香さん!」
「雄一さんは、この女の話を聞くと?」
「呼ばれたので、聞きますよ」
俺が、そう言うと、神宮寺さんは、しぶしぶ手を、離す。
「三条さん。どうして、俺を呼んだんですか?」
「貴方と、結婚前提で、お付き合いをしたくて、お呼びしましたわ!」
「………はい?」
いきなり、何言ってるんだこの人?
「雄一さん。帰るなのです!」
文美さんが、そう言ってきた。
「ちょっと待ってください、文美さん。一応理由は、聞きますので」
「理由を、聞いてくださる殿方は、貴方が、初めてですわ!」
三條さんは、そう言う。
「それで、理由は、何ですか?」
「貴方に、一目惚れしましたわ!」
三條さんが、そう言ったので、俺は、文美さんを見る。
「文美さん。貴女また俺の写真、ばらまきましたか?」
「してないなのです!?」
「では、どうして、三条さんは、俺に一目惚れをしたんですか?」
俺は、三条さんを見る。
「ネットに、雄一さんの写真、結構ありますわよ」
「マジですか!?」
何で、俺の写真がって………文美さんしか、いないじゃないですか!?
俺は、文美さんを睨む。
文美さんは、思いっきり、首を横にふる。
「違うなのです! 雄一さん、信じてくださいなのです!?」
「じゃあ、誰が」
「恐らくは、雄一さんの写真を、誰かが、撮ってネットに、アップしたと、思われますわ」
神宮寺さんが、そう言う。
「………なるほど、可能性は、ゼロでは、無いですね」
何回か、出掛けてるからなあ。
「どんな写真ですか?」
「この写真ですわ!」
三条さんに、そう聞くと、携帯を見せてきた。
「体育祭の時の写真ですか」
その写真は、俺と優が、実況している写真だった。
「これを見て、俺に一目惚れをしたんですか?」
「はい、貴方の姿を見て、この人しかいないと、思いましたわ」
そう言って、三条さんは、体をくねくねし始めた。
何だか、見たことあるな、この状況。
「「「ちなみに、私達は、この写真を見て鍛えました」」」
文美さん、神宮寺さん、以外のこの場にいた生徒が、そう言う。
何を言っているんだ、君達は?
「あの、三条さん」
「………はっ! 何ですか雄一さん?」
「貴女と、お付き合いは、出来ません」
「な、何故ですか!?」
「俺は、貴女の事を、全然知らないからです」
俺が、そう言うと、三条は、ポカーンとした。
「では、今日は、もう帰りますね」
俺は、文美さんと、神宮寺さんと、一緒に生徒会室を出て行く。
「ふふふ、雄一さん。私は、貴方を本気で落としにいきますわよ」
復活した三条さんの、その言葉は、出ていった俺達の耳には、届かなかった。
読んで頂きありがとうございます。