5. うちのペットとさんぽ
レタスは、生ごみ処理機に入れて肥料に、人参は、スープと野菜炒めになりました。
食事を美味しく頂いた後は、少しゆったりと過ごします。
「はぁ~、美味なる。」
「いつの時代の人ですか?」
ビックリしました。
美味なる何て言葉、歴史の教科書でしか聞いた事ありませんでしたよ。
そうれはそうと、食べてばかりもさせられません。
※どの動物、人間もそうですが食べて寝てばかりでは、肥満になってしまいます。
適度な運動(遊び)をさせましょう。
「少しゆっくりしたら運動しないとね。 肥満になっちゃう(笑」
「そうね、それじゃラジオ体操第1始めるわよ。 ちゃんちゃら ちゃちゃちゃちゃ♪」
「え!?」
「ほら、腕を大きく振って背伸びの運動よ?」
突然始まったラジオ体操に戸惑いながらもなんとか対応しましたがまさか第1・第2そして、幻のラジオ体操第3までフルしたのは、生まれて初めてかもしれません。
※普通の兎は、ラジオ体操は、出来ません。
これで準備運動が終わりかと思ったら考えが甘かったようです。
「それじゃ、準備運動するわよ。」
「え? さっきのは、準備運動じゃ?」
「違うわよ。 さっきのは、ラジオ体操よ。 準備運動とは、別よ。」
ピョニッコ先生の解説によるとラジオ体操は、体力向上と健康維持を目的とした体操。
準備運動は、運動前に軽い運動、ストレッチ等で体をほぐす事だった様です。
1人と1匹、ペアストレッチの王道、背中合わせの引っ張りあうあれをキラキラした目でせがまれましたが無理でした。
ですよね~。
ちなみにその後、筋トレをしようとしていましたが流石に止めました。
「兎の健康オタクってどうかと思うよ?」
「あら、しらないの? 最近は、ジムとかで鍛えている女性が流行りなのよ?」
「何処でそんな知識を・・・・。」
「長年あのペットショップに居たら自然と身に付く知識よ。」
言われてなるほどと思いました。
あのペットショップは、ホームセンターとドラックストアに隣接するお店で、店内アナウンスで健康グッツや栄養剤等の紹介が流れていました。
確かに長年、開店から閉店まで毎日聞いてたら覚えますよね。
近くの森林公園に行き、一緒にジョギングすることにしました。
※兎の散歩は、わざわざ外に出ずともへやんぽ(家の中の散歩)やにわんぽ(庭先でのさんぽ)、べらんぽ(ベランダでの散歩)でも良いそうです。
ただ、マーキングや齧れそうなモノには、気を付けましょう。
準備万端のピョニッコを見ると片手にビニール袋を持っています。
「そのビニール袋は、何に使うの?」
「他のペット連れを見ればわかるでしょ?」
「ああ~。エチケットぶ・・・・」
「そう、良い草があったら持って帰る為よ!」
「そっちかーい!!」
周囲のペット連れの人がビクッ!となってこっちを見ていたので恥ずかしかったです。
そそくさとジョギングを開始します。
「ナオ、あなたたるんでるんじゃないかしら?」
「た、確かに運動してないのは認めるけど そもそも兎に追いつけるわけないよ!」
※兎の足の速さは、野兎で約時速40kmにもなるらしいです。
(目撃した体感、もっと早かった気がします。)
息を切らしながらも久しぶりの運動に何か心地良い感覚に悪くないな~と思いました。
家に帰って汗を流してスッキリしないと。
「帰ろうか?」
「何を言っているの? これから整理運動をするのよ?」
ピョニッコ先生の解説によると整理運動は、疲労の蓄積の緩和や、スポーツ障害の予防にも重要な事だそうです。
私は、運動に対してもピョニッコに対してもまだまだ甘かったと再認識させられました。