1_崩壊する日常_
変わらぬ日常、変わらぬ社会系統、人々の群れは今日も無機質な足音を立てて、進み行くなかで、一際物騒な集団が赤色ランプを赤々しく光らせて、進み行くのであった。
それを気にするものはいない、それが社会の常識の一部となっている。
騒ぎだしたらそれは多分……田舎者だ。
ここは首都東京にある、大通りの一角をなしており、人通りも多かった、ましてや車の通りも多かった。
そのなかで緊急車両の集団が占拠してるに等しい状態で進んで行くのであった。
歩いた方が早いのではないかと思うが、そうはいかないのである。
〈こちら、警視庁オペレーター1、状況知らせ〉
〈こちら、護送班、只今、先の道の大事故により、コースの規定上変更したが、渋滞に捕まってしまった、到着予定時刻に遅くなる可能性あり今のところ、テロリストのようなものは見られず状況として問題なし〉
〈了解した、再度何かあったら報告する、くれぐれも警戒を怠るな〉
〈了解〉
プツーと消える、そして通信は終わり、ホッと一息つくがてら、自販機で買ったボトルコーヒーを一口のみ、窓の外を眺める。
見れば、空は灰色の曇天の空が広がり雨がいくつもの重奏な音でも奏でるかのように降り注いでいた。
晴れてていればよかったのに……と心のなかで再びため息をつく、
「報告、御苦労、緊張しただろ」
隣の運転席に座ってる人物がニヤリと笑った
「まぁそうですね」
とほっと一息いれた姿を見られたのか、少し、恥ずかしい気分になる。
警察という組織上堅苦しいなかでほっと一息つくことは罪なことだと教育されているためだ。
警察官足るもの、それに平等、理を守るものにとって常に気を張らなければ、守れるものも守れないからだ。それでも……
「今はとても充実してます」
その男の場合は父に憧れて警察官になって、今はとても充実している。
人の安全を守り、人の生活を守る、過去の世界で起きたことなど
嘘かのように平和な日常が今、確かに自分の目の前にあって、自分は大役を任されている。
世界中を敵にまわすテロリストで凶悪の人物を
「そういや、俺達の役目って今、こうしてしゃべってるどころじゃないよな」
そう言って、運転席の男はニタリと笑う。
当所は堅苦しい人かと思ったが今はそんな感じなどもせず、フレンドリーに接することができてることに戸惑いを感じる。
仲間として認められたのか退屈しのぎにということの会話なのかわからないが、この時間が助手席に座ってる彼は嫌じゃなかった。
だが、笑いなれていないのか、ちょっとぎこちなく感じることもあるが気にしないでおく
「確かにそうですね」
そうなのだ、今、この中に運んでいる荷物は白のテロリストのそしき、『worldchange』のNo.2のメンバーをのせていってるのだから。
しかし、今こうして、安心できて会話できているのは、周りで守りを固めている機動機械兵器と、機動駆動兵器、人工知能型の自立防衛機械兵器等が分厚い装甲を帯びて一塊となって突き進む姿はまさに敵に一部の姿も見せない様を見せているのだった。
「加えて話に聞いたんだが、surfaceの部隊もいるらしい」
「そうなんですか!?」
助手席の彼は驚いて見せた。
自分は警察の組織ばかりかと思っていたからだ。
「知らなかったのか?」
「全然知りませんでした、自分の情報の狭さを責めるばかりです」
男は手をブンブンとふって気にすんなといって肩を叩く。
痛いだが安心する、暴力ではない励ましのエール、助手席の男は彼にこれからもついていこうかと思うのであった。
「それよりも全然、進まないな……」
しかし、先程の表情とはうって代わり目の前の方角を見て、真剣な眼差しで一人、暗さを交えた色を浮かび上がらせながそう呟く、運転席の男
「確かに……」
助手席の男も相槌をいれる、先程の会話からして何分か経ったのだろうが一向に進みそうもない憂鬱な物質の流れに助手席の男は一種の不安が雨の中の森を歩くような不気味なことが起きることを暗示している気がしたのだった。
運転席の男が再び呟く
「この渋滞こそ、全て計画なのかもな……」
確かにそうかもしれないと助手席の男がそう言った時、
後ろの方から
ドゴーン
という爆発音が彼らの耳を破裂させるかのごとく響き渡る
「ぐっ!?」
助手席の男は耳を押さえるが気を失いそうな気がするのであった。
しかし、それは一度だけではなかった。
空から降り注ぐ流星群かのごとき、狙いを纏った流弾が鉄の軍団を火の海に染めていく、
辺りには悲鳴が
悲しみの声が
苦しみの断末魔が
そのあとに聞こえてくる、自分達だけじゃなく、一般市民をも巻き沿いにして
「ちっテロリストか!」
運転席の男は腕時計に何らかのcodeを入力する
「隊長それは……」
助手席の男は尋ねる、見知らぬものだから聞くことは当然であったのを知ってか先程のニタリと笑うことはなく、後ろを向いて
「あぁ言わなくてすまんな、俺は特殊時計者なんだ」
特殊時計者それはカードを保持するものholderに対抗するために作られた、最新鋭の対ホルダー戦をもした兵器である。
これをつけるとその人間に応じた適正能力が引き出され、能力を発現し、炎、雷、硬質化等々の特殊能力を引き出すことを可能にした。
しかし、それはもっとも全般に誰でも使えるわけでもなく、それに耐えられる適する者は限られていた。
だから、今、目の前にいるその人物が ウォッチホルダーと知り、驚き戸惑うのであった。
当然、その男はまだ入って間もないので知らなかったのも無理はない。
また再び降り注ぐ流星群のごとき流弾が今度は逃げ遅れようとしている人々にぶつかろうとしていた
「助けなきゃな」
男は腕時計をはめた右手を掲げて発動させる。
すると、男の手は青く光る、すると逃げ遅れた人々、そして全体をバリアのように覆って防ぐのであった。
流弾が防がれて一時の戦域を取り戻した状況で
後方から銃を装備した隊員たちが来るのであった。
「空楯隊長、護送車の保護に参りました」
すると、空楯は一般市民の方を指差して雷のごとき速さで激しくいうのであった。
「そんなことよりも一般市民の保護を最優先させるんだ!」
「しかし……」
隊員は戸惑う、任務は輸送車の保護でその輸送車を運ぶのが最優先だと考えていたからだ。
確かに任務も大事だろう。
任務を守らなければ正義を守れないのと同じだったしかし……
「守らなければいけない市民を任務という名で済ます奴のどこに正義があるんだ!」
空楯はそういうのであった。
自分の心は正義にあり、正義に準じる、正義とは果たすものではなく、守るということがあってこそのことだったからだ。
組織としての人間であっても、人間としての正しさとしての
隊員たちはハッとする
「失礼しました、空楯隊長、各員、市民の保護に向かいます、行くぞ」
ハッと言って隊員たちは市民の保護に向かうため、炎が燃え盛る中に消えていくのだった。
「ここは俺がくい止める、お前も保護に迎え」
「はい」
助手席に座ってた男は従うのであった。
自分にできることはそれしかないとわかっていたからだ。
そして、去り際に一言
「生きてまた一緒に守りましょう」
「ああ約束する……」
助手席に座っていた男は住民の保護に向かうのであった。
そして、残るのはいまだに燃え盛る機械の残骸と、燃えて灰とかした死体のみが混在する。
唯一残っているのは空楯とそれを起こした元凶者のみ
「あぁセレブな糞みたいな奴等を守ってなんの意味があるんすかね?」
「お前がやったのか」
空楯はその元凶者に聞く
「まぁそうっすね、でも、今はアンタが邪魔だから消えてもらいたいな」
今まさに、空楯とその元凶者の間に戦いの火蓋が切られるのだった。




