表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
手にある薔薇の色  作者: タウゾルドゥ
1/2

1,偽善の赤い薔薇

私には大切な恋人が居た。誰よりも私を愛してくれ、私も誰よりも彼の事が大好きだった。


そんな彼が1ヶ月前に亡くなった。刃物で殺害され、犯人はまだ逃走中だそうだ。手がかりはその場に落ちていた白い花弁だけ。


彼が亡くなった日に私を支えてくれたのは一番に駆けつけてくれた、元彼だった。


「また、付き合ってほしいとは言わない。でも、今は君の支えになりたい…!」


と、私を励ますためか、赤い薔薇の花束をプレゼントしてくれた。その薔薇は毒々しいほどに綺麗な色をしていた。

それから、元彼は私に優しく接してくれた。

気分転換と言い一緒に出掛けてくれたり、いつでも気遣ってくれたり、私を励ましたりしてくれて本当に嬉しかった。


1ヶ月がたち、私は元彼に告白された。

と言っても、まだ彼の事を忘れられないから、友達からと返事をした。


そして今、私は彼とショッピングモールを歩いていると、花屋に通りかかった。水をやっていた店員が顔を上げ、元彼に話しかけてきた。


「あら、この前の…その様子だとうまくいったみたいですね!」


「はい。お陰さまで」


もしかして、あの赤い薔薇の時かなと少し照れていると


「うちの自慢の白薔薇プレゼントして断る人なんていませんから!」


フフンと自慢気に話してくる………白薔薇?


「純白の愛だなんて…素敵ですよね!………きゃっ」


偶然だろうか、暴風によって1枚の白薔薇の花弁が私のもとに舞ってきた。

白い…薔薇の花弁。赤い………薔薇?1つの仮定が私の頭を過った…


私は顔を上げ、彼を見た。すると彼はニコリと笑った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ