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閑山自撰詩篇

備忘録

作者: 竹井閑山

備忘録が溜まりすぎて

役目を果たせなくなってきた

何を書いたかは憶えてるんだけど

どこに書いたかを探すのに手間取り

新しいことに取り組めない


もう許容量がいっぱいなんだ

何を書いたか憶えてるなら

探さなくてもいいはずだけど

確認とらなきゃ気が済まないのが

学生時分に身についた習い


いっそ古い備忘録は捨てて

一から出直したらどうだろう

備忘録はマニュアルじゃない

生まれる前の記憶がなくても

人間は立つ 一行の詩のように


備忘録を処分しようと思う

すると備忘録が語りかける

書かれたことは憶えているよ

もう一度ページを繰ってみて

見つけた猫の成長記録


私でなきゃ誰が処分するのだろう

市の委託業者かな

もう一冊備忘録を買おう

書かれたことでなく書くことが

生きた証しとなる一冊を


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