表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/53

スライムの神殿

次の日


あの悪夢を見たハズなのに体調をが良い


あ!


俺のかなり近くでフローライトが寝ている


昨日寝た時は、もっと離れていたのに・・・


もしかしてフローライトが添い寝を?


悪夢にうなされていた俺を見て気を使ってくれていたのか?


「すまないな・・・」


「ミクシー!」


「なにーー?」


「フローライトはまだ寝ているみたいだから、俺たちだけで行くか?」


ミクシーも元気が戻ったところを見ると、やはりフローライトが看病してくれたのだろう


「うん!おねーちゃん、きのうずっとぼくたちをかんびょうしてくれてだんだ!」


やっぱりな


それに、お前は起きていたのか?


「なんだかね、あったかいきもちになったからそうおもったの」


カン、って奴か?


「じゃあ、とっととバージョンアップしてくるか」


「うん!!」


スライム神殿の入口に近づくと階段が見えてきた


地下に降りるタイプか・・・


大きな建物だが実際には下に降りていく


これではどの位まで深さがあるのか分からないな


カルヴァンを倒した時の道具などを準備しているからそうそう危険な目に遭う事はないと思うが・・・


しかし、フローライトは連れてくるべきだったか?


地面に潜れるという事は偵察にも向いているからな


「たつやーーはやくいくよ!」


「用心して進むぞ」


ミクシーを頭に乗せ達也は進んで行く


ここでは通信機が使えないみたいだ


コッ、コッ、コッと石か何かで造られている階段を下りる


広さは人一人分しかない


しばらく降りると部屋が見えてきた


「ここは?」


「たつやーなにかくるよ!!」


ボイン、ボイン、ボイン


目の前には一体のオレンジ色のスライム


敵なのか?


「力を求めこの場所にやって来た者か?」


見た目に反して偉そうな話し方だな


「うんーーー」


「この階は知力を表す場所」「技を身につけたければ知力を見せろ」


技?


このスライム神殿はスライムが技を身につける場所なのか?


しかし、知力と言ってもどうすれば・・・


「このゲームで知力を測らしてもらう」


ゲームとか魔物が出来る訳ないだ・・・


「あ!」


達也はゲームの内容をみて思わず言った


「ゲームはブロック消し」


テトリスじゃん!!


「ルールは画面から降って来るブロックを一列に揃えて消せばよい」


「その勝負で私に勝てれば次へ進む事ができる」


おいおい、まさかゲームがテトリスとは


ミクシーは四列を同時に消すプロだぞ


「たつやーー、これてとりすだよね!?」「なら、ぜったいにまけないよ!」


頼もしい!・・・


石に付いている大きな2つのモニター


左がオレンジ色のスライムで、右がミクシー


対戦画面ってどこのゲーセンだよ・・・


「では、始めるぞ!!」「用意スタート」


ぴろりろ~ん♪


ぴろ~ん、ぴろ~ん、ぴろろ~ん


・・・・俺退屈


ぴろ~ん、ぴろ~ん、きゅいーん


お、ミクシーが4列消したな


ぴろろ~ん、ぴろ~ん


・・・・てかさ


ぴろ~ん、ぴろ~ん


このオレンジスライム弱くね?


なんか、ミクシーがどんどん消していくからさ


左画面、ブロックがどんどん振って来るんですけど・・・


オレンジスライム(さば)ききれていないんですけど・・・・


こんなんで門番とか・・・


てってれ~♪


ほら、瞬殺だよ・・・


ドサッ


オレンジスライムは思い切り倒れる


いやいやいや、なんで戦闘してくたばったように倒れるんだよ


「ぐふぅ、強い」「仕方ない・・・次に進むとよい」


そうさせてもらう


「たつやーーらくしょうだったよ!」


「流石だな!」


奥の壁が振動と共に開かれる


どうやら門番の試練のようなものをクリアしないと次に進めないのか・・・


それに俺は基本手出しできないかもな


また石か何かで出来た階段を下りる


コッ、コッ、コッ


次の階


地下で言うと5階くらいか?よく分からんが


「ようこそ!」


今度は青のひげの生えたスライム


「今回は心技体の心の門番だ」


って事はさっきは技って事か?


技術に精神に戦闘という訳か?


「ルールを説明しよう!」


ひげのくせにテンション高いな・・・


「スライムの大好物、スライムゼリーを目の前にして3分耐えれれば主たちの勝ちだ」


・・・しょーもな!


しょぼすぎるだろ・・・


しかも、この勝負勝ったな・・・


何せミクシーはスライムのくせに、スライムの大好物「スライムゼリー」が食べられないからな


この間、食事に混ぜたら宿の部屋がゲロまみれになったからな・・・


見向きもしないだろう


案の定、ミクシーは見向きもしないどころか怯えている


どんだけ嫌いなんだよ・・・


「ククク、スライムならこのご馳走を前にして食べないわけがない」


お前、敗北フラグどころか勝負が決まっているのに可哀想だな


「用意スタート!!!」


「さあ、どうだ!ご馳走を前にして耐えられるかな!?」


いや、だからミクシーは大嫌いだからな・・・スライムゼリー


「さあ、食べろ!食べたくて仕方がないんだろ!?」


うるさいな、お前


1分経過


ミクシーは見向きもしない


「えっ!?なんで食べないの?ご馳走だよ?どうして?」


なんか可哀想になってきた


2分経過


ミクシーはすでに食べてもないのに吐きそうだ


どんだけ嫌いなの?


「食べたいんでしょ!?早く食べなよ!!ていうか食べて下さい!!!」


本音が出たな


3分経過


終了


「たつやーーーこわかったよーーーー」


いやいや、食い物でどんだけ恐がってんだよ


「ハハ、お前スライムゼリー食えないもんな」


「えぇ~!?そうなの?」


ひげよ、驚き過ぎだ


こうして最後の場所へと向かった


恐らく次は戦い・・・・


今までのを見る限り俺は手出しが出来ない


今のうちにミクシーに毒を塗って細工しておくか?


そうしておこう


達也はミクシーに毒を塗った


最初に殺した主人公、ゴンザレスの時のやつだ


最後であろう部屋に出た


「フォフォフォ、最深階へようこそ」「よくぞこれまで進んできた」


デカイな・・・さしずめビッグスライムと言ったとこか


勝ちあがったのはほぼ運だけどな・・・


「最深階のルールを説明しよう」


「ルールは簡単、モニターと連動したこの装置をワシとそこのスライムが付けて戦闘してもらう」


「この装置は?」


「HPを表す装置だ」「人間にも見えるようモニターと連動した」


「この数値がゼロになった方が負け」「簡単じゃろ?」


やはり最終関門は戦いか・・・


「そして、念のためそこの挑戦者スライムには魔法を受けてもらう」


「何のだ?」


「破魔の魔法じゃ」「戦う前に細工されていてはフェアではないからな」


チッ、毒は駄目という事か・・・


「ああ、もちろんワシも魔法を受けるから心配しなくていいぞ」


安心だな・・・


いや、ミクシーに戦闘が出来るのか?


「たつや!ぼく、ぜったいにまけないから!!」


しかし、不安要素はある


「では、戦闘を始める」「用意、スタート!!」


俺の役目はコイツの戦闘スタイルを冷静に分析する事だ


ボォイ~ンとビッグスライムは跳躍する


潰されたらひとたまりもない


「おおおお、おっきい・・・・」


「避けろ!!ミクシー!!!」


ズドォォン


ミクシーはビッグスライムの潰し攻撃が直撃した


「うわぁぁ!いたいよーーー」(HP80)


モニターのミクシーのHP数値が減っていく


今のでHPが20減ったか・・・意外と少ないな


致命傷だった気がするが・・・


ミクシーは力を振り絞り体当たり


ボイン


・・・・


「・・・効かん!!」(HP99)


ダメージ1か・・・全く効いてないかと思ったがそうでもないんだな・・・


ズドォォン!!!


またミクシーに体当たりが当たる


「いたいよーーー」(HP60)


これも20・・・


「!!!」待てよ?


この勝負、単に戦闘力を測る戦いなのか?


だとしたら、最初の潰し攻撃でミクシーのHPは0になっていてもおかしくない


それにミクシーの体当たりもダメージが1入ったが実際は無傷だろう


まさかこの戦い・・・!?


ビョン


ミクシーは跳躍してビッグスライムの頭部を踏もうとする


それを少し無理してビッグスライムは避ける


「おっと、危ない・・・!」


「!!!」今のは!?


今の攻撃、ビッグスライムなら例え頭部が弱点でもミクシーの攻撃は効かないハズ


やはりそうか


分かったぞ、この戦いの、HPの減り方のカラクリが!!


「ミクシー、ちょっと待て!うかつに攻めるな!!」「俺が作戦を立てるまで堪えろ」


「むむ、りょうかいなのだ」


この戦い、ただの戦闘力を測る戦いではない


いかに相手に致命傷を与える戦いだったのだ


それならビッグスライムの潰し攻撃や体当たりのダメージが20でミクシーのノーダメ攻撃が一応1だったのに説明がつく


そして、頭部を踏もうとしたミクシーの攻撃を避けたという事はビッグスライムの弱点は頭部(発言からも読みとれる)


「ミクシーそいつの弱点は頭部だ!!集中的に狙え!!!」


「わかった!!」


「チッ、バレたか」


ビッグスライムは跳躍してミクシーを潰しにかかる


ズドォォン


地面に大きくめりこむ


が、ミクシーはそれをサッとかわす


「今だ!ミクシー!!」


「うん!!」


ミクシーは跳躍してビッグスライムを踏みつける


バイン


とてもダメージが入ったとは思えないが


(HP60)


39ものダメージを負っている


「叩きこめ!!!」


ミクシーは連続して踏みつける


(HP0)


勝者ミクシー


「ググググ、恐れ入った・・・」「確かにこの勝負の意図は、敵にいかに致命傷を与えられるかだった」


「お見事!!」


要するに弱点に的確に攻撃できるかどうかの試験だったって訳だ


ミクシーに攻撃力が無くても、俺やフローライトが補えるからな


「なにこれ!?ひかり??」


ミクシーの体は光で包まれる


「スライムの必殺技を授けよう!!」「分裂が使えるようになる」


分裂、使いようによっては使えるな・・・


「よし!ミクシー、フローライトの場所に戻るか!!」


「うん!」


こうして俺とミクシーはスライムの神殿から脱出し、ミクシーは技を身に付けることに成功した






後書きに書かれているおまけがあるタイトル


①~⑥とりあえず次の場所に行こうか~久しぶりの頭脳戦まで


⑦ミクシーとフローライトの強化合宿


中にはミクシーの好物の話も載っています


本編でこんな話しあったか?と思った人は後書きをちょっこっとだけ読んでみて下さい^^



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ