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FREAK  作者: PATACO
7/8

みんなの持ち物


1日目13時02分


俺達は食事を取っていた。ただ、その輪の中にエリはいない。


「あの女、狂ってるわよ…」


エリのその言葉は、カナに聞こえていたのだろうか。


エリがそう言った暫く後、ウサギを捌き終わったカナはこちらに戻ってきた。手には、平たい大きな岩が抱えられており、その上に、生肉が並べられていた。

「捌き終わったわ〜」

俺達はその作業に感謝したが、エリはカナを見て走り去ってしまった。エリは少し離れた所で嘔吐していた。俺はカナをチラリと見ると、カナはエリを見て口角を上げていた。


それから、エリは輪に帰ってこないのだ。


「…俺、エリ呼んでくるわ」

ハルがそう言って、小さくなっているエリのいる河辺の方へと歩いて行った。俺はそれを目で追っていた。ハルはエリの横に腰を降ろして、二人は何かやりとりをしていた。暫く経つと、ハルがエリの手を引いて戻ってきた。

「おかえり、エリ」

マミがそう言った。が、エリは微笑み返すだけで、言葉を発しなかった。マミはエリを横に座らせた。

「さぁ。10人揃ったな。今から全員の持ち物をチェックしようと思う」

「うひょ〜っ、ハル、高校の先生みたいだな」

「茶化すな、ケン」

ノリが制する。

俺はストップウォッチやらアラームやらの多機能付きの時計、携帯電話(電源は入らないが)、ボールペン、メモ、財布、と何も珍しいものは持っていない。

他のみんなの中で珍しいものは、エリの櫛・指人形(お友達らしい)・手鏡・香水、ノリの生徒帳、ユイのナイフ(護身用らしい)、ハルの手錠(ファッションでズボンの腰にぶら下がっていた)、カナのナイフ・ライター、エタノール(体に傷があるらしい)。

思ったより色々あるみたいだ。


1日目14時38分


俺達はまた歩き出していた。川沿いをずっと下って行く。みんなの意見は

「進まないよりは進んだ方が、もしかしたら森の終わりがあるかも知れないじゃん」

とか

「じっとしててもしょうがねぇし」

とか、そういったものだった。


ところで、俺達は、ここに来る前の昼間にしていた格好をしている。

俺達の繋がりは、厄年である17歳ということだけだ…多分。


「オレ現代人だしよ〜、歩くの飽きてきたんだけど〜」

ケンは相変わらずバカだ。

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