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FREAK  作者: PATACO
4/8

班結成

「なぁ、オレ疲れてきたぜ?」

歩き始めてどれほど経っただろうか。3番目に歩くケンが文句を言い始めた。

「じゃぁケンだけここで休憩して行けばいいじゃん」

そういうマミも、表情には疲れが見えている。

「オレを置いてけぼりにすんのかよ〜」

日は既に高く、気温は日本の初夏のようなので、水分もないまま歩くことは体力の消耗が激しいのは当たり前だ。


1日目9時54分


「…なぁ!!」

それまでへろへろと歩いていたケンが声を上げた。

「うるさいわね!いきなり横で大声上げないでよ!」

「いやいや、マミ!ほら、聞こえるだろ?」

「何が?」

「川の音さ!」

ケンはそう言うと、列から抜け出して前方へ走って行ってしまった。残されたみんなは顔を見合わせ、立ち止まった。すると遠くから

「うひょーい!こりゃいいぜ!」

というケンの声が聞こえてきた。その声に顔を見合わせていた全員が走り出す。

「…ほんとに川だ!」

先頭のハルが広い川の中で水浴びをしているケンを見つける。あいつは野生児か…。


1日目10時35分


俺達は河辺に座って休憩していた。

「あたしね、やっぱりこういうのってリーダーがいた方がいいと思うのよね」

カナが切り出した。

「確かにな。…でも、誰がやるんだ?」

ノリがそう言う。

「ハルなんてどう?あたし、先頭でハルの横を歩いてたけど、みんなの歩くスピード気遣ったり、ここまでまっすぐ歩いてこれたしさ」

「俺が?そんな…」

「大丈夫よ。やれるってば」

カナはハルの背中を撫でながら言った。

「俺はそれでいいと思うよ」

俺は賛成した。続いてみんな頷いて、賛同の意を示した。

「じゃ、よろしく」

カナはそう言って立ち上がった。

「どこに行くんだ?」

「ん〜…何か食べられそうなモノないかなって思って」

確かにそうだ。何か食べた方がいいだろう。

「カナ、…でもひとりで行くな。手分けしてやろうじゃないか」

カナは半ばがっかりしたような顔をした。

ハルはしばらく考えて、計画を口にした。


カナはライターを持っているので、ハルと残り、火を起こしてみんなを待つことになった。みんなは、もし迷っても、その煙で帰って来られるわけだ。あとは、俺・エリ・エミ・シン、ノリ・ユイ・ケン・マミと二手に分かれる。俺のグループのリーダーは俺。もうひとつのグループのリーダーはノリとなった。


1日目11時02分


俺達は森へ向かった。

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