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FREAK  作者: PATACO
3/8

スタート

「ひっ…!」

エリは胸のポケットからピンク色の携帯電話を取り出した。

「でで…出るべきよね?」

「落ち着いて、エリ。みんなに聞こえるようにできる?」

「うん…」

カナに諭されて、エリは言われた通りにした。

すると、非通知着信から、機会を通した不気味な音声が聞こえた。


『…こんばんは。皆様、体調の方はよろしいでしょうか…。さて、皆様にはこれから一週間、私が用意したゲームに参加していただきます。ルールは至って簡単です。…一週間生き延びていただければ結構です…。それでは、お気をつけて…』


「いやいや、意味わかんねぇよ!」

俺がそう叫んでも、電話は一方的に切れてしまった。

「あ…」

「どうしたの?エリ」

「電源が落ちた…」


―…え?


俺はズボンのポケットから携帯電話を取り出した。すると、俺の携帯電話も電源がつかなくなっていた。


「うわぁ…最悪」

カナは大して気にもしないような素振りで、携帯電話を放り投げた。

地面に落ちた携帯電話を見てマミが問いかけた。

「それで…どうするの?あたし達」

「生き延びりゃいいんでしょ?10人もいりゃ、何とかなるんじゃない?ねぇ?」

カナはこの状況を楽しんでいるような顔をみんなに向ける。

「とりあえず、今から動くか、ここに留まるか…」

「ここには何もない…。俺は水源を探した方がいいと思う」

俺の問いにハルが答える。

「そうだな。水は必要だな…だが、慣れないこんな森で真夜中に動くのは危険じゃゃないか?まさか懐中電灯もないし…」

「じゃあ、夜明けと共に出発しよう」


1日目0時40分


俺達はカナのライターを使わしてもらい、協力して火を起こした。

俺達は火を囲んで横になった。眠れるわけはないが、体力を消耗するわけにはいかない。みんなの顔を見ると、それぞれ不安そうな表情をしている…カナを除いては。

「あたし、起きといて火見ててあげるわ」

カナはそう言ってあぐらをかき、口角を上げながら親指の爪を噛んだ。

「そうか…頼む」

ハルはそう言うと、火に背を向けた。

「はいはーい…」

俺はしばらくカナを見ていたが、カナは火が燃えるのを興味深そうに眺めて爪を噛むだけだ。俺も火に背を向けて目を閉じた。



1日目6時12分


俺達は先ほどカナに起こされて、既に歩きだしていた。ハルの提案で、ペアになって2列で歩くことにした。

先頭から、ハル・カナ、俺・エリ、ケン・マミ、ノリ・ユイ、エミ・シンとなった。

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