育成と言えども
戦力外通告は選手契約の見直しや解除を示唆する制度で、主に来季の契約を結ばない場合に行われる事が多い。特に期限は定められていないが公式戦の終了時点で伝えられる事が多く、育成選手の場合はファームの試合日程が終わった段階で通告される。今季ファームチームの全日程が終わったのが3週間前で、既に通告されている選手も多い。そんな中、何故彼がこの日になってなのか?もし私が入団を拒否していたら、おそらくその選手は来季もその球団でプレーする事が出来た可能性が高い。彼が戦力外になった理由は……私が入団を決意したからに他ならない。
まだトライアウトは行われていないが、ドラフトの終了を以て基本来季の編成が完了する状況下。弾き出された。それも育成の選手が新たな受け皿を。それもプロ野球で探すのは困難を極める事になる。支配下選手登録枠に縛られない育成枠と言えども、抱える事の出来る選手の数は無限では無い。席次を上げていかない限り、次同じ憂き目に遭うのは自分。3年4年と悠長に構えている余裕は無い。
ドラフトから変わった事が1つある。それはマスコミの対応。地元の地元出身のプロ野球選手が少ない事もあり、地元の地元では引き続き取り上げていただけた反面。県並びにこの地方レベルのマスコミについては、支配下でも無ければ地元の球団でも無い事が相まってか梨のつぶて。
(前日までのあれは何だったのか?)
と言うのが正直な気持ち。でも仕方がない。取り上げるだけの価値の無い存在とみなされてしまったのだから。そう思うと、ドラフトの前日にあの映像を流していただけ事にむしろ感謝しなければならないのかもしれない。




