第1章:責任放棄
強要(隠す)→今回の件は実際は完全に僕が悪い。僕が嫌がる彼女の意見を無視して強要した事が原因でアクシデント等ではない。薫はそれを主張すれば有利になっただろうにしなかった。それは彼女が馬鹿だったから?愛していたから?まぁいいや。
息子が復習する
実は歩は20歳。
誘拐
オギャーと元気な産声が響き渡る、古いアパートの一室。出産という出来事は本来、涙が止まらないほど美しく、儚く、そして幸せなものだ。しかし、このカップルは違った。
彼女の薫は今年15歳。二人は病院に行くことを拒み、自宅のお風呂場で出産した。細長く鋭い目をした歩は、生まれてすぐの赤子の口をセロハンテープで塞ぎ、叫び声をあげさせないようにした。そんなことをすれば、弱々しい赤子はすぐに息を引き取ってしまうかもしれない。だが彼は、その行動を選んだ。それほどまでに、この「出産」を隠したかったのだ。
薫はボロボロの体で声を荒げ、歩の行動を阻止しようと最善を尽くす。
「この殺人鬼め。絶対に許さない。許さない。許さない。」
美しい顔が台無しになるほど狂気に満ちた目で歩を睨みつける。自分の子供が殺されかけたのだから、気が気ではないのは当然だ。