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13.賭け矢の館

  ◯ ●


 型紙は写せた。今、イムティヤーズの手には、裁断した生地がある。


 大小様々な端材に埋もれた入門書を発掘し、見本と見比べる。舞った糸屑にむせる。重ねて、どけて、横に並べて、裏返して……どこをどう見比べても、若干とてもギザギザしているような気がする。


 難しい顔をして、スマホのAIアシスタントを起動する。「ギザギザのデザインの服」でショップ検索し、表情をもっと難しくした末に観念して軽く喉を鳴らし「ボロボロのデザインの服」でやり直した。「デザインの」を抜いた。


 よくよく探せば、ボロにしか見えない服も売られている。


「……まあ、こんなんでも良いなら、良いか」


 ビスクドールは良い子で待っている。


  ● ◯


 薄暗い廊下を行く中、口を開いたのはアリーシャからだった。


「てっきり幾らか包むのだと思っていました」


「たった一度手籠めにできたからって、見くびられちゃあ困る」反感を露わにするラハイ。「僕がただ浮かれてマスコミに顔を出したと思っているのかい? そりゃリスキーな面もあるさ」例えば、君みたいなのに引っかかったり。「でもね、もしものときのために、話のわかる連中に金持ちだってアピールしておけば、意外と助かる場面だってあるんだ。今の見たろ? “開けゴマ”も唱えちゃいないのよ。昨日唱えておいたからここを通れたんだ。下っ端相手に袖の下は、色々試して最後の最後だけ。それこそが一流の流れ者(ラハイ)ってもんさ」


「それでインタビューでも全身を使って応えていらっしゃったのね」


「アイコンは重層的に仕込むのさ。見た目とか、仕草とか、トレードマークとか色々……遠目にも、一発で僕ってわかるだろ?」


「おっしゃる通りですわ。できれば遠目に眺めるだけで済ましたくなりました」


「他人の振りだなんて連れないんじゃないの? 仮にも振った振られたの仲でさ。……ま、その点、君から誘ったのが運の尽きだった訳だ。幸先良いや。君に仕返しができた」


「あ~ら、そんなことで縁起をお担ぎになれるのでしたら、お気に召すままどうぞ」


「じゃ早速、ポイント稼がせてもらっちゃうけど」


 入り口から進んだ先に、重厚な彫刻を施したレッドシダーの両開き扉がある。二人は把手を片方ずつ握り――いや、アリーシャに先んじてアブー爺やが担い、扉を開く。


「どうぞお嬢さん。レディ・ファーストは古式ゆかしい験担ぎだからね」


「ご存知ないようですから、教えて差し上げますけれど」声を大にするアリーシャ。「一説によれば、かつて“女は女であるだけで惨め”だと思われていたそうでして。故に慈悲をかければ己の功徳を積むことに繋がるという言説が流行したそうです。それがレディ・ファースト。今の時代に生きる、恵まれた私に、慈悲をかけられる筋合いはございません。ですが……」その風潮はありがたく利用させていただきますけれど。と付け加え、ラハイの前を通り過ぎる直前に「貴方が別の説を念頭に置いていらっしゃるのでしたら」アリーシャはその胸倉を掴んで、グッと顔を引き寄せた。「殿方の身代わり(炭鉱のカナリア)になるつもりもなくってよ」


 出会ったときから変わらない朗らかな目つきがラハイのすぐ近くにあった。なのに、この視線に心臓を掴まれているような悪寒に襲われる。


「知らないようだから教えてあげるけど、カナリアは君くらい可愛い上に、君が思うよりも、何なら野鳥よりも丈夫なところが良いんだよ」


 じっくりとラハイを値踏みし、アリーシャは一応の満足を得たように胸倉を突き返す。「籠の中にいる限りの話ですけれどね」吸入器から薬を吸い、黄金に輝く勝負の舞台へ先陣を切る。


「あんたのご主人様、何か過激なものに染まっちゃいない? ご両親、ちゃんと見てあげてんの?」襟を正すラハイに、アブー爺やは肘鉄をみぞおちへ叩く。悶絶する若造を置いてフンと髭をなびかせて「青い」と毒づき、先を行く。


 遅れてラハイもラウンジへ一歩、踏み入った。


 スロットマシンの他、バカラ、ブラックジャック、ルーレット……ディーラーがテーブルごとに通る声でゲームを進行し、本来はベリーダンスの衣装であるベラで着飾った踊り子たちがバニーガールの役を担う。客のざっくばらんな悲喜交々がそのリズムを下支えしていた。


 赤を基調にした絨毯。テーブルも赤だが、闇の中でそれぞれ、降り注ぐ黄金の矢の雨をモチーフにした照明具に照らされることで締まった印象を演出する。壁は黄金ながら凹凸の作る影が変調をもたらし、高い天井は黒。下手を打てば贅沢さが鼻につく装飾が、巧みに品のある空間へとまとまっていた。一度入室すればこのクラブに相応しい地位を得たかのように高揚を覚える一方、肌に感じる空気の重さは、通路の薄暗がりとそう変わらない。


「ようこそお越しくださいました」案内人が一行へ慇懃に近寄る。「ご三名様とも、当館のご利用は初めてでいらっしゃいますね」


「カジノの勝手はわかっているよ」とラハイは二人よりも前に出る。「両替所はどこかな」


 その話を待っていましたとばかりに、案内人は微笑んだ。「当館のチップ両替は独自のシステムを採用しております」案内された先に装飾過多な両替機があった。その両脇を固める踊り子が三人を歓迎する。


「君たち、お三方へ()()()を」


 賭け矢? 矢でくじ引きするって、経典にも出るアレ?


 話の見えないラハイに、一人の踊り子が、銀のクローシュを開けて差し出した。中には丁度人数分だけ、液晶付きのリストバンドが並んでいる。それをゲストと男女ペアになるように、スタッフが装着させていく。心なしか、踊り子はやけに男性陣へ密着したがっているようだった。


 鼻の下を伸ばしながらも、ラハイはリストバンドの意匠に目を留めた。留め金の細工が矢尻と矢羽をモチーフか。なるほど、賭け矢(マイスィル)の館(・アル・カサル)ね。


「当館では、チップもメダルも記念品としてのみ販売しております。ゲームにもお心づけにもご使用いただけません。どちらもこちらのリストバンドで行います」


「電子決済みたく端末にタッチして?」


「ご理解が早くて助かります。こちらの両替機に必要なだけご入金ください。それから読み取り端末にリストバンドの液晶部分を接触させれば、リストバンド側に入金額が記録されます」


「電子マネーでゲームを?」風情がねえでの。


「まずは画面に触れてご覧ください。当館は革新を取り入れつつも伝統を重んじております」


 ラハイは案内人の説明に従った。チップとメダルの選択画面が出て、チップを選ぶと色の選択画面に移る。


「残金に応じて、選んだ色のチップの枚数に変換されます。ゲームをなさる際は、チップと枚数をお選びください」


 上辺で関心を示しながら、ラハイの内心は引いていた。地味にエグい仕組みじゃないのよ。


 カジノにおけるチップの役目は、その飛び方に対して非常に重い。現金の盗難防止、偽札のリスク対策、チップの偽造防止、賭け金の計算の簡略化の他、チップそれ自体に漂う非日常感は金銭感覚を麻痺させる。カジノが儲けるために必要な信用と集金力の一端を担う、それがチップだ。


 このシステムは、そのチップよりも金銭感覚をバグらせる。


 チップが現にあるなら、色と枚数は決まっている。量が決まっているなら、まだ視覚的・触覚的に残金が把握できる。だが、このシステムだと画面毎に色も量も変動する。数字に強い人からすればむしろ残金を計算しやすいようにも見えるが、感覚を削いで理性だけで金銭管理ができるのはそれだけで才能である。


 チップが現役のカジノばかりだ。急に勝手の違うシステムに触れるだけでもプレイヤーには負担になる。全画面を忙しくチェックして数字の嵐に揉まれてもみろ。結構な数がつまずくぞ。


 端末を渋い顔でいじった挙句、ぽつりと「慣れ親しんだやり方じゃないと、どうにも寂しいや」と零したラハイへ、案内人は苦笑する。


「恐れ入ります。お客様にはディーラーのポテンシャルが最大限に発揮されたゲームをご堪能いただきたく、チップ管理の負担を軽減する方針を取っております。近年ではディーラーの人材不足も深刻でして、採用のハードルを低くする意味でも有効な措置にございます。ご容赦ください」


「ああ」いるんだよね。ディーラーの目を盗んで他のプレイヤーの分をくすねたり、チップの山をわざと倒したりって客。ディーラーはゲーム中、カードを捌く手つきを始め、ゲーム進行にチップ管理、それにこういう迷惑客にも気を配らなければならない。誰にでも務まる職ではないと承知してはいたが、ラハイが思っていたよりも、違法なりにもちゃんと体面が考えられている。「ありがとう。良くわかったよ。早速両替しよう」


 ジュラルミンケースにぎっちり詰まって、開いた拍子に膨張したような中身を全て両替機に食わせる様子に、その場に居合わせたスタッフ全員をして戸惑っていた。何でもラハイに負けず劣らず投入した客が他にいるらしい。


 アリーシャも、爺やの有り金と合わせて全額を迷わず投入した。爺やは無一文なので主人のゲーム中に背後から覗くのもためらわれ、無料で飲み物と軽食が提供されているバーで寛ぐよう言い渡された。出された紅茶に口をつけるや、静かな使命感を心に燃やし、カウンター内に侵入するロマンスグレーが目撃されたが、若人二人の知るところではない。


「さて、どちらから参りましょうか、お姫様?」


 ラハイとアリーシャの前には、狭さを忘れさせるほど絢爛な戦場が待っている。ラハイの軽口など意に介さず、アリーシャは手始めにスロットの前に立つ。


「いやいや、これはなしでしょ?」


 冗談よしてくれ、と言うラハイをよそに、アリーシャはおもむろにペンダントを外した。


「実は私、占い師ですの」


 どこかで聞いた――というか、嫌になるくらい聞いたセリフを、アリーシャが手近な踊り子やスタッフに伝えた。意味を図りかねて、カジノ側の人間は首を傾げている。


「ですので、どれなら大勝ちできるか運命が示してくださいますのよ!」じゃらりとペンダントを垂らす。しばしの沈黙にマシンの陽気な演出が流れる。むすっ! と、ご機嫌斜めなアリーシャ。「スロットでは破産と出ましたわ。次へ参りましょう。ここにいては運気が機械に吸われてしまいましてよ、ラハイ様」


「ちょっと待ってくれない? 何今の?」


「ご覧の通り、振り子占い(ペンデュラム)ですわ」


「勘弁してくれ……」


 用は済んだとばかりにスロット台を後にして、次のテーブルへ向かうアリーシャに、カジノスタッフは控え目に苦笑した。ルーレットのテーブルの前に立ち、名乗り代わりに「実は私、占い師ですの」と律儀に吹聴しては、ペンダントの導きに従うアリーシャ。「破産」一ゲームを見物し、占う。「破産」こんな調子で次々と島を渡り、同じことを繰り返す。「破産」


 手あたり次第にゲームを占うアリーシャは今や、このカジノのちょっとした有名人だ。次は何を占うか、占いの結果は、芳しくなければ別のテーブルに移ってしまおうか。と反応があればペンダントは反時計回りして「いえ、このテーブルの運は貴方がたに向いておりましてよ。ご辛抱あそばせ」


 こりゃ、失敗したかな。注目を集める隣でラハイは内心嘆いてみた。入館のとき、ここのオーナーに目をつけられてしまった以上、冷やかしだけで帰らせてはくれないだろう。ここまでアリーシャの好きにやらせて良いのか、僕。


 バーカウンターがカジノ一番の盛況を得て、もはや爺やが主に成り代わった頃、ペンダントが初めて時計回りを始めた。


 このカジノにいくつかあるポーカーのテーブル、その一つだ。


 言わずと知れたポーカーは、五枚のカードで作った役の強さ比べである。数字とスートが揃えば揃うほど強く、弱い役から順に次のようになる。


――最も強い一枚で勝負するハイカード、通称ブタ。

――二枚の数字が揃ったワンペア。

――二枚の数字が二組揃ったツーペア。

――三枚の数字が揃ったスリーカード。

――五枚の数字が連番になったストレート。

――五枚のスートが揃ったフラッシュ。

――スリーカードの他、残り二枚でワンペアが成立したフルハウス。

――四枚の数字が揃ったフォーカード。

――五枚の数字が連番かつスートも揃ったストレートフラッシュ。

――五枚がテンからエースかつスートも揃ったロイヤルストレートフラッシュ。

――ジョーカー有りのゲームのみで成立する、五枚の数字が揃ったファイブカード。


 主にテキサスホールデムがプレイされている中で、その卓は特殊なルールを採用していた。


 ディーラー対プレイヤー複数名。テキサスホールデムとカジノホールデムのあいのこといったところか。珍しい上に、かなり強気のルールだ。


 ディーラーとの勝負は一対一(サシ)が一般的である。プレイヤー数が増えれば、それだけ勝機は減る。プレイヤー同士で潰し合う分には歓迎だが、勝負にディーラーを加えてはカジノ側にとってリスクでしかない。そもそもディーラーはゲームの進行が第一である。定石に従えば良いだけとはいえ勝負に気を逸らしては、イカサマのつけ入る隙を与えかねない。その限度が一対一なのだ。複数人相手だとゲームが破綻する。


 だが――見慣れたものより寂しいテーブルを見て、ラハイは納得した。改めてチップ抜きのゲームを見ると、なるほどディーラーへの負担はかなり軽くなっている。このカジノの特例があってこそ成立する変則勝負なのだろう。


 しかしそれでも、カジノ側に分が悪い勝負である。


「当館一のディーラーが仕切る特別卓にございます」フロアを回っている踊り子がカクテルグラスを差し出した。「当館の名物ゲームです」


 グラスをラハイは受け取る。「へえ。ディーラーの彼、いかほどの博徒で?」


 アリーシャは遠慮する。トレイに戻しつつ踊り子は「ここぞの勝負では負け無しです」と胸を張り、しかしお客様との勝負では、どうでしょうか? と営業めいたことをうそぶく。


「勝負は時の運、ね。でもね」プレイ中の人数を見渡して「ここぞで勝てる怖いお兄さんが相手にしちゃ、忍者ハットリくん並に大人気だ。名物まで上り詰めるにゃ、秘訣があるんじゃない?」


 ハットリくんのインド人気はさて置き――ではなく、踊り子は本気で理解できずに適当に聞き流し、愛想良く話を続けた。


「この卓のディーラーには、全ての卓のポーカーで得た収益、その直近四半期分の裁量が委ねられています」


 たくさんチップを持っているから、って……。と訝しむラハイの算段を遮って、踊り子は続けた。


「加えてこの卓では、ファーストベットでしか全賭け(オールイン)できない代わりに、ディーラーのオールインはジャックポットとして扱います」


「ポーカーで大当たり(ジャックポット)?」


 カジノゲームにおけるポットとは、プレイヤーの賭けたチップを集めたもの――ゲームの賞金である。


 ポーカーでオールインの勝負があった場合、チップはメインポットとサイドポットに分けられる。


 例えば、三人がオールインした勝負で、それぞれチップが一枚、二枚、三枚としよう。その場合、全員で成立するベット数は一枚となる。三名から一枚ずつ集めたチップをメインポットと呼ぶ。そして二枚でも二名の勝負が成立する。その二名から一枚ずつ集めたチップをサイドポットと呼ぶ。


 三枚の勝負は成立しないので、残りのチップ一枚が持ち主に返却される。これでポットの準備は完了だ。


 そして肝心の勝負結果だが、賭け数が少ないプレイヤーが得られるのはメインポットのチップのみである。サイドポットを含めて獲得できるのは相応のベットを示したプレイヤーのみ。総取りは、あくまで最高額で勝負を受けたリスクテイカーにのみ許された特権なのだ。


 この点、勝負に復帰する機会はあっても、一発逆転はなかなか起こらないのがオールインといえよう。


 そのルールに加えて、別枠の大当たり(ジャックポット)がある。


「それって、まさか勝ちさえすれば残りのチップ数にかかわらず、ディーラーのチップは総取り? んな訳……」


「そうですよ」


 口の中のカクテルが全部霧になって出た。ディーラーがオールインに乗れば、一攫千金大逆転のチャンス!?


「ただし、ディーラーが勝てばチップは総取り、オールインを宣言しても、二回目のベッティングラウンドでディーラーが勝負を降り(フォールドす)れば、ジャックポットは解除され、勝者のベットに応じたポットでのみ精算します」


「あ、ああ、そうね。そのくらいじゃなきゃ、財布の紐がガバいにも程がある」


 それにしても、だ。ただでさえ分の悪い勝負で、ベットルールをガン無視したビッグチャンスまでつけて、絵に描いたような出血大サービスである。この条件で経営を成立させるなら、ディーラーの腕が良い――と言うかギャンブラーとしての腕も良いか、あるいは違法なりのやり方があるのか。


「オールインで皆様方、ショーダウンですわ」


 アリーシャに袖を引かれ、勝負の行く末を見守る。プレイヤー側はそれぞれストレート(六番目に強い役)フラッシュ(五番目に強い役)ワンペア(九番目に強い役)ハイカード(十番目に強い役)の奴はハッタリで勝つ気だったようだ。


 そして、ディーラーはフルハウス(四番目に強い役)


 ジャックポットが、また一段と肥え太った。


 テーブルを囲う観衆から落胆の声が上がる。惜しかった、勇敢だったぞ、労いの声と共にまばらな拍手が次第にまとまっていく。敗者は弱々しく応え、勝者(ディーラー)は粛々とプレイヤーへお辞儀をするのみ。このゲームは挑戦するだけで一種の栄誉を得られるのだろう。


 しかし、だ。ほーら、現にオールインの勝負でディーラーが勝ちやがったよ。拍手に加わりながら、ラハイは内心舌を出していた。何が人材不足だ! 生え抜き抱えておいてよお!


 挑戦するだけで栄誉、ということは、全額スッて自暴自棄になる人間をなだめる言い訳が必要という訳で、このゲームでもやはり一人、インチキだ何だと訳のわからない暴言をまくしたてて結果をうやむやにしようという輩が出た。椅子を投げ――るには固定されているし、仕方なく、上げた拳で台を叩く。こんな調子で不平不満を無茶苦茶にまくしたてるのを屈強な警備員が連れ去るのを横目に、アリーシャは今しがたできた空席に着いた。


「ごめんあそばせ。勝ってもよろしくて?」

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オラに元気を分けてくれ!

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