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テイワズ4

光目線書くのはちょっと大変です。前回の会話と一字一句合わせなければいけないので(-"-;)


でも男の子目線を書いているという点ではウキウキします(゜Д゜((○≡(`∀´#



話は変わりますが、いつの間にか“僕の世界。君の世界。”をお気に入り登録してくださっている方がいらっしゃいましたヽ(≧▽≦)/

煌爛は感動しました!!(T^T)


ありがとうございます!!!!!



では久しぶりの投稿ですが、どうぞ!!!

(つд`*)

ため息をつきながら頭を軽くポンポンとたたくと、一瞬戸惑った顔をしてから小さく笑った。

今度はさっきとは違い、嬉しそうに、頬をピンク色に染めながら。


カワイイ


そう思ったとたん、さっきまで抑えられていたはずの発作(?)が襲ってきた。

自分の顔が熱を帯びていくのがわかる。

とっさに視界から林檎を消すために後ろを向いたが、不思議に思ったのか、再び林檎が自分の顔を覗いてきた。



「光?」


「うわっ!?」



両手で目を隠し、なんとかまともに見ずにすんだ。


・・・なんだ?静かになっ・・・た?

まさか、誤解してるんじゃないか?林檎のことだから、今の俺の態度で嫌われてると思ってしまっても不思議じゃない。

そうだ。決めたじゃないか。

少しでも多く林檎の笑顔を見るんだ。


理性を取り戻し、林檎に真っ正面から向き合った。今落ち着いているときに慣れておけば、この先楽かもしれない。

両肩に手を置き、軽くしゃがんで目線を合わせる。

突然の変化に驚いたのか、林檎が顎を引いた。



「な、何?」


「林檎・・・」



それでも目を逸らさずにしばらく見つめ合っていると、いきなり前に引っ張られた!!・・・否、バランスを崩して林檎をベッドに押し倒してしまった。どうやら林檎が近づきすぎた顔から逃れようと、後ろに下がったようだ。


これじゃあただ襲いかかっているだけじゃないか!!



「わ、わりぃ!!周り見てなかった!!!」



明らかに動揺しながらも謝ろうとすると、ホッとしたように林檎の肩から力が抜けていくのがわかった。



「オレは・・・その、ただお前を直視できるように練習を・・・」



そう言ったとたん、落ち着いていた肩が小さく震え始めた。



「・・・じゃあ・・・やっぱり私の事・・・見たくないんだ」



声も震えて、横に涙が伝っていく。



「ち、ちがっ!!」


「光、私の事嫌いなんだ・・・」



違う!!

俺は・・・!!!



「林檎!!」



そっと自分の額で林檎の額を打つ。



「違う。嫌いになんか、なるもんか。俺は、お前のこと・・・!!!」


「・・・?」



バタン!!



「朝ご飯出来たよぉ・・・お?」



・・・え・・・?


・・・ソレは無いでしょ。ここまで来てソレはナイヨ、おねぇさん。

いや、百歩譲って続きはまた今度って事にしないでもないけどさ。


だって・・・コレだよ?

いくら恋愛経験無くてもこの状況を見て第三者がどう思うかはわかるよ。





・・・・・・案の定だし。










『ひ・・・る・・・・ひか、る・・・』





・・・・だ・・・れ・・・・・・・?



俺の名を呼ぶのは?・・・・・男の声・・・・?




『光!!!』





俺はここだ・・・・・・ここにいる。



・・・・・・なんでそんなに必死なんだよ。





『急げ!!!・・・・・・早く!!!!!!!!!』





なんだ?何かあるのか?



何故そんなに急かすんだ。



あんたは・・・ダレなんだ?





『―――――――光!!!!』










「・・・・・・・・っん」



なんだか頭が痛い・・・・・・主に後頭部が。

そうか、美月に――――そりゃ痛いわな。


・・・あ、タンコブ。



久しぶりに夢を見ていた気がする。誰かが叫んでいたような・・・。まぁ、夢なんてそんなものだろう。頭が痛かったから眠りが浅かっただけだ。


なんとか体を起こして周りを見る。

まだ少し冷たさが残った氷枕の横に、救急箱が置いてある。しかし、使った形跡はない。右を見ると目覚まし時計や今読んでいる本を置くための小さな背の高いテーブルに皿があり、おにぎりが二つ乗っていた。


いつもいつもそういう気遣いはありがたいが、それなら最初から殴らないでほしいものだ。

とりあえず一口。



「んむ・・・・・・・・・ふっ・・・」



やっぱり。



「ミートボール・・・相変わらずでけぇな」



美月のおにぎりにはミートボールが入ってることが多い。しかも一口で食べるとしゃべれなくなるくらい大きい。


きっと美月は子供の頃、コレを親に作ってもらってたんだろうな。



「・・・」



・・・・・食ったらのど乾いてきたな。

降りるか。






美月のやつ、容赦ねえからな。脳しんとう起こしてるんじゃないか?

まったく・・・。



“ガチャ”



「ん゛ん・・・頭いてぇ・・・美月、水くれ――――!?・・・な、なんだよ」



リビングに入った途端に視線を感じて顔を上げると、2人の女が自分を凝視していた。

あまりの威圧感に恐怖を感じる。

飲み物を取りに行きたいのだが、背を向けてはいけない気がする。なんとか四歩程進んだところで呼び止められ、恥ずかしながらビビってしまって声が裏返る。



「・・・ヒカちゃん」


「は、はい!?」



もしかして、さっきのことだろうか?

いや、林檎が少しは弁解してくれているはずだ。美月の勘違いなのだから。

じゃあなんだ!?



「元気?」


「・・・は?」


「元気・・・?」



これは新手の脅しか何かか!?



「・・・えと・・・はい」



すると、林檎と美月が同時にお互いの顔を見る。

・・・もしや俺がおかしいのか?



「光、大丈夫なの?」


「何が?」


「エネルギー切れじゃないの?」


「・・・・・・・・・・・・・あ」



そうか、朝堪えきれずにエネルギーをもらった事を言ってなかったのか。



「いや、それは・・・」


すぐに言うべきだった。渚が吸われているのを見たことがあるが、あまり堂々と言える行動ではない。特にコンフォーマーの立場では・・・。


何かを察したのか、美月の目が一瞬見開かれた。



「ぁぁああ!!!」


「な、何でしょうか」


「もしかしてヒカちゃん、林檎ちゃんが寝てる間に――――まさか・・・お・・・襲って!?」



とんでもないこと言いやがったぁぁあ!!!



「襲ってねぇ!!」


「じゃあなんでそんなにピンピンしてるのよ!!!」



なんとか弁解しなければ後々面倒なことになりかねない。必死で言い訳を考えて絞り出した。



「俺は断じて襲ってなんかないぞ!!!ただちょっとフラッとしたから――――」



あ、言っちゃった。


そのとたん、林檎の様子が変わった。眉間にしわが寄っている。



「私、寝込み襲われたんだ・・・」


「うおぉぉぉおおい!!!林檎!!違うぞ!!確かにちょこっともらったけれども!!!」



すると美月がわざとらしく(まぁわざとなんだろうが)顔を両手で覆い、乱暴にうつむいた。



「やっぱりそうなんじゃない!!ヒカちゃんは可愛い寝顔に堪えきれずに、林檎ちゃんをつまみ食いしてしまったのよ!!!」



うん、確かに可愛かった。小動物みたいで。


だが、今のは誤解を生む言い方だ。光はコンフォーマーからエネルギーをもらっただけで、その他にいかがわしい事は何一つしていないのだから。

つっこみを入れようと口を開くと、林檎が一瞬速く反応を見せた。しかし、それはまた別の誤解を生んでいるように聞こえてしまう。




「私はおつまみですか!?」



どうやらこの子は物事をにそのまま真に受けてしまうらしい。

それをノリと思ったのか、口に指を当てた美月はドラマの探偵の真似をするように声のトーンを落として話す。



「そうよ。可愛い顔して実は飢えたオッサンなのよ」


「そこせめて狼って言ってくんない?」


「あなたに決定権はない!!よってオッサン!!!」


「何でだよ!?」


「光は中年ですか!?」



いや、同い年だから。

確かにあたりめとか好きだけど。



「林檎。素直なのは嬉しいが、コレを真面目に受け取らないでくれ」


「違うの?よかったぁ」



林檎の頭の中はどうなっているのか疑問に思い始めた時、やっと美月も気づき始めたようで



「・・・林檎ちゃんって・・・天然?」



と顔をしかめながら尚も探偵風に口にする。



「よ、養殖なんてされてませんよっ」


「「いや、だから違うって」」



・・・混乱すると深く物事を考えられなくなるらしい。

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