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プロローグ 百億聖女と死神王とオークション(終)

数日後、オークション会場でやばいムキムキ最強ゴリマッチョが暴れた結果もっとやばい奴がやってきてゴリマッチョを地獄へ引っ張って行ったとかいうよくわからない噂話が広まったが、これはこれ、別の話であった。


その後、夜空を真っ黒な何かに抱えられて銀色の天使が飛んでいったという目撃情報が飛び交ったが、彼らの星空ハネムーンの詳細もまた、別の話である。


ゆるゆるとした夜間飛行。銀髪を夜空に靡かせながらイーナ・ストロングは死神王と言われる男を見上げた。


「そういえばわたくし、あなたのお名前もまだ知りませんね」

「……陛下と呼ばれすぎて名など名乗る機会もなかったな」

「わたくし花嫁ですのよ、とっとと名前をお出しなさい」

「……ディオスだ」

「ではディっちゃんと」

「は?離婚だ」

「まだ結婚していませんわね?」


気丈に言い返す娘に、死神王ディオスは暫く黙り込んだ。


「……本当にいいのか。俺の呪いで死ぬかもしれんぞ、花嫁になれば。俺の腕に抱かれているだけで死にかねん」

「買われた身ですもの。それに——」


彼女がそこまで言いかけた時だった。急に銃弾の音がした。

どこかから、誰かが撃ってきている。銃声が響いて次々に死神王のマントを掠めていく。

夜空を金色の弾丸が割いていく。死神王は陰鬱な雰囲気になった。


「今日は銃撃してくる暗殺者か……」

「あなた、暗殺者と出会うの日常ですの?」

「デイリーだ」

「デイリー」

「俺に会いにくると奴らは判子でももらえると思っているのかもしれない」

「はんこ?」

「王立学園の夏休みの朝に、体操のカードに押してもらなわかったのか、お前は」


死神王、変な風習を知っている。


——その時。


銃弾のその一つが、聖女イーナの髪をかすめてはらりと銀髪が夜空へ落ちていく。もう一つが彼女の腕を撃ち抜こうとした時ーー…銀色の天使は銃弾を掌で受け止めて——……華奢な細指にまとわせた術で握り潰した。


つっっっよ。


ディオスはちょっと普通にどきどきした。見た目が銀色の天使なだけに怖い。この花嫁可憐詐欺。

しかし彼には男の矜恃があったので、何度か深呼吸をして耐えた。


「……お前なら、俺の花嫁が務まりそうだ」

「ええ。わたくし、百億で買われた花嫁ですから。成功報酬もきっちりご用意くださいな。二百億あなたからぶんどりますわよ」


死ぬ気が全くない。今まさに暗殺者に狙われているのに。

死神の腕に抱かれた銀色の天使は可憐に微笑んだ。

彼女の腰でガトリング砲がきらりと光った。


「わたくし、死にませんもの」


百億で買われた聖女、イーナ・ストロングは今日も死なない。

プロローグを読んでいただいてありがとうございましたー!続きが気になる!とかがございましたらよろしければ応援の気持ちも込めて点数ぽちっとしていただけると喜びます!死なない聖女と死神王のギャグ…いえラブコメディ、よろしくおねがいいたします。

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