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イメチェン

 人のなかに、風景のなかに。

 全力で溶け込んでいたい野田。

(まさかのキャッチコピー)


 イメチェンをしたい、なんて。

 露ほども思わないのですよ。


 イメージチェンジ?

 いえ、チェンジしなくても結構です。


 むしろ、チェンジするイメージをお持ちなのですか?

 野田のことは空気だと思っていただけたら、嬉しいのですが。


 いつ見ても風景に馴染んでいることが、理想です。

 漫画みたいに、ぱっと見て取れる変化のない毎日が理想なのです。


 怪我をしても次の日には元通り。

 泣き腫らしても次の日には元通り。


 髪も伸びません。

 歳も取りません。


 いつも同じ印象?

 印象にさえ残らず、もはや空気……?


 大丈夫ですよ。

 ちょっとだけ、野田のことは放っておいてください。

 そんな感じです。


 周りと同じように生きること。

 周りと同じように老いること。

 周りと同じように死んでいくこと。


 流れに身を任せること自体は、難しくないと思うのですが。

 ひとつだけ、問題がありましてね。


 どうしても髪が……、伸びるのです。

「前髪、切った?」は、切っていなくても聞かれてしまう体たらく。


 それに加えて、後ろ髪。

 大幅に切ると、目立ちますね。


「失恋しました」と口にすれば、既婚の近年。

 笑いを取れるのは良いのですが。

 できれば、ヘアスタイルはロングで固定したいものです。


 パーマをかければ、スタイリングも楽ですし。

 切らなければ、パーマも残りますし。

 何よりも、目立ちませんし。

 一石三鳥です。


 ただ、実母も旦那もショートが大好きなのですよ。

「髪を切ったら?」と、よく提案されてしまいます。


 なんだかんだ、押しに弱い野田。

 定期的にショートにしてしまうのです。


 切ったあとは、懲りもせず。

 毎回、後悔しています。


 ロングを目指して伸ばす→切ったら? と言われる→圧力に押し負けて、切る→後悔する


 一連の流れ。

 永遠のループ。

 小学生のときから何も変わっていません。


 控えめにいって、地獄です。

 大幅に切る回数が多すぎて、これ以上ないくらい目立っています。


 小学生のとき。

 日記をつけるという自由課題に取り組んでおりましてね。


「髪を切ったら、お猿さんみたいになってしまいました」と書いたことがあります。


 先生からのコメント欄には「そんなことないですよ、かわいくなりましたね」と書かれておりましたが。

(他に書きようがないですね、すみません)


 エッセイで自虐ネタを披露するって、小学生のときからやっていたのですよ。

 良くも悪くも、野田は変わっていませんね。

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