『別名イーリン島とマリーガラント島に古都ティベリア』中書き
冒頭の絵は、私がフィンランドのロヴァニエミに行った時のものです。
ロヴァニエミはサンタクロースの町として有名です。加えて白夜を見に行きました。
空と湖の一面が茜色に染まる視界は素晴らしいものでした。
その頃はスケッチブック抱えて一人旅するのが好きでした。
「ロヴァニエミにはスミレとかしか咲いてない!?」
でも、スミレには極寒の地に咲く強さがあるのでしょう。
花束のような草原は、ヘルシンキに乱れ咲くレースフラワーに抱いた私の感想です。
この修道院の舞台は北欧をイメージしています。今は初夏ですね。
こちらの登場人物も話す言葉もフィクションですが、院長の言葉は虐待の相談に私自身が言った言葉です。
打開策が見つからないから自分を出すというのは物語としてはどうかとは思いましたが。
私の言葉に張り詰めた心が、そのしこりが、ポキンと折れた音が聞こえたようでした。
トラウマを乗り越えた方もいましたし、心の闇が晴れなかった方もいました。
どうしたら良かったのかと、思い出しては自分を責める私もいます。
だからこれは、やり直したかった私の繰り言かもしれません。
言葉は単なるきっかけであり、その後のサポートや環境が大切です。
虐待を受けトラウマを持つ人の話を聞けば、私はやはり同じことを言うでしょう。
「あなたは何一つ悪くない」と。
そして願います。
極寒の地に咲くスミレであれと。
私の贈る花束を、どうか受け取ってください。
那由多
「イーリンという名前はどこから出たんや?」
イーリン島? 知らんけど?
と血迷って、みんな地名シリーズにしたのが名前の由来です。




