2話 異世界で魔法習得! ★
ヤコブとダビデが隣国から家に帰り、いつもの日常が戻ってきたある日のこと。
今日は冒険者をするために便利な「戦闘用魔法」を習得しに行くことにした。
2人は街に出て早速教えてもらった場所へと向かうことにした。
そこは冒険者ギルドの隣にある小さな建物だった。看板には「魔法の学校」と書かれている。
2人はこの異世界に来てから、この世界は魔法の恩恵を非常に受けていることを知った。
魔法がないと成り立たないほどであるらしい。
魔法には主に2種類あり生活上で役立つ生活魔法と、冒険者などが戦闘で使う戦闘用魔法があるということがわかったのだ。
他にそのどちらの要素も持つ治癒魔法などもある。
特に生活魔法は、生活を送る上で欠かせないらしく簡単に習得できるとのことなので2人もすぐに一通りの生活魔法は覚えていた。
だが冒険者として活動するのであれば戦闘用の魔法も覚えておいた方が良いと思い、こうしてやってきたというわけなのだ。
「戦闘魔法…何だか難しそうですね」
「そうだな。だが物理攻撃だけでは限界があるからなぁ……」
そんな会話をしながら中に入る。
戦闘魔法入門者はまず座学を受けなければならないようだった。
戦闘魔法は攻撃魔法もあり危険性も伴うため、習得と使用にあたって規則が定められているのだそうだ。
座学には他にも数名が参加をしていた。中には子供もいるようだった。
授業内容は主に、魔法の発動方法や注意事項、そして効果についてであった。
1時間目は属性の説明から始まった。この世界には火・水・風・土・光・闇の6つの属性があり、それぞれ相性があるのだそうだ。
例えば火の魔法を使うときは水に弱いだとか、そういった感じである。
また、人によって得意な属性が異なることもあるらしい。
例として火属性が得意なら水属性の魔法が苦手といった具合だそうだ。
(なるほどなあ〜面白いな)
興味津々といった感じで聞き入るダビデだった。彼女も楽しそうに聞いているようで何よりだと思ったヤコブであった。
〜〜〜〜
講習が終わりいよいよ実践に移ることになった。
まずは基礎的なことから始めるそうだ。魔力を感じ取り体内に巡らせることが最初の一歩となるのだという。
(うーん……よくわからないけどとりあえずやってみるしかないよな)
ダビデは少し不安になりながらも言われた通りにやってみる。
(こうか?)
「そうそう。できてますよ〜」
教師役の女性が優しく褒めてくれるのでなんだか嬉しくなってくるダビデだった。
ヤコブも難なく実践できたようだ。
自分達の世界にはない概念なので戸惑いや疑いはあったが、2人とも頭が良く順応性も高いのですんなり受け入れることが出来たのである。
「お二人とも光属性が得意なようです。それに特殊魔法の適性もありますよ!素晴らしいですね〜!」
そう言われて喜ぶ二人。自分達にもちゃんと才能があったのだと改めて実感したのだった。
***
こうして初めての戦闘魔法習得が終わり、光魔法である『浄化の光』を覚えたり、麻痺や毒などの異常状態を回復させる補助魔法をいくつか覚えた。
光属性の魔法は補助魔法も多く、また攻撃魔法としても使える万能なもののようだ。これは是非とも使いこなせるようになりたいと思ったのだった。
注意としては自身の魔力量を使い切ると魔法は使えないということだ。
戦闘魔法は生活魔法より多くの魔力を消費し、強力な魔法ほど魔力の消費も膨大になる。
なので冒険中は采配に気をつけなければならない。
魔力は段階的に増えていくらしくレベルが上がるごとに最大値が増えるそうなので積極的に鍛えていくことにしようと思った2人であった。
こうして冒険者としてレベルアップできた2人だがーー
今度は何と!運転免許を習得することにしたのだった。
果たして異世界の運転免許とは……?




