聖獣に淫魔疑惑が!?後編(R-15) ★
この話は本来R18でしたがこちらで掲載できないので編集して載せてます。
R18描写を含む全文はpixivに載せてます。
⇒ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24584142
※18歳以上の方でお願いします。
それからというものしばらくの間は特に気にすることなく過ごしていたのだがある日事件が起きた。それはいつもの様に眠りについていると突然下腹部辺りに違和感を覚えたのである。なんだろうと思って目を開けてみるとそこには自分の股間部分に顔を埋めている者がいたのだ。
ダビデは驚いて声を上げようとするも身動きが取れず声も出せなかったためどうすることもできなかった。
パジャマの上から敏感な部分をツンツンと刺激され続けているうちにだんだんと身体の奥から熱いものがこみ上げて来て思考能力が低下してゆく。気がつけば直接触られていたことでより激しい快感に襲われてしまったのだった。
一際大きな音と共に絶頂を迎えた瞬間視界がバチリと弾けたように明滅する。
「〜〜〜っ!!!!」
ダビデは何とか声を押し殺しつつも絶頂に達してしまったことを悟ると羞恥心が込み上げてくるような気がした。そこでようやくそれが何なのか理解することが出来た。そう、相手はなんと聖獣だったのだ。
「さ、サリオ……!お前って奴は…!!」
顔を真っ赤にして叱ろうとするダビデだがまるで自分の子供のように可愛いペットなので、純粋であどけない表情をされるとつい許してしまう自分がいて怒る気すらなくなってしまう有様だ。
(この子達はいつも子供みたいなのに……それに聖獣は無性別だから生殖行為もしないはずなんだが。何をしているか意味がわかってないのか?)
そもそも種族が違う人間に性欲など抱くわけが無いというのが定説なのだがどうも様子がおかしいように思う。まさかとは思うがそういった機能までも備えているのか……?
だとしたら大変まずい事態になりかねないと思うのだが当の本人たちは無邪気に見つめてくるばかりだ。なんとも危機感のない奴らだと思う他なかった。
***
数日後、休日を迎えた2人はマジックカーをレンタルし、北東へと向かっていた。向かう先は魔法マニアと呼ばれるザガンの元である。
ザガンは彼らに「聖獣化魔法」を授けた、魔法の師匠のような存在でもあり、様々な魔法を熟知しており知識量の多さに関しては右に出る者はいないと言われている程の魔法使いなのである。
ザガンは快く2人を歓迎してくれた。土産を渡すと上機嫌になり喜んでくれたようだ。
「ほう……聖獣に淫魔の疑いがあると。興味深い話じゃのう……」
3人でテーブルを囲むような形でお茶を飲みつつ雑談しているとそんな話になっていき、いつの間にか話題の中心となってしまっていた。ザガンはこの話に興味津々のようで前のめり気味に話を聞いてくれている様子だ。
正直あまり話したくはない事ではあったが仕方なく事情を話す事にしたのだった。全てを聞いた後、しばらく黙り込んで何かを思案していたが不意に顔を上げてこう言った。
「うむ、お主らは聖獣を元の種族に戻すことがあるそうじゃな。おそらく、元の種族である馬の発情期の影響が出ているのではないかと思うのじゃがどうじゃろうか……?」
2人とも頷く。その通りだと思ったのだ。これまでずっと感じていた違和感の正体はこれだったのである。つまり自分達が原因でこんな事になってしまったという事なのだろうかと考えているとザガンは再び口を開く。
「今はまだ聖獣化して日が浅いせいもあるかもしれぬ。じゃが心配はいらんぞい。ワシに任せておくが良いぞ!」
自信満々といった様子でそう言う彼を頼ることにしてお願いすることにした。ザガンはサリオとフィレナを連れて奥の部屋へと入って行ったかと思うと数分もしないうちに戻ってきた。
「これで大丈夫じゃろ。あとは聖獣としての性質を強くするようにすればしばらくは収まるはずだわい」
そう言って手渡された小さな包みを開けると中には飴玉のようなものが10個程入っていた。
「これが……?」
不思議そうに見つめているとザガンが説明してくれる。
「それは発情抑制剤の一種じゃよ。それさえ飲んでおれば暴走することはなかろうて。まあ念のためもう少し強めのものを渡しておこうかのぉ〜」
と言ってもう一つ渡してくる。それを大事にしまい込むとお礼を言って帰路につくのだった。
***
「これでこの子達の発情も収まるだろう」
就寝前に2人でリビングでくつろいでいるとヤコブはほっとしたようにそう言った。ダビデもまた同じ意見だったようで頷いた。
サリオとフィレナがペット用のベッドで仲良く並んで眠っている姿を眺めながら2人は微笑ましくなって顔を見合わせて笑い合う。
するとヤコブは肩に手を回してきたかと思うとそのまま抱き寄せ、耳元で囁いた。
「私も発情してしまいそうなんだが……今夜はどうだろうか?」
その言葉にドキッとするダビデだったが内心期待していたのか身体が熱くなるのを感じた。おずおずと頷くと2人は寝室へと向かうことにするのだったーーー。
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