表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/123

10話 長い夜が始まる ★

「貴様ら…!何をしているのだ!」


怒気を孕んだ声で叫ぶダビデ。その迫力に気圧されながらも男たちは答える。


「何だこの女…おいこの女、上物

だぜ。こいつも一緒に攫っちまおうぜ」


その言葉を聞いた瞬間ダビデは怒りが込み上げてきた。


「貴様ら人攫いか!数人で女を襲って恥ずかしくないのか!!」

「うるせぇ!!俺たちは金さえ貰えばいいんだよ!女のくせに男みたいな喋り方しやがって」

「だがこの女、良い女だな。良い体してるし高く売れるぞ」


そんなやり取りをしている間も少女は泣き続けているようだった。



その時だったーーーーーー!!!!


ダビデは目の前の男に回し蹴りを食らわせる!

まるで忍者のように華麗に舞うような動きで敵を翻弄する。


挿絵(By みてみん)


そこからは一瞬の出来事であった。

男たちが武器を抜く間もなく倒されていき、あっという間に全滅してしまったのである。



「ダビデ……!」


慌てて後を追ってきたヤコブだがすでに敵は倒されていた。


(何という強さ…それに女と思えぬほど勇敢で、正義感の塊のようだ…不思議な娘だ)


ダビデの行動に度肝を抜かれながらも感心するヤコブだった。


「娘よ、大丈夫か?」

ダビデは男のような口調で攫われかけていた少女に話しかける。


盗賊から救い出した少女が落ち着いたところで話を聞くことになったのだがーーー


なんと彼女は隣国から来たお姫様だということが判明したのだった。


どうやら馬車ごと誘拐されてしまったらしく帰ることも出来ない状態のようだ。


そこでヤコブ達は彼女を匿うことに決め、王都へ向かうことを決めたのだったーーー


***


その日は日暮れに差し掛かっていたため、家に戻り翌日に出発することにしたのだがーー


ヤコブは頭を抱えていた。


なぜなら匿った姫にはダビデの部屋で寝てもらうことにし、ダビデはヤコブの部屋で寝るという流れになっていたからだ。


(一晩を同じ部屋で過ごすというのか!?)


長い夜が始まろうとしていたーーー

当小説を読んでくださってる皆様誠にありがとうございます。

当小説はリアクションのお気遣い無用です。読んでいただけることが有難いと思ってます。

ですがブクマや評価は励みになります。⭐︎1からでも歓迎です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ