表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

-0.   

∀∀∀∀∀∀∀∀∀∀





――――ティマクス王国。

周囲を大草原に囲まれた、王都・ティマクス。


その街の、遥か遥か南。

見晴らしの良い草原が、次第に林となり森となり、鬱蒼と茂った樹海となり。


そんな深い森の奥に佇む、とある巨大な城。






その最上階、城主の部屋。

豪華な椅子に腰掛け、膝を組みながら――――城の主は、とある書物を手にしていた。



「これが奴の、力の根源か……」


紺色がかった濃青の表紙、タイトルと思わしき白色の文字。

所々にあしらわれた赤色の模様。

何百枚と続くページには、幾度も読まれて皺や折れが入る。




「……ふむ」


おもむろに表紙を開き、一枚一枚ページを捲る。


童話や御伽噺ではない。絵本でもない。

所々に挿絵こそあるものの、却って謎が謎を呼ぶだけ。


著された難しい内容に、彼の理解は追いつくはずも無い。

しかし、それでも城主はページを捲る手を止めなかった。


「……面白い」






そして、城主は――――あるページで手を止めた。




「これは……」


そのページもまた、他のページと何ら変わりのないただのページだった。

しかし、城主の目には確かに何かが映っていた。




「ほう…………」



何かしらの挿絵があるわけでもない、文字だけのページ。

何が書いてあるかは、彼には理解できない。


しかし、彼は確信した。




彼の、彼自身の力となりうる――――何かを。



「ククッ……ハッハッハ……ハッハッハッハッハ!!!」











深い森に佇む、巨大な城――――魔王城。

城主の部屋――――謁見の間に。


城の主――――魔王の笑い声が、こだました。






¬¬¬¬¬¬¬¬¬¬






挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ