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1.????(??side)

 いました……。


 


 見つけました……。


 ……これは……強い。魔物たちを押し返す力を持った者たちがいます……。


 この方たちならもしかして……!


 ……。


 いえ……。


 これではまだ……、魔王には届かないでしょう。


 わたしが預かった……、この力を与えてもなお、魔王には届かないでしょう。


 これほど人類が力を合わせても……、強く勇敢な者たちが……さらに強く勇敢な者たちに率いられたとしても……届かない。



 数ではないのです……。



 魔王たちに立ち向かうには……、数ではないのです。



 数ではない、何か。



 それが何なのかは、わからない……。




 魔王たちに勝つには……。


 まだ、何か、足りない。



 もう少し、先に進みましょう。



 急がなければ……。




ーーーーーーーーー




 かなり進んできました……。




 でも……、限界です。


 もう、これ以上……進むことができません……。




 あ……!




 この人たちは……。


 今までの勇敢な者たちとは……何か、違う。


 何か、違う……。



 しかし……。



 いえ……、残念ですが、彼らもやはりまだまだ未熟……。



 魔王たちに、届くことは、ない……。




 ダメです……。


 わたしには、ここまで来るのが、精一杯……。これ以上先には、進めません……。



 彼らに託すしかありません。


 恐らく、未熟であろう、彼らに。



 ですが。



 彼らには、何か、あるような気がする……。


 彼らは……希望の、芽。


 成長し、花開く前の、希望の芽。



 そう信じたい……。


 わたしがもう進めないから、もう長くないから。


 そう、思いたい、だけなのかも……しれません。




 しかし……、最後の最後に、出会った。これも、運命。


 彼らに……託します。




 あとは……誰に、この力を伝えるか……。


 この力……、役に立つかわかりませんが……。


 早く……、伝えなくては……。




ーーーーーーーーー




 ……。


 ようやく。


 ようやく託すことが……できました……。



 これで。


 わたしの旅も終わりです……。


 わたしの時間も終わりです……。


 わたしの役目も終わりです……。



 これで……、できることはすべて、やりました。



 あと、問題は……ひとつだけ……。



 すべて手を尽くしても……、これだけは、これだけはわからない……。




 問題は……彼らの……。




 彼らの能力で魔王は倒せるのでしょうか。  




今日は全部で五話投稿予定です。

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