(1)Birthday Party
6月最後の日曜日。私のお誕生日会を家で開いた。お姉ちゃんが「ん?手伝ってあげるから来てくれる子達への料理、自分で作りなよ」と言ってくれて、お菓子作りが得意なお父さんも手を貸してくれたのだ。招待した子達みんなに食べてもらおうとサンドイッチとローストビーフ(はほとんどお姉ちゃんだった)、チョコレートケーキ(はお父さんの晴れ舞台)を作った。
クラスの手下お子ちゃまな男子達10名と賑やかにジュース飲んだりお父さんやお姉ちゃんに手伝ってもらった料理を「おいしいよ」とか言ってもらったり、プレゼントをもらったりした。
そしてパーティーがおひらきになり(っていうんだよね)、みんなが帰っていった後、片ずけを気にしたユウスケだけが残ってくれて手伝ってくれた。
その時、ユウスケが私の思ってない事を聞いてきた。
「ねえ、アキちゃんって何故ミアキなの。6月って夏の生まれなのに」
「だって、お母さんは春だしお姉ちゃんは冬だから四季から選んだんだよ。母と姉妹で揃っていてきれいでしょう?」
「そうだけどね。それならナツミとかミナツにならない?」
ユウスケのくせして生意気。
「ならない。私は秋が好き。ユウスケくん、人の名前にケチつけないでよ」
ユウスケもいけない事だと思ったようで「ごめん」とすぐ言われた。こういう反省の早さはユウスケの良いところだ。でも、でも確かになんか変。