目次 次へ 1/83 時告げの物語 万の群集が頭を垂れる。 天に座す月さえも、揺らめく炎さえも息を止め、彼女を彩るためだけに存在した。 興奮と酩酊を呑みこんで、金色(こんじき)の眼は未来を垣間見る。 鋭い刃は影を裂き、勝利への道をつくりだす。 その姿を誰もが、眼に焼きつけ、畏怖と共に名を呼ぶだろう。 マルスの妻にして、雷(いかずち)を友にした娘。 戦女神のエイナと。 『アリオス記』創の章 エイナの舞より