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5話 ダンジョン

 ダンジョンの入口。つまりエントランスホールについてみれば多くの生徒が居た。

 一軒家は軽く入ってしまうだろうその場所は白塗りで真っ白。

 そのホールの奥に高い天井まである両開きのファンタジーな感じの扉がある。

 その先へ行く生徒出てくる生徒もいる。


 因みに先輩、霧乃先輩は受付にダンジョンに入る登録とやらをしに行っていない。

 

 「ここが学院のダンジョンセントラルダンジョンです。

 この街で一番大きくて、10年前に最初にできたダンジョンだと言われてます」

「おう……他のダンジョンのところ比べると、随分とデカいな」

「はい。この学院を外から見ても分かるように、塔となってそびえ立っていて、その高さは雲のはるか上まであるようですので。

 とはいえ、実際にダンジョン内は20階層までしかないんですけどね。

 時空が歪んでる、もしくはまだ知らない階層があると言われています」

 

「ふむ……天使もしらないのか?」

「はい。天使様はあくまでも私たちと契約をするのが仕事とのことですので。ダンジョンの詳しいことは分からないそうです」

「なるほど……。

 とはいえ、上から侵入することはできるんじゃないか? ほら飛行機とかで」

「それも不可能です。 ダンジョン周辺は特殊な磁界によって電子機器が使えないようですし、それが塔の上の方になるほど強くなるから近づくこともそもそも、侵入することもできないそうです。

 それに、ダンジョン内部にはモンスターもいますし。モンスターには魔法少女の魔力のこもった攻撃しか通用しませんから」

 

「そうなのか……。

 とはいえ、たった十年でたかが学生が探索者になる構造をどう構築したものやら」

「?」


 トリ君が首を傾げている。


「それは最初の魔法少女になった方がその辺を整理されたらしいですよ。

 わたしも詳しいことはよく知りませんが」


「? 私が音楽に缶詰めされている間に世界は随分と急展開をしていたらしいね」

「はい……」


 なんだか歯切れが悪いというか。

 なぜこんな当たり前のことを聞くのかという、感じでトリ君は首傾げている。


「二人とも、登録してきたよ~」


 そこで、霧乃先輩が戻って来た。


「おかえりなさい」

「もー、入学式初日だからいっぱいですっごい並んだよ」

「そういえば、HRでダンジョンの説明と行ってみてねてきな紹介もあったな……。

 いやだ、だが、実際どうなのだね、何も知らない新入生にいきなりダンジョン行って来いと言うのは」

「まあ、そこは強制ではないですし、最初の階層当たりなら怪我の心配も殆どありませんから。

 しばらくは、上の層への階段には見張りの方がついているはずですよ?」

「うん。高等部の人たちがそこは厳重にしてるはず」


 「なるほど。

 それで、私はそこで戦ってみればいいのか?」


「いえ、わたし達が目指すのはその更に先です。

 新入生に開いている階層は2,3階層までだと思いますが、そこまでは、攻撃されてもちょっと押された程度の相手ばかりだと思いますので。

 しっかりとした、戦闘とお互いどんな感じなのかを知るのにはもっと上に行く必要があります」

「ならば、何回層まで?」

「20階層」

「いきなり一番上まで⁉」


 反応したのは霧乃先輩だった。


「トリちゃん、いくらなんでも新入生の子にそれは厳しいんじゃ?」

「いえ、アウトダンジョンを単独で攻略してしまう程であれば、問題ではないかと。

 それに霧乃先輩も居ますし。

 もちろん、わたしもなるべく不要な戦闘は避けられるようにサポートしていくつもりです」

「……ちなみに問うが、20階層とはどれぐらい危険なのかね?」

「そうですね……単独ならば、中等部の生徒は通常10階層ほどまで、高等部の方でも15,6階層が平均的な目安かなと。

 それ以上は、慣れていない方が単独で行けば死にます」

「おいおい、そんなところに三人で乗り込もうっていうのか?」


「いえ? 二人ですよ?」

「は?」


 その事ですが、変身をしてダンジョンに入る準備をしてから話した方が早いです」

 

 言って、トリは胸元から首に下げていた飾りを取り出して目を閉じた。

 瞬間、凄まじいトリを中心にした暴風と共にピンク色の桜の花びら舞った。

 そして変身した姿の彼女が現われる。


 その姿は一言で言うと巫女風でひらひらと大きなスカートが舞っている。

 それと……


「おお……。

 ……なあトリ君」

「はい、何でしょうか?」

「キミはなんというか、そういう趣味なのかね?」

「はい?」

「いや、巫女服に目隠し、というかアイマスク的なそれは……。ドMが過ぎると変態だぞ」

「え? いえ、これは違います。こうしないと見えすぎてしまうので、一種の制限です」

「制限?」

「はい」

「えっとね……トリちゃんのスキルはクレアボヤンス。透視能力で、意識を飛ばす能力なの。

 だから、あれで制限しないと色々見えすぎちゃって大変なんだよ」

「はい。そうですが」

「だが、どう見ても変態なのだが……」

「はは……」

「?」


 トリ君が首を傾げている。


「それじゃあ、私も。

 雪げっしょう……」


 そう言って、コンパクト? 的なものポケットから取り出して開いて呟くと、氷の粒の竜巻に包まれた。

 そして、変身した彼女が姿を現す。

 それは、白銀のウェディングドレスのような、蒼く光の粒をなびかせ散らす姿だった。


「さ、ココちゃんも変身して」

「ふむ……」


 そういう流れらしい。


「はわ~☆」


 私もミニプ二君を飲み込んで変身をした。


「では、準備はは整いましたね。

 わたしは、入った入口で待機していますので、二人で20層までお願いします。

 そこまで行けば、帰還できる装置があるので、それで帰りは帰って来ていただければと。

 いちおう、今回はお試しなので、無茶はなさらずに。

 難しい場合は10層にある帰還装置で戻ってきてください」


「ん? いやいや、まてまて。

 トリ君、君は来ないのか?」

「はい。わたしはバックアップ専門ですので。

 スキルもそれに特化したものですし……。

 もちろん、危険な事が無いように、道案内するつもりです。

 それがどうかしましたか?」


「いや、バックアップってどうやってだ?

 その場にいないのだろう?」

「?」

『このように』


「うわっ⁉」


 頭に直接トリ君の声が響く。


 『クレアボヤンスでダンジョン内の先の道や敵の居場所を見つつ、こうしてナビゲートします』


「トリちゃんの指示はすごい的確だから、大丈夫だよ」

「な、なるほど……。

 こんなスキルもあるのだな……」


 『はい』

 「そっか、ココちゃんは自分以外のスキルをまだよく知らないもんね。

 じゃ、私のスキルを見たらビックリすると思うよ」


「すでにビックリしているのだがな……」


「それでは、お二人ともダンジョンへお願いします」

「あ、ああ」


 そうして、大きなダンジョンの入口を霧乃先輩と二人でくぐった。

 

 

 

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