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3話 先輩からお呼び出し

 ホームルームも終わり、今日はもう終わり。

 本格的な授業は明日からだそうだ。


 そうして、終わりの挨拶も終わり、帰ろうと荷物をまとめているところだった。


 ちなみに。模擬戦をしたクリスは別のクラスらしい。


「さて、帰るか」


 そうやって帰ろうとしたところで。


「あの。奏演寺 ココさんはこちらに居ますか?」

「ええ……。あちらに。ココさん」

「は?」

「こちらの先輩がお呼びですわ」

「いや、は?」


 帰りじたくが終わったところで、教室の後ろの入口際に居た学友に声を掛けられた。

 ちなみに私の席は真ん中の一番後ろだ。


 荷物を持ち、扉の前で待っている、私を呼んだという先輩のところにいく。

 

 目の前にしたらすっごい身長の高い先輩だった。

 高い身長に緑の長い髪。翡翠の柔らかい瞳。あとデカイ胸。なにコレ私の視界が胸でいっぱいだよ。

 

「えっと、なんだね……。

 その制服は高等部のだと思うのだが……」

「あ、うん……。

 ちょっとお呼び出しをね」

「ん?」

「来てもらえるからな?」

「ふむ……」


 これはあれなのか? ちょっと調子こいている後輩にヤキいれる的な?

 確かに入学式で目立ったがそれほどなのか?


「否定件は?」

「え? 無理?」

「いや、そんなことはないが?」

「じゃあ、ついてきて。お話があるの」

「承知した」


 クラスの周りも、高等部の先輩から呼び出しだなんて……。

 あれって、生徒会書記の宮川先輩ですわよね。

 とか、いろいろはなされている。


 これからどうなるんだろな……。


 ◆◆◆◆◆


ということで、保健室に連れてこられた。

 扉を開けて、入ってみれば高等部の先輩一人と、同じ中等部の2年の先輩がいた。

 

「えっと、連れてきたよ? ひよりちゃん。それじゃあワタシは課題があるから」

「ひよりちゃんはやめなさい。

 で? アンタが奏演寺 ココね」


「こんにちは、奏演寺 ココだよ。よろしくね☆」


「はぁ。下手な芝居しなくてもいいわよ。

 入学式でヤル気なさそうなアンタ見てるから、猫被ってるのまるわかりよ」

「は? 裏声を使ってトーンを上げ、無理をして愛嬌を振りまいたのにその仕打ちとは、とんだ無駄な努力をさせてくれたな。

 返せよ、私の純情」

「知らないわよ。アンタが勝手にしたことでしょ」

「なんだね、この学園の高等部はピュアな後輩の心を踏みにじるというのか」

「知らないわよ!」


 「まあまあ」


 間に、先にいた中等部の先輩が挟む。


 白い短髪に黒い瞳。おとなしそうな顔立ち。身長も私とほとんど変わらない。

 本当に先輩なのかと感じる。


「ていうか同じ中等部のアンタじゃなくて、なんで霧乃が連れてきてんの」

「そう言われましても……苦手なので。

 霧乃先輩にお願いしたら頼まれてくれましたし」

「そう言うところは厚かましいのに、なんで人見知りなの……」

「ひよりちゃん先輩。ごめんなさい」

「だれがひょりちゃんよ! はぁ……まあ良いわ」

 

 なんなのだ、このアホみたいな集団は。よくわからん。


 そんなよくわからんやり取りをみていると、目の前のひよりちゃん? が机に乗っていたクリップで止まったA4用紙の束を手に取る。

 

「奏演寺 ココ――親は世界を代表する有名な指揮者、奏演寺トオル、母親は天才ピアニストの栗根ユリア。

 アナタ本人は指揮者として勉強していて、幼いころから音楽の道に進むために育てられたので、年に見合わない性格に。

 ピアノでコンテストにいくつか参加。どれも入賞なし。

 先月までドイツで住んでいたのに、今年から何故か日本に、この学園に入学。

 どういう風の吹き回しよ」


「……つらつらと私のプロフィールを。よくもまあそんなに調べたものだな。

 そこまで調べられるのなら、私がこの場にいる理由も分かるのだろう?」

「ええ。こちらにはアナタに詳しい人が居るからね」

「は?」

「数十度によるコンテストの失敗と優秀な妹の存在。

 その妹はアナタよりも若い年から金賞を受賞、同じコンクールに出て同じように金賞。

 これはアタシの推測だけど、アナタ、勘当されたのでしょ?」


 ……。


「ひより先輩、そんな言い方は……」


 中等部の先輩がフォローにはいる。

 とはいえ。

 

「構わんよ、事実だ。

 君の言う通り私は両親に見放されたよ。結果こうして日本へと島流しにされたというワケだ。

 とはいえ、温情はあったのだがな。

 こんなんでもまだ中学生ゆえ、子供が一人で生きている訳がない。

 今は学園近くのタワマンに一人で放り込まれているよ」

「それは事実上捨てられたのじゃない? とりあえずことを荒立てない様にポイってね」


 ……。


「むっ、なんだね。そんなつまらないことを言うためによんだのか?」

「いいえ」

「ならば、なんのようだ」


「アナタ、今朝ダンジョンに入ったわよね?」

「は? なんだね藪からスティックに。 確かにそうだが」

「あれは野良の通常ありえないダンジョン。そこのダンジョンボスはただのダンジョンのボスじゃない。それをアナタは倒した。

 そう訊いたのだけど?

 そうよね、霧乃」

「うん」


 そう返事を返す私ここに連れてきた霧乃という先輩は気づけば、机に座って、すごいスピードで問題用紙の問題を回答しながら返事をした。


「そもそも、そこに普通に出くわすわけない。

 その上で、ボスの撃破」

「それがなんの問題だというのだね」

「アナタ探索者になったのは最近だから知らないのね」

「ああ、君が言う通り、私は音楽しかしてなかったからな」

「ダンジョンって言うのは普通政府が運営している物だけに限るの。

 と言うより、都内にあるダンジョンは4つよ。

 それ以外の突発的に起きるダンジョンなんて通常ありえない」

「だがあったじゃないか」

「そうね。それは特別なダンジョン。それに普通の探索者。魔法少女は気づかない。

 入れもしなし。特別な機関で調べないと分からないモノなの。

 なのに、そこに入り一人で攻略をした。

 アナタ、 どうやって知ったの? ダンジョンの場所を」


睨まれている。


「……。べつに、たまたまだよ。

それに、それも調べれてばいいんじゃないか?」

「はぁ……。それが調べても分かんないのよ。

 分かるのはアナタが最近ダンジョンで倒した魔物から入手した核を換金した記録だけ。

 それ以外はさっぱり。

 だから、直接きいているのだけど。答える気はない?」

「知らんよ。たまたまだ」


「そっ……」


 言ってまたも溜息をひよりちゃん先輩はついて、椅子へ落ちるように座った。


「ひよりちゃん……」

「ひよりちゃんいうな」

「ですが……ひよりちゃん先輩がお話へたくそなだけな気がしますよ?」

「は?」

「……」

「ほかにないなら私は帰るが」



 こんなものに付き合っている暇はない。正直さっさと帰りたい。


 


 

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