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悪妻の定義とは?  作者: 尾木 愛結
本編
7/26

< 6 >

 本日はいよいよサルメラ大森林へ向かう。


 本邸の裏手にあるので移動は簡単だが、魔獣が特に多く生息している為、準備は万端にしておく必要があった。


 私は二日前から張り切って料理の腕を振るい、ホットドック百個、サンドイッチ各種百個ずつ、ミートパイ五十個、ゆで卵二百個、三種類のスープ各種百人分ずつ、パン二百個、焼き菓子二百個、蜂蜜レモンを大鍋二つ分を作ったのである。


 討伐隊の人数は確認していないが、軍人や騎士団に所属している人は体を動かすのが資本なので、大食いだろうと勝手なイメージを持っての食料準備だ。


 私の護衛騎士の二人も女性だが大食いの部類に入る。


 討伐した魔獣の確保について、クリスティアン様に聞いた所、彼の空間魔法に保管して運んでいたようだ。

 他にも魔獣が生息している地域もあるが、そちらの方は魔道具の拡張保管袋を利用しているらしい。マジックバッグと同じ性質だが、時間経過や容量に制限があるものだった。


 昨日のうちに準備を整えていたので、動きやすい服装に着替えたら騎士団の駐在所へ向かう。



「奥様、おはようございます」


「おはよう。エーヴァ、イェンナ」 



 彼女たちは騎士団に馴染んでいるせいか、たまに魔獣の討伐にも参加していたようだ。基本的に体を動かすのが好きらしい。


 私が本邸で執務をしている間、護衛の仕事がなくなるので暇なのだろう。



「奥様、旦那様は?」


「ああ……執事に呼び留められて話し込んでいたから、わたくしだけ先に出てきたのよ」



 そう答えた私は、二人から視線を逸らす。


 クリスティアン様は三日前に帰還され、その当日の夜は半月ぶりに肌を合わせる事になったのだがーーー。

 まだ二十五歳の若い体は歯止めが利かなくなり、私はクリスティアン様に朝日が昇るまで離して貰えず、その日は半日ベッドの住人と化したのである。


 私とは逆にスッキリしたクリスティアン様は、午前中から夕刻にかけて不在にしていた分の執務と、前公爵だった兄が手掛けていた事業の引継ぎ分の事務作業をモリモリこなしていたらしい。

 そしてその夜も再び同じ事が繰り返され、半日ほど起き上がれなかったのだ。


 さすがに昨夜は限度を超える事はなかったけれど、連夜の睦言は体力を消費するので受け身の立場も考えて欲しい。

 本音はイヤではないけど、濃密な時間を過ごした相手と顔を見合わすのは照れてしまう。


 侍女のユリアと四人で会話をしていると、邸から出てきたクリスティアン様の姿が見えた。



「パーヴァリはいるか?」



 クリスティアン様が騎士団の隊長を呼び寄せると、二人で何かを話し合っている。

 打ち合わせは済ませていたはずだが、何かトラブルでも起こったのだろうか。


 騎士団隊長が片手を上げて合図をすると、団員たちは一斉に隊列を組む。

 隊長のパーヴァリの隣にクリスティアン様が立っている。こうして見ると公爵当主というより、軍人に見えるのが不思議だ。長年ずっと騎士団員として活動していたのだから、騎士服の方が馴染んで見えるのは当然だろう。



「本日の魔獣討伐は間引きをしながら、森に生息している植物を調べるのが目的だ。魔獣が生息している場所に、貴重な薬草が自生している可能性が高いという報告を受けた。これより二泊三日の予定で森へ入る」


 パーヴァリが話し終わると、騎士団員たちが騎士の礼をする。

 一糸乱れぬ動きに感嘆してしまった。



「リューディア、行くぞ」



 いつの間にか目の前に来ていたクリスティアン様と視線が合う。



「はい」



 こくりと頷いて答えると、クリスティアン様は前を向いて歩き出した。

 大森林の入口は人間の足で何度も踏み固められて出来た道があり、その左右は鬱蒼と茂る背の高い草が広がっている。まだ入り口のせいか日が差し込んで明るい。


 森の奥へ進むにつれて薄暗くなっていく。人の手が入らない森は、木々が密集して枝を伸ばし放題だ。その枝にも葉が密集して茂っているが、ほんの少しの隙間から日が差し込む景色は幻想的である。


 足元は背の高い草が茂り、もはやジャングルと表現した方が良いだろう。

 良く見てみれば雑草の栄養は良さそうだ。


 まだ入り口から距離が離れていないのに、この場所でも上質な魔素を感じる。視界に入る雑草を鑑定すると、一般的な雑草が魔素により変化したものだった。


 しかしこの雑草を乾燥させて煎じて飲めば、僅かながら体力の回復効果があるらしい。

 ただの雑草が回復効果をもたらすとは、これも魔素の恩恵なのだろう。


 辺りを見回しても薬草らしきものは見当たらない。

 見渡す限り雑草畑だ。



「やっぱり奥の方へ行かないと無理かしら」



 こっそり独り言を呟く。

 生えている木々も十分な栄養がいきわたっている。



「クリスティアン様、間引きをする魔獣は奥地の方で狩っていますか?」



 前を歩くクリスティアン様に話しかけると、「そうだ」と頷く。

 


「二時間ほど歩いた先に見晴らしが良い場所に出る。その辺りが魔獣が出没するポイントだ」



 森の中に見晴らしが良い場所があるなら、おそらく大きな池か湖があるのかもしれない。 

 魔獣が出没するポイントなら水場が近くにあるはずだ。


 水場があるなら薬草が生えている可能性も高い。

 お目当ての薬草の場所が分かれば、今後はこっそり単独で来る事が出来る。


 薬草の種類に外れがないので、見つかった薬草の効能によって新しい事業が起こせそうだ。

 スキンケアの事業もあるし、公爵領での事業も展開したい。

 王都の伯爵邸を購入して失った分を取り戻さなくちゃと、自分の中で気合を入れる。


 額にじんわりと汗が浮き出た頃、ようやく目的のポイントに辿り着いた。

 円形の空間が広がり、そこだけ雑草の高さが低い。

 その中央には大きな池とも湖とも言える規模の水たまり。


 

「ここで野営をする。間引きをする者は五人一組で行動。探索をする者も同じく五人一組で行動するように」



 クリスティアン様の言葉に団員たちが返事を返す。

 私は水たまりへ足を進めた。


 すると何かの痕跡を感じ、左側の方へ場所を移す。



「これは……幻と言われている幻想草、こっちは月光草!」



 どちらも絶滅種と呼ばれている薬草だった。

 やはり魔素が強い場所に群生しているという仮説は間違っていなかったのでる。


 スコップとプランターを取り出すと、土ごとプランターへ植え替えていく。

 魔素は土と空気中のどちらが強いのだろうか。

 これも研究対象になりそうだ。


 プランターへ植え替えた薬草を空間収納へ納め、先ほど気になっていた場所を改めて見つめる。



「?」



 じっと一点だけを見つめて鑑定魔法をかけた。



「もしかして……不法採掘者がいる?」



 クリスティアン様は植物に関して調べた事はないと言っていたから、公爵家じゃない人間がこの事に気づき、不法侵入をして無断で採掘をしているとみて取れる。

 その証拠に目印用の魔法を見つけた。


 私は重大な何かを知ってしまったのではないのか。


 先ほど見つけた幻想草と月光草は、幻と呼ばれるほど希少価値のあるものだ。

 そしてこの左側に目印の魔法があるのは、この大森林の左側に位置する領地に関係がある。



「クリスティアン様!」


「リューディア?」



 私の声にクリスティアン様が駆け寄ってきた。



「どうした? 顔色が悪い」



 私はクリスティアン様の腕にしがみつきながら、指を鳴らして防音魔法をかける。



「内密の話か?」



 クリスティアン様は尋常じゃない私の様子に気が付き、背中を撫でながら言葉を促す。



「クリスティアン様……この森の左側の方向に、どなたの領地がありますか?」


「左側に位置する領? 確かコイヴレフト侯爵領だったと思うが?」


「そのコイヴレフト侯爵様とはどういった方なのでしょう?」



 私の問いかけにクリスティアン様は、その人物を思い浮かべながら口を開く。



「現在はカスヴィオ・コイヴレフト侯爵に代替えしているはずだ。彼はパヌラ王国貴族で元侯爵家三男だったが、侯爵令嬢の家の婿養子になったと聞いている。本人とは夜会で面識はあるが、直接言葉を交わしたのは数える程度だ」


「パヌラ王国は薬草の産地ですよね。その国出身であれば、彼は薬草について詳しいのでは?」



 私は空間収納から薬草を植えたプランターを取り出した。



「それは薬草?」


「これは幻想草でこちらは月光草という、絶滅したと言われる幻の薬草なのです。そして……この魔法の痕跡は分かりますか? これは追跡魔法みたいなもので、誰かを捜索する時に使用する魔法なのですが、別の使い方もあるのです。目的地まで迷わない為に道しるべとしても使える。ここに魔法の痕跡が残っているので、定期的に不法侵入をして薬草を採取している可能性が高いのです」



 私の言葉にクリスティアン様は驚愕の表情を浮かべる。



「ここで薬草を採取して自国……パヌラ王国へ密輸していると思われます」


「まさか不法侵入して採取? 他人の領地へ無断で入り込み、それを他国へ密輸とはーーー」



 クリスティアン様は信じられないと頭を振るが、魔法の痕跡が残っているのは事実だった。



「わたくし怖い想像をしているのですが……」


「リューディア、この場にいる間は言うな」


「申し訳ありません」


「いや、いい」



 クリスティアン様が私をきつく抱きしめる。

 きっと彼も私と同じ事を想像したのだろう。



「クリスティアン様、この場全体に結界魔法と防御を張りましょう。そして、今この場に生えている薬草を、全て摘み取っても良いですか?」


「そうした方が良さそうだ」



 いつ現れるか分からないので、不法採取をされるくらいなら先に摘み取ってしまった方が良い。



「他に部外者が立ち入れば警報を鳴らす魔道具と、監視用の魔道具も設置した方が良いかもしれません」


「現状でコイヴレフト侯爵が犯人という証拠はない。誰かを雇って採取している可能性もある。迂闊に手を出せないのがもどかしいな」


「そうですね……今できるだけの対策はやっておきましょう」


「リューディアが魔素がある場所に、自生している薬草があるかもしれないと言ってくれたから、こうして植物の生態を確認する事に踏み切れたのだ。この件について国王に報告しなくてはならない。ここと同じく辺境伯領にも大森林があるから、辺境伯にも連絡を取っておこう」


「あの薬草は調合によって、治療の難しい難病や瀕死の患者が回復する薬が出来るのです。それで当時の権力者に乱獲されて絶滅種となってしまった。幻の薬草が存在していると分かれば、同じ事が繰り返されるかもしれません」



 この場には二泊三日いる事になるので、人の気配を感じれば近寄って来ないだろう。

 指を鳴らして防音魔法を解除する。



「リューディア、邸に戻ったら話の続きをしよう」



 クリスティアン様はそう言った後、元の場所へ戻って行った。

 私は自分の足元へ視線を落とし、再びスコップを取り出して薬草をプランターへ移し替えるのに集中する。


 辺り一面にあった薬草を全て取り除くと、野営の準備を始めた。














 



 サルメラ大森林から戻ってきてから二十日。

 私は数日おきに空間移動で確認の為に出向いている。あの時、クリスティアン様に提案した通り、監視用の魔道具と不法侵入を知らせる魔道具の設置と、簡単に壊れない強力な結界を張っておいた。


 特に左側は三重にしてある。

 人間だけじゃなく魔獣すら通さない。


 それとは別に、邪魔に思っていた背の高い雑草を取り除いておいた。

 これで騎士団員たちも魔獣を間引きするポイントまで迷わず、そして各段に歩きやすくなった事だろう。ついでに視界を遮る枝を間引きしたら、薄暗かった森に日が差し込んで明るくなった。


 木々もある程度は間引きの為に伐採したい。

 あまり密集しすぎると、魔獣を追いかける時に障害となる。


 あの邪魔だった大量の雑草は全て乾燥させ、相性の良い茶葉をブレンドしてお茶を作った。これがなかなかに好評で、販売しようかと目論んでいる。


 幻想草と月光草は、私が編み出した亜空間部屋で育てる事になった。

 下手に温室や薬草園に植えたら、それを知った人間に奪われる可能性がある為、亜空間に魔素を充満させて育てる術はないかと模索したのだ。


 ここに踏み込めるのは、私とクリスティアン様の二人だけ。

 薬草畑を管理しているのは魔素を糧としている植物の妖精である。ご褒美に焼き菓子を与えたら喜んで育ててくれるようになったのだ。


 あの場にも見張り役の聖獣がいれば安心できるのに。

 魔獣や妖精がいても聖獣の存在を聞いた事がないので、魔道具と結界魔法に頼りきりである。


 一人で森へ向かっている事は、クリスティアン様には内緒なのだ。

 魔獣を見つけたら日頃のストレス発散とばかりに倒していく。


 クリスティアン様と結婚してから三か月も経っていた。

 この国は気温が安定しているので、春夏秋冬といった四季を感じないけれど、現在は四月の半ばである。


 六月に入ると社交シーズンの始まり。


 伯爵領で販売している石鹸とシャンプー類の売り上げが凄い。

 それに続いてスキンケアも売り上げを伸ばしているのだ。おかげで懐が温まってご機嫌である。


 クリスティアン様は、ヴァーラ鉱山とシルヴォラ山の方へ出向き、それぞれの場所に一月単位で滞在するようだ。

 二か月程こちらへは戻らないが、空間移動で戻って来る事もあるので気が抜けない。


 魔鉱石で作った連絡用のアクセサリーは、クリスティアン様は勿論、父と兄にも渡しているのでリアルタイムで会話が可能となった。

 通話は便利である。


 クリスティアン様から許可を貰ったので、公爵領での事業を起こそうと計画を練っている所だ。


 この地の特産物は魔鉱石と魔獣の素材で加工したアクセサリーと武器、漁港で捕れる海産物が主らしい。穀物と野菜は自領で消費しているので、余った分は家畜の餌か破棄と聞いて対策を考えている。


 家畜の餌になるなら良いが、食材を破棄するのは止めたい。

 それらを利用して保存食や携帯食にすれば需要があるはず。商人や魔獣討伐隊は野営をするので、携帯食があれば食事に困らないだろう。


 それとテントは前回の野営で喜ばれた。

 このテントは公爵領の騎士団限定に寄贈するつもりでいる。



「ユリア、アールノはどこにいるかしら?」



 傍に控えていたユリアに声をかけた。



「アールノさんは倉庫で備品の在庫を確認していると思います。呼んできましょうか?」


「手が空いたら……って、先に厨房へ行かなくちゃ!」



 窓の方を見たら西日が出ている時間になっていた。

 厨房へ急ぎ夕食の準備を始めないと遅くなってしまう。



「ルーカス」


「はい、奥様」



 料理長のルーカスの姿を捉え、空間収納からシャチサイズの魚を取り出した。



「今夜はコレよ」


「良い魚ですね」



 ウイット漁港で購入した魚である。

 見た目は巨大な魚だが、淡白なスズキに似ていて食べやすい。



「これを捌いてちょうだい。わたくしはコレを捌くわ!」



 再び空間収納から大型のタコを取り出す。



「奥様、今夜は魚介ですね」



 ユリアは海鮮料理が好きらしい。

 私も海鮮は好きなので、またウイット漁港へ行って食材を補充したいと思っている。



「魚はムニエルにして、タコはフリッターにしましょう。父が改良した野菜を添えて……デザートはババロアね」


「奥様の料理は絶品ですから、今夜のメニューも期待しているでしょうな」



 タコを塩もみしてから熱湯で茹でていると、アールノが申し訳なさそうな顔で現れた。



「奥様、こちらは速達で届いた封書なのですが……」


「どうしたの?」


「使いの者が至急返信が欲しいと申されて、それがないと主の元へ戻れないと言うのです」



 私は手を洗ってから封書を受け取った。



「奥様、こちらは作業を続けておりますから、用事を済ませて下さい」



 ルーカスに言われてアールノと共に厨房を出る。

 歩きながら封書の裏面を見ると、実家である伯爵家の家紋が押されていた。



「イヤな予感しかないわ」



 父と兄からの連絡は魔道具があるので、既に封書でのやり取りは不要になっている。

 しかも速達で至急返信を要望するのは、家の家紋が使える姉二人のうちどちらかが差出人だろう。



「ご実家からですよね? 何か問題でも?」



 アールノが不思議そうな顔をしていた。



「ああ……父と兄からの連絡は、新たに開発した通信用の魔道具があるから、わたくしへの連絡は魔道具でのやり取りなのよ。この封書が姉からだと分かっているから、正直読みたくない気持ちが強くて……」


「なるほど、姉君からの手紙ですか」



 深いため息を漏らしつつ封書を開ける。


 ざっと手紙を読むと、この公爵邸への招待はいつなのかといった催促の内容だった。まだ諦めていなかったのかと内心イラっとする。



「返事を書くわ」



 執務室へ戻って便箋を取り出し、サラサラと二行だけの文章を書く。

 それをシンプルな白い封筒へ便箋を折り畳んでいれると、裏面にして封筒の口を封蝋で閉じる。蝋が乾ききる前に封書を手にして執務室を出た。


 使いの者がいる待合室へ顔を出し、手紙を渡してその場を去った。


 そのやり取りを見守っていたアールノが苦笑を浮かべている。



「お早い返事ですね」


「ふふふ、一言だけですもの」


「奥様はご自分の姉君とは不仲なのでしょうか?」



 そういえばアールノは姉の事を知らない。



「不仲というよりーーー分かり合えない存在かしら? アールノは言葉の通じない相手と仲良くできる?」


「いえ、無理でございます」


「そうよね。誰だって言葉の通じない相手との会話は、精神的に疲れると思うわ。でもね、その言葉の通じない相手が二人もいるの。最悪な事に近々ここへ押しかけて来ると思うわ。本当に言葉が通じないのよ。それがわたくしの実の姉で、双子だから二人も存在している事にゾッとするわ。アールノも姉たちを見たら実感するわよ」


「お断りの返事を書いたのでは?」


「ふふふ、それが普通の反応よね。アールノ、何度でも言うわ。わたくしの姉たちは言葉が通じないの。わたくしが断っても二人には通じていないというか……そもそも言葉を理解していないと思うわ。はっきり言えば常識を持ち合わせていない。姉二人の頭の中はお花畑なの。自分に都合の良いように解釈して、勝手に話を進める厄介な相手よ」


「それはーーー」



 姉が公爵家へ突撃してきたら、さすがのアールノも対応できないかもしれない。万が一の事を考えて、クリスティアン様に報告しておくのが一番だと悟った。





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