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輸送艦オリオン~SF異世界に転生したら、女体化したうえ大型輸送艦の艦長になりました!最強輸送艦で商人プレイ!~  作者: 黴男
η-探検隊加入編

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409/455

406-静かなる都市

嵐を抜け、俺たちは遺跡の外縁部に停泊していた。

あの後三隻が嵐を抜けて来た。

他は分からない。

雲と重力の嵐が、外部との電波を完全に遮断してしまっていた。


『我々はこれから探索と調査を開始する。得た情報や遺物は輸送艦オリオンに預け、嵐を再び越える際の保険とする』


サボランはそう宣言し、探検隊が先に降下する準備を始めた。

俺たちに特に仕事は指示されていないので、警戒シフトで艦を運用する。


「それにしても...」

「何だよ?」

「こんな少数で探索できる規模かな、これ」


俺は呟く。

眼下に広がる、都市...か? これ。

白い柱が、めちゃくちゃな方向に聳え立っている。

天井を見れば、同じような光景が。

二つの大地に挟まれた隙間に俺たちは居る。

惑星を囲むように配置された巨大な小惑星サイズの天体、そこに建つ柱が、普通のサイズであるはずが無い。

一本一本が火星のオリンポス並みに高く、大都市並みの太さを持っている。

言っては悪いが、こんなに巨大な遺跡を調査など出来るのだろうか?


「こういう構造物には、必ず中央があるもんさ。そこを目指すんだろ」


シアラが後ろから割って入ってくる。

俺も同じ事を思った。


「だけど、中央って言ったって...」

「ああ、参ったな」


この遺跡の中央が何処かなんて、調べなくともわかる。

あの惑星だ。

ここからは小さく見えるが、それは惑星自体が巨大だからであり、惑星の周囲に一つだけ浮かぶ円環もそれなりに巨大なはず。


「一ヶ月で帰れるかな、これ?」

「難しいでしょうね」


ブリッジに上がって来たペルソナが、そう答える。

だよなあ...


「遺跡の調査は後回しにして、こちらはこちらで嵐を晴らす方法を探そう」

「ええ、賛成です」


俺たちは何もやる事がない。

ただ、サボランに質問して、邪魔にならない範囲での自力調査なら出来るだろう。


「嵐の中心は分かってるんだよね?」

「ええ、ですが...」


ペルソナはそこの映像を上部モニターに映した。

俺はそれを見上げる。

黒い重力特異点が見え、それを中心に天井となる嵐の壁が形成されているのが見える。

その点の下に装置か何かがあると思っていた俺だったが、そこには何も無い。


「やっぱり、発生装置はあの惑星の中かな...?」

「はい、そうなるかと」


ここの遺跡はあくまでただの遺構でしか無い。

全てのメカニズムの中心にはあの星があるのだろう。


「まずはあの星に行きたいのはやまやまなんだけど...」

「何が起こるか分からないから、躊躇ってるわけか」


ナスカが俺の言葉を継ぐ。

その通りで、一番目立つ構造物には何かがある。

モノによっては自爆などされて、貴重な史料を吹っ飛ばしてしまう可能性だってあるのだ。


「私はこれまで通り過ごすけど、みんなはどうする?」

「アタシはブリッジにいるよ。非常事態に備えてね」

「俺もだ、リリーのバックアップが俺たちの役目でもあるしな」


シアラとナスカに聞いたつもりだったが、二人ともいつになく真面目だった。

俺は息を吐き出し、笑う。


「じゃ、任せるから...よろしくお願いします」

「はい」

「分かったぜ」


少しの尊敬を込めて、俺は二人に艦橋勤務を命じた。


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