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021-邂逅

あらすじ。最大級の厄ネタを抱えたうえで、大金持ちになった、以上。


「さーて.....」


俺は金の使い道を考えながら、ペリメーターⅡの惑星表面上を歩いていた。

どうやら商売を再開できそうなので、ペリメーターⅤの倉庫からペリメーターⅡの惑星表面までの物資移送依頼を受けたのだ。

とりあえず、オークションで儲けた八千万MSC程度は、新設した自分の口座に入っている。

この先どうするかは、もう決めてある。

八千万で自衛用の武器を買い、残りには手を付けず、依頼を受けるついでに首都に向かう。

稼いだ金にはなるべく手を付けず、依頼失敗時の担保金の支払いなどに使いたい。

地球への帰り道も分からないので、持ち金は出来る限り多くとっておきたい。


「......」


それに、ロー・セキュリティ宙域も通りたくない。

もう二度と襲われることは避けたい。

オリオンは戦闘型の輸送艦だが.....怖いのだ。

ゲームのように、画面を通した脅威ではなく、目の前に横たわる死。

未探査領域(アンノウンワールド)や、未統治星系(ヌル・セキュリティ)も通れない。

警察や、この世界の国際警察機関であるTRINITY.がいない星系を通れば、救援が来る可能性は限りなく低くなる。

そんな状態で襲われたら死ぬ。

俺は冒険がしたいんじゃなく、金を稼ぎつつSF世界を満喫したいだけだ。

――――そんな事を考えていたからだろうか。


「っ、何!?」


発砲音のような音が、遠くから聞こえた。

耳を劈くあの特徴、間違いない、レーザーガンのものだ。

やっぱり惑星表面上は治安が悪いのか.....

隠れようと思った時、路地から出てきた人とぶつかる。


「いてて.....」

「...っ」


路地から出てきたのは少年だった。

何やら急いでいる様子で、周囲を見渡している。


「....すみません、空港はどっちですか?」

「あちらですが....」

「ありがとうございます!」


少年は逃げるように駆けていく。

何なんだ、一体。

俺がそう思った時、路地裏から銃を持った人間が数人現れた。


「おい! そこの女、ここをガキが通らなかったか!?」

「ひっ」


その人間たちは、急に俺に突っかかってきた。


「知りません、すいませんが...」

「チッ!」


男たちは去っていく。

何なんだ、一体。


「.....治安が悪いと、色々と面倒だな」


今の体は女性だし、脅されたりしたらどうしようもないな。

武器を早めに購入するべきだろうな....


「ただ、ライセンスがなぁ...」


ライセンス認証を受けた武器じゃないと、まともに使えなかったり互換性が無かったりする。

しっかりとした店で購入しないと。

そもそも、俺は武器なんか扱ったことないしな。


「やっぱり護衛を雇うか....」


同性で、かつ信頼がおけるといいのだが。

そんな人材、コネクションがほとんどない俺に集められるか?

まあいいか。

今日惑星上に来たのは、惑星表面上にある流通センターにある食材を買いに来たからだ。


『いらっしゃいませー』


店員のアンドロイドに出迎えられ、俺はセンターに入る。

地球の道の駅みたいな感じだ。

野菜一つとっても色々あるし、道の駅といっても大型ショッピングモールとかそんな感じだが。

そこで馴染みのある野菜を購入し、いくつか事前に調べておいた野菜も買っておく。

米らしきものもあったが、流石に重過ぎるので購入は控えておく。

後で取り寄せよう。

ついに食料品が保存食を除き尽きたのだが、米はまだ余っている状態だしな。


「これを、袋は要らないです」

『630MSCです』


支払いを済ませ、俺はそれをオリオンから持ってきたバックパックに詰め込む。

保冷機能付きの優れものだ。

それを背負い、俺はオリオンへと帰るのだった。


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