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第33話 本来のボス戦

 さてっそんな感じで馬鹿なやり取りやらをしながら迷宮ジャングルを進む、ここ数日は完全にコクヨウだけがモンスターを倒してモンスターコインはミミーが回収してくると言う感じで、戦闘方面は完全に見てるだけだった。


 レベルも上がらなかった、どうやらこの迷宮ジャングルでのこれ以上のレベルアップは難しそうだな。むしろゴブリンキングやらゼネリアみたいなのがまだ出て来られても困るけど。


 コクヨウがマジックライフルの一撃で生み出したショーカット用の道を俺たちは進んでる訳だが、それにも変化が訪れた。


 抉られた地面が直線上に延々と続いていただけの通り道、それが途中で途切れている。

 見ると迷宮ジャングルの中に明らかに人工物と思われる遺跡があった。


「この……謎の遺跡は一体何だ?」


「何って迷宮ジャングルのボスがおる遺跡闘技場やで~~」

「迷宮のボスがいる場所は特殊な結界に守られています、わたくしの攻撃でも無傷なのは不愉快ですがある意味それが、ここがボスのフィールドである証明ですわ」


「……………」

 俺さ、ゲームで先の内容を簡単にバラすヤツって許せないタチなんだよね。


 しかしここでゴネるのもいい歳ぶっこいたアラサー野郎としてはどうなのだろうと考え何も言わない事にした。

 何しろ遂にこの迷宮ジャングル大ボスとの戦いだからな、これまで数多くの化け物と戦ってきた、あんな連中の上を行く怪物。最早どれだけ強いってんだよってレベルの話である。


 レベルは上がった、魔銃マスタリーというスキルをゲットしたおかげでマジックガンの威力もアップしている。

 しかしマジックライフルは当たり前のようにコクヨウに取られたままだ、俺が買ったのに……。


「コクヨウ、そのマジックライフル返してくんないか?」

「嫌です。そもそもケンジよりわたくしが使った方がはるかに戦闘でこの子も能力を発揮します」


 まさにぐうの音も出ない正論、俺は黙るしかなかった。とまあこんな感じで若干俺自身の戦力に不安は残りつつもボス戦での立ち回りについて話し合う事にした。


「この際聞くけど、ぶっちゃけここのボスってどんなモンスターなんだよ」

「ゴーレムやで、四角いブロックが人型になっていて大きいヤツや」


 ゴーレム、まさに定番のボスモンスターだ。

 とあるゲームでは最初の壁であり、仲間になるとゲームの序盤ではとても心強い仲間ともなるモンスターである。


「そのゴーレムって倒したら仲間になったりしないか? 俺、ソイツにゴレムスって名前つけたい」


「なるわけないでしょう、そもそもこのわたくしやミミーさん、それにハクさんと言う手勢が居るというまだ戦力が必要だというんですか?」


 いやいるだろう?

 このパーティー壁役とかタンクが1人もいないんだぞ、俺を守ってくれるスキル持ちの仲間とか普通に必要に決まってんじゃん!


「ええこと言うでコクヨウちゃん! ケンちゃんはもっとウチらを信頼してで~んと構えたらええねん!」


「ならお前が買った盾の一つを俺に貸してくれよ、ステータスも上がったしそろそろ防御力も欲しいんだよ」


「ええけど、こんな盾じゃゴーレムの一撃を受けたら即死やと思うで?」

「………俺たちはこれから何の戦うんだ?」


「ご安心を、そのゴーレムがこちらを攻撃する前にわたくしが終わらせますわ」

 コクヨウは微笑と共に瞬殺宣言、コイツなら本当にそれくらいしそうなんだよな。


 結局話し合いはコクヨウが自分が倒しますの一点張り、ミミーもそれに同意してハクはず~と無言状態だったので話し合いに参加出来ない。そして俺の意見は女子2人に完封されてしまった。


 話し合いらしい話し合いは皆無、俺は渋々遺跡闘技場とやらへと向かう。

 薄暗い一本道を進む、念の為に【サーチ】を使って油断なく構えていたが敵モンスターは現れるなかった。


 まさにこれからボス戦ですってテイストだな。

 そして通路の先に光が見えてきた、更に進む。

 遂に俺たちの目の前にこの迷宮ジャングルのボス、ゴーレムの姿が現れた!


「……なんか小っさくない?」

 ゴーレムは大きい……ただ以前戦ったゴブリンキングの方がもっと大きかったように思えんだけど。


「そりゃあそうや~迷宮に突然現れた特殊個体とボスなら特殊個体の方がはるかに格上やで? つまり~~あのゴブリンキングやゴブリンクィーンに勝ったウチらがゴーレム如きに負ける要素なんてあるわけないねん」


「……そう言う事は早く言ってくんね?」

 今まで気負っていた俺が馬鹿みたいじゃないか。

「無駄話はそこまで、来ますよ?」


 見るとゴーレムの頭と思われる場所には目と思わしき穴が開いていて、そこが赤く光った。

 まさにこれから起動するってかんじである、しかしそんなゴーレムの動きは緩慢である。


 アレなら俺でも攻撃をたたき込めるな。そう思っているとコクヨウが両手をマジックライフルから離してミミーにマジックライフルを渡した。


「それでは、わたくし自身の武器を一つだけお見せしましょうか」


 コクヨウが両手を前に出す、するとそれぞれの手元にかなりゴツい拳銃が現れた。武器を召喚でもしてのか?

 何かしらのスキルだろうが詳細は不明だ、ただ手にした銃は黒色でなにより銃口が……デカかった。


 拳銃自体も大きいが、まるで戦車の砲弾でも撃ち出す為にある銃みたいである。完全にファンタジーなタイプの拳銃だな、そんなのを両手に装備とかどんだけ~って話である。


双黒銃そうこくじゅう破天はてん】、アナタが何発耐える事が出来るのか、見物ですわね」


 コクヨウがちょっと悪い感じで微笑を浮かべた。




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