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第32話 ショートカット?

 新たに加わったコクヨウに話すのは俺は迷宮ジャングルのボスをさっさと倒してた迷宮から元の世界に帰還したい事とミミーは人間に戻りたいと言う話をした。


 話を静かに聞くコクヨウ、そして議題は今後の迷宮探索について移ると話をし出した。


「お二人の立場や目的は分かりました、それではわたくしが出来る事は探索中の危険を減らし。この迷宮のボスを始末するのが仕事と言う訳ですね?」


「その通りやで~」

「出来れば無駄な寄り道はこれ以上しないで一気にボスを倒してしまいたけどな」


「それならばショートカットしてしまいますか?」


 平然と言うコクヨウ、対して俺達はえっそんなこと出来んの? と言う視線を送った。


「コクヨウちゃん、迷宮ジャングルは物凄い広いジャングルや。ショートカット言うのてもそんな簡単やないで?」

「無論いきなりこの階層のボスの所まで飛んでいくと言う話ではありませんよ」


 そうなの?

 俺はてっきりまたコクヨウがあの機械竜にでもなってその背に乗せられるのかと思っていた。そんな絶叫系アトラクションには絶対に乗らないと思っていたので助かった。


「ショートカットの方法、それはこれです」


 コクヨウが勝手に手にした俺のマジックライフルをジャングルの方へと向ける。

 そして次の瞬間ぶっ放した。


 ドッゴォオオォオオーーーーーーーーンッ!


 俺が撃っていた時とは比べ物にならない威力と大きさの殆ど破壊光線みたいな極大ビームが発射された。どう見てもコイツの方がマジックライフの負担の考えていないよな。


 土煙が晴れた後にはジャングルにやたらと長いクレーターが出来ていた。ジャングルの木々が根っ子ごと取り除かれとる。


「はいっこれでこの迷宮ジャングルのボスまで続く一本道の完成ですわ」

「「……………」」


 コイツはコイツで脳筋キャラだな。



 ◇◇◇◇◇◇



 コクヨウが作ったショートカット通路を進む。

 邪魔な木々が無くなった道は確かに歩きやすかった、しかしジャングルのモンスターから見ればこちらは直ぐに見つかるので不意打ちのリスクも増えた気がする。


 しかしそこはコクヨウの出番だった、俺の【サーチ】よりも速く敵を感知してマジックライフルを撃って敵を始末していく。


「何でコクヨウちゃんはハクちゃんみたいに魔力切れで休んだりせんの?」


「このマジックライフルのおかげですよ、この銃を使い攻撃すれば攻撃力は下がりますが魔力の消費を極力抑える事が出来るのです、この階層のボスを始末するまで問題なく活動出来ますわ」


 俺としてはそのマジックライフルの所有権を主張したいのだが、しかし俺が使うよりも明らかにコクヨウが使った方が有効なので何も言えないのである。


 最初の極大ビーム以降は威力を抑えているらしく、俺が使っていた時と大差ない攻撃をしていた。

 今のところ迷宮ジャングルからモンスターが現れる気配もない、このスナイパーが近づこうとする者全てを始末しているからだ。


 或いはマジックライフルの超うるさい銃声にビビってモンスターが逃げていってる可能性もある。

「またですか、しつこいですね」


 ドォオンッ! ドォオンッ!


「……今度リミーナが出て来たら絶対にサイレンサーを売ってもらおう」

「呼んでもこんけど呼んでもない時にいきなり現れる、それが迷宮商人やで~」


「……それは暗殺者か何かじゃないですか?」


 確かに、あの無駄に高い隠密行動スキルとか瞬間移動みたいな能力は商人よりもアサシンの方が適性ある気がするな。


 その後数日間は移動をしながら休めそうな所を見つけるとそこで夜を明かした。ミミー曰くこの辺りにはもう聖なる祭壇がないらしいのだ。


 もしかしたら俺みたいに無駄な幸運か何かでアルティメットレア的なヤツを迷宮ガチャで引き当てたヤツがいて、ソイツらのせいで聖なる祭壇の数が減っているのかも知れない。


 俺は自分の事を棚に上げて憤慨した。

 聖なる祭壇を破壊したらしっかり元通りに直してから迷宮探索をして欲しいもんである。

 まあ流石に消し飛んだ聖なる祭壇なんてどうしょうもないだろうけどな。


「聖なる祭壇の数は増やせないのかよ、流石に数が少なすぎないか?」

「聖なる祭壇な~どうしても増やしたいならやっぱり迷宮商人から買うしかないで~」


 売ってあるのか!?


「リミーナのヤツはそんなのまで扱っているのか!」

「……そんな訳ないでしょう」

「そうそうっウソに決まっとるや~~ん」


「…………」

 何だコイツ!

 ムカついたのでハクの太刀でミミーをツンツンしてやる!


 ツンツンツン、ツンツンツン、ツンツンツンツンツンツンツン!


「やめて~や~~」

「……………」

 ツンツンツンツンツンツンツンツンツン!


「……フフッ本当に仲の良いですね、普通モンスターと人間はそこまで相容れる事は無いはずなのですけどね」


「ウッウチは元は人間や! それもスタイル抜群のスーパー美少女なんやで~~!」

「お前そのウソ設定まだ言ってるのか?」


「なんやなんやーーーーっ! ウチはウソなんて1回も言ったことないでーー!」

「お前今さっき大ウソついたばっかじゃねぇか!」


 俺達がくだらないやり取りする、何故かコクヨウは笑顔でそれを眺めていた。コントじゃないぞコノヤロウ。

 

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