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第13話 幸せガチャタイム

 手持ちのモンスターコインを全て聖なる祭壇の台座に置く、今度は叩きつけるなんて馬鹿な真似はしない。

 丁寧に一枚ずつ置いていった。


「ミミー少しいいか?」

「ん、なんなん?」

「これから迷宮ガチャをするけど、二人同時に祈ろうと思ってな」

「ウチもって事?」


 そうだ、ぶっちゃけ今の俺が迷宮ガチャで出て来て欲しいのって飲み物や食べ物、後はもういい加減お風呂に入りたいとかお菓子食べたいとかそんな感じのヤツをガチャに注目してしまいそうなんだ。


 この迷宮ジャングルにてサバイバルするならそれに必要なアイテムに心当たりがあるミミーがそれらを注文して欲しい、マジックアイテムとか武器とかそう言うヤツを。


 二人で同時に必要な物を祈れば良い感じに半々でそれらのアイテムが迷宮ガチャから排出されるのではないかと思ったのだ。


「と言う訳なんだが、どうだ?」

「分かったでウチもいい加減戦闘に参加したいと思っとったんよ、ケンちゃんにばっかり無理はさせられへんからね」


 それはコイツのマジックガンを護身用に俺が借りちまってるからなのだが…。

 やはりミミーはいい奴だ、今回の迷宮ガチャで食料や飲み物に余裕が出来たらミミーにも食べて欲しい、俺の世界は食にはウルサイ所があるから何かしら気に入ってくれるかと思う。


 台座の前に並び両手を合わせる。

 そしてモンスターコインと言う対価を捧げるので俺達が必要としてる物を与えて下さい。


「「……………」」

 すると台座の上のモンスターコインが全て光へと変わる、その光はそのまま大きくなっていく。


 そして光が消えた後には……。

「おおっコイツは…」

「大量や! 大量やねケンちゃん!」


 俺達が必要としていた物やアイテムで小山が出来ていた!


 飲み物はペットボトル飲料水、水や麦茶に甘い炭酸飲料まであった。

 食い物はコンビニ弁当も種類が増えている、から揚げ弁当以外にも魚メインの弁当や牛丼やざる蕎麦とかもあった、お湯で作れるインスタント食品も沢山あるぞ。


 お菓子は甘いスイーツ系のヤツや俺が好きなポテトチップスやスナック系のまである。

「!」


 更に小山を確認していくとあった、あったぞ。

 シャンプーやらボディーソープやらに加えてティッシュに濡れティッシュにトレイレットペーパーまで!


 更には小山に埋もれるようにあったのは風呂だった、これでお湯さえ入れれば風呂に入れるぞ。

 まあ流石にそこまで水を使いまくるのは無理だと思うから、シャンプーとかボディーソープの方をありがたく使わせてもらうけど。


 モンスターコインが大量だったからか、俺がお願いしていた物の大半があった。

「ミミーちゃん、そっちはどんな感じだ?」

「十分やねこれだけあれば一気にこの迷宮ジャングルを攻略出来るかも知れんで~」


 見ると小山の中には俺には用途が分からない様々な品物もあった、これらがミミーがこの迷宮で必要だと考えている物なんだろう。


 マジックアイテムとかは分からないが、良く見ると人間が身に着けそうな物が幾つかあった。

「まさかその服やブーツって…」

「そやで~それはケンちゃんの為の装備や」


「俺の装備?」

「ケンちゃんの服装は動きやすいに通気性も悪くない、けど防御力がなさ過ぎやねん。はいてる靴も移動には向いてへんやろ?」


 その通りだ、俺の服装は夏服リーマンのそれだ。とてもジャングルなんかでサバイバルするのに適してるヤツじゃない。


 ミミーはそんな俺の為の装備も必要だと考えてくれていたのか。

「ありがとう、ありがたく使わせてもらうよ」

「どういたしましてや~」


 小山のアイテムを確認が終わった、俺はまず腹ごしらえをする。

 適当なコンビニ弁当と飲み物を手にすると貪るように食った。


 そしてお腹が膨れると同時に気を失うように寝てしまった。

「………んあ?」

「あっケンちゃんお目覚めやね~」


 空を見ると夜だった。

「やべ、寝過ぎたか?」

「何言ってんの体力回復する為には休むのが一番や、ここはモンスターも寄ってこんのやけんしっかり休んどき~」


 ミミーに言われてその通りだと思った。

 見るとあのガチャアイテムの小山が消えていた。

 ミミーに確認する。


「ミミー、あのガチャアイテムの山は?」

「一応全部ウチの中にしまっとるで~食べ物や飲み物はジャングルみたいな熱くて蒸し蒸ししとる所で放置しとると直ぐに駄目になるんよ」


 確かに、夏場は食い物は直ぐに傷むからな。

 本当にミミーがいて助かった。


「そう言えばミミーは何か装備をゲット出来たのか? さっきはそんな話はしてなかったけど…」

「もちろんゲットしとるで~」


 するとミミーは宝箱の蓋を開けて黒い手を見せてきた、その手にはそれぞれ剣と拳銃が握られていた。

 剣は片刃の曲剣で拳銃は俺が持つマジックガンに近い見た目はリボルバー式の拳銃だ。すこし装飾とかされてるが魔力があれば連射も出来る頼れるヤツである。


「これでウチも戦えるで~あっケンちゃんの分の武器もゲットしてんねん。後で見てみてや~」

「ああっ分かった」


 さてっそれじゃあ次は……身体を洗うか!




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