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家紋ホラー集

恋人の妹が消えた

作者: 家紋 武範

 その知らせを真理沙(まりさ)から聞いたのは、彼女の妹、亜理沙(ありさ)が失踪してから一週間経ってからだった。


 真理沙は深い悲しみと恐怖を抱えており、ずっと震えていた。何かしらの事件に巻き込まれたかもしれないと──。


 警察が調べ始めても、なんの手がかりもない。真理沙は焦燥していた。そのうちに抱いてくれるようせがんだので、言われるがままに彼女を抱いた。

 おそらく抱かれることで精神的な安定を求めたのであろう。


 しばらくすると彼女に妊娠の徴候が現れてしまった。失敗することはなかったと思ったが避けることは百パーセントではないと聞いたことがある。

 責任をとって彼女と結婚をした。


 結婚してしばらくしてから、彼女の妹が発見された。ひと気のないダムに靴が並べられており、ダム湖の中から白骨が発見されたのだ。

 遺書はなかったが自殺として処理され、しめやかに葬儀が行われた。


 我々は子どもが産まれてから、その現場に花を備えに行った。真理沙はポツリと呟く。


「こんなところに突き落とされて、寂しかったでしょうね……」


 俺は双子の妹を気遣う真理沙の顔をそっと見つめた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おおおぅ! う~ンむ、私も、こういうのが書けるようにならんと、いかんのですなあ……。
2023/07/03 12:37 退会済み
管理
[良い点] 怖いぞー。 [一言] レビューから来ました!
2023/06/22 22:47 退会済み
管理
[一言] 自殺、双子、突き落とされ……。 読み始めたときと読み終わったときの感情が百八十度変わりました。 そうか、彼の横にいる女性はまさかの……。 双子の妹ということですかね。
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